mirumom シムズ3

シムズ3での自作ポーズによるストーリー創作とプレイレビュー・ポーズ配布等

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61.選ぶべき道

Category: ストーリー > アスモデウスの翼   Tagged: シムズ3  sims3  シムズ3ストーリー  アスモデウスの翼  
お久しぶりでございます!
ストーリーの続きを待っていて下さった方、あなたは神です
よくぞ見捨てず諦めずに・・・(;д;) 一年ですぜ?
そんな方のお声に応える為にも、そして自分自身のけじめの為にもmirumom戻りました!

最後にストーリーの更新をしたのが昨年の今日、でしたね・・・
思いの外長い事お休みしてしまいました(^^;)
自分的には「そんなまさか一年ふぁっ?!」なんですけどねー。ビックリだ!

長期休止の理由につきましては先日軽く書いたような身辺の諸々が理由の一つではありますが、
(家族の入院やあわや引っ越しか!?しかも都会にヤッホー♪  とかあったけどその件は落ち着きました^^)
えっと、正直な所、アスモデウスの現在手掛けているお話の箇所が私的にヒジョウーに気乗りしないという・・・・・
のが一番なのではというなんとも勝手な理由だった気がします。ほんとすみません。

という訳でですね、今回何と言いますか・・・絵面が・・・登場人物及び場面展開が・・・・・・・

あまり楽しくない感じ となっている気がします(作者談)
読んでそう感じた方、おそらく正解です。私も楽しくなかった(笑)
(あっ、でも頑張りましたよ!)
けどですね!ここを超えなくては面白い(作者的には書いたり撮影したり)箇所に入れない!
読者さんもきっと彼らやら彼女らのこの先が気になっていらっしゃるはず。そこに入れない!
なのでなのでまぁ・・・あまり面白くなくても我慢してやってください。


───という諸々の言い訳から更新再開させていただきます。前置き長くてほんとすみません。
今回はあとがき無しの予定なので先に書いときますが、今後は目標は月一更新です。目標は!あくまで目標は!
いやほら、月二かもしれないし?(嘘です)
実は今回手を付け始めて(文章別)四日でできました。
(この一年の間に「そろそろ手を付けようと~」などと私が宣わせて頂いた幾人かのお友達の方々、ほんとすみませんでしたw
 手、付けてませんでしたw)
つまり、全てはやる気。やる気を出すのに一年かかったよどんだけ気乗りしなかったんだコイツめっ!

↑こんな管理人でありブログですが、ストーリー共々今後もお付き合いくださいましたら嬉しいです(*^-^*)
では、61話をどうぞ。
楽しんでいただけたら幸いです♡





61







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私が家族以外の"他人"に対して特別な感情を持ったのは、思い出す限りニースが初めてだったと思う。
『憧れ・尊敬・恋心・愛情』。
苦しいほどに恋しくて愛おしくて、ずっと傍に居たいと思ったのは彼に対してが初めてだった。



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彼が姉のモノだったからと言う訳ではなく、それより前からずっと彼は私の特別だった。
彼からは喜びも哀しみも狂おしさも教わった。



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両親が亡くなり残された私達家族の間に今尚消える事無く燻っている蟠りを解決する為には、
やはり過去の事もこれからの事も含め、一度向き合って対話しなければならないのだろうと心を決めた。
私がこの家を離れて過ごしていた時間、少なくともメグの時間は過去で止まったままだという事が判ったから。
ニースの気持ちはどうなのか、そしてメグが前に進む事ができるように。

ニースとメグ、可愛いアーロンの新しいリンガーソン家の為にも。
そして私自身のこれからの為にも。
その為の心の強さを私は既にあの町で、支えてくれた優しい人達にもらっているはずなのだから。






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「待たせたかな、メロ」




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「ニース」




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「・・いいえ、呼び出してごめんなさい。そして来てくれてありがとう」




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今更怖がる事なんて何もない





















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「あ・・・れ?お姉さん、メロと一緒だったんじゃ」
「ああバリーさん」


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「・・・メロなら夫と話をするってまた出掛けたわ。」



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「そう、あなたと顔を合わさないで・・行ったのね。」




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「えっ・・あ、ああそうなんですか」

お義兄さんと・・・






















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過去を清算するために姉とも義兄とも正面から向き合おうとするメロ。
凄く勇気がいっただろう。頑張ってるねメロ、偉いと思うよ。応援してるよ。

・・・だけど



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これまでいっぱい彼女が流した涙、しんどそうな顔。壊れそうな姿。
それは全部あの男との事が原因だったんだろう?
それだけ愛していたという事なんだろう。

そう思うと二人で会う事もメロがこの先前に進む為に必要な事だと解ってはいても嫌だと思ってしまう。
この腕の中に閉じ込めてどこにも行かせないようにしてしまいたくなるよ。



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・・・そんなに愛した人と二人で会って心は揺れないものなのかな?
相手の方もまだメロに未練があったなら?
閉じ込めていた想いが再び溢れでる事はないんだろうか。

俺にはまだよくそういうのは解らないけど・・・


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メロの心が今どこに向いているのか俺には判らないから・・本当は凄く怖いよ。
グレンに対してもそうだったけど、メロの事になると俺は全部に怯えて不安で仕方なくなってしまう。



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俺がどんなに想っても、メロは俺の手をすり抜けて行ってしまう気がして




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「・・こんな事言ったら私を信じてないのって・・・メロに怒られちゃうな・・・」






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メロ。どうか昨日と同じメロで俺の元に・・・


「早く帰って・・・きてよ」



























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『二人だけで話がしたい』と告げた私をニースが連れて行った場所は・・・
街外れに佇むあの家だった。
嘗て私達二人がメグをはじめ他人の目から逃れて逢瀬を重ねたニース所持の我が家の別邸。

これからの話がどんな展開になるのか判らなかったし他人に聞かれる事を良しとしない会話になるだろうから、
周りに人が居ない環境での対話ができるこの場所はいい選択なのかもしれない。だけど・・・



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「・・・ここ、変わらずまだあったのね」
「ああ・・、今もたまに一人になりたい時に使っているよ」




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ニースと過ごした時間が、彼を愛しいと思った記憶が、胸に抱えた嫉妬や苦しさが、
ここ居ると否が応でも今の私に侵食してきそうで足が竦んでしまう。
・・・けれど、そんな嘗ての想いの亡霊に、飲み込まれないだけの新しい自分を私は持っているはず。
そしてやっぱりこの場所で全てを清算する事が正しいような気もする。








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「飲み物でも用意するから座っていてくれ」

「いいえ、結構よ。私はあなたと向き合って話がしたいだけ。私から伝えたい事あなたに聞きたい事があるの。
 ・・・懐かしんで過去を語るために来たんじゃない。あなたもそのつもりで聞いてくれると嬉しいわ。」



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「そうか・・、解ったよメロ」
「ありがとう、ニース」




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「あ、・・・」




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「まずは・・ちゃんと言えていなかったけど息子さんのご誕生おめでとうございます。
 メグにも伝えたけれどあの日私のせいであの子を命の危機に晒した事、本当に申し訳なく思ってます。
 叔母としても母子共に無事に産まれてくれた事、心から嬉しいわ。本当に良かった・・・」

「そうだね・・ありがとうメロ。」
「あなたとの事も・・・」



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「姉も両親も裏切って、とてもいけない事をしたと思ってる。あの頃の私達は間違っていたわ。」



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「メロ、僕は」



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「そのかつて犯した私とあなたの罪のせいで、亡くなったお父様お母様もずっと傷付け苦しめて
 生きておられる内に謝罪する事は叶わなかった・・・
 そしてメグは今も苦しんでいるわ。私達の罪は過去の物じゃない。」 



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「私達は、いえ私は自分の罪を少しでも償ってメグを救ってあげたいの。
 私達が家族の気持ちも顧みずに犯した愚かな間違いの為に今もまだ苦しむメグを救いたい!
 大切な姉である彼女に、メグに!心から幸せになって・・・欲しいのよ・・・」



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「メロ・・・」




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「本当に・・・本当にバカだったのよ、私もあなたも・・・・・・」

他者を思い遣る事なく繋げた恋にも愛にも幸せな結末など待っていない事を気付くべきだった。


好きだった。あの頃本当に心からニースが好きだった。
けれどあの恋は・・・少なくとも不貞を働いていた時のあの恋は、過去のものだとしても認めてはいけないものなんだ。
綺麗な部分だけを思い出として綺麗なまま取っておこうだなんて、私達に許されてはいけない。
誰も許さないし決して自分も許さない。

その覚悟で私は今ここにいる。




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「メロ、確かに僕達は間違った事をしたのかもしれない、でも、でも君を想っていたあの頃の気持ちに嘘はないんだ」




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「そんな綺麗事、やめてニース」

「ご両親の期待もメグの信頼も裏切って君も傷付けて、本当に酷い事をしたけどメロ、君の事が好きだったんだ!
 メグと婚約する前からずっと僕は君の事が・・・!」


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「そんな事言わないでニース!」




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「好きだったんだよ・・・君への恋心を抑える事ができなかったんだ・・・」
「そんな事言わないでよニース・・・」
「その気持ちは今だって全てが消えた訳では」

「っ・・・!」


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「あっ・・あなたはまだそんな事を言ってるの?まだ過去に囚われているの?息子まで産まれたというのに!
 あなたが今すべき事、自分の心、選ぶべき道が判らないの?もう、いい加減に・・・!」
「メロ・・・」



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「メロ、メグとは話をしたんだろう?彼女は僕と別れる気でいるらしい。僕と君の過去を許す事はできいなんだろう。」
「それは・・・!そう、だけど・・それだけじゃなくてメグは」

「君より前に彼女と話をしたんだ。」


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「僕は・・・メグに本当に酷い事をしてしまった。彼女の献身もプライドも踏み付けるように君と罪を犯した。
 そんな僕を許せないのは当然だろう。義父達が亡くなった今、メグも家族の柵抜きで今後を決断したんだろう。」
「・・・・・」

「僕はメグにできる事は何でもしてやりたいと思っているよ。彼女が言うならあの家も病院も出て行っても構わない。
 アーロンに会えなくなるのは辛いけど、それがメグの為だと言うなら従う気でいたんだ。」
「そんなっ!」


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「だけど彼女は僕に院長として病院には残れと言う。医者としての僕を評価してくれての判断ならそれに 従うつもりだよ。」
「待って、だって・・・二人ともそんな・・・!アーロンもいるのにやり直そうって気は・・・」



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「メロ、メグはその後メロと一緒になれってそう言ったんだ。君もそう言われなかった?」
「・・・!!!」



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「だ、だから何で二人してそんな事を・・・!おかしいよ!?そんなのおかしいのよ!!!」
「ああ、不貞を働いて家族の信頼も愛情も裏切った自分にそんな資格はないって僕だって思うさ。だけど、」



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「メグが・・・僕が傷付けてしまった彼女が今後のリンガーソンの為にはそれが一番いいと、そうしろと
 望むならそれを・・・その通りしてあげるのがいいのかと」

「・・っもう・・・」


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「バカじゃないの!?何を今更言っているのよ!メグに言われたらその通りにするの?私の気持ちは?!  
 バカにしないで!!大体、もうあの頃とは違うのよ?私もあなたもメグも変わった筈でしょ?時間は戻らないのよ!」



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「いや・・ごめん、そうじゃないんだメロ。言い方が悪かったね。メグに言われたからとかじゃない。
 僕は今でも君の事が・・・。初めて愛した人は君なんだメロ。辛い想いをさせて本当にごめん。
 これからは僕が君を守っていくからどうか僕と一緒にいて欲しい・・・メロ」



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「っ・・・・・」


ああニース・・・馬鹿ね。あなた自分の気持ちを判っていない。

あなたも私が始めて愛した人よ。あなたが私の全てで共にいるだけで天国でもあり地獄でもあった。
本当に大好きだった人・・・

これから私と再び共にと言うその根底にあるのは誰への想いなの?
あなたが今本当に望んでいるのは誰との未来なの?

私とあなたで進める未来はとうにもう、無いものだって本当は判っているんでしょう?


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「・・そんなの・・・・・ニース、今更なのよ、そんな話は全部」




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「あなたが・・あなたが父からメグとの婚約を申し付けられた時、あなたは断らなければいけなかった。
 本当に私の事を愛していたのなら。」

「・・・!」


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「それがあなたの大きな罪。そしてそれをしなかったあなたの手を取った事が・・私の大きな罪。
 これが、私達の過去の関係に対する私の本当の気持ちであり・・後悔よ。」

そしてこれが心の奥底に本当はずっとあった、私のニースへの恨み言であり憤りだ。



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「けれどもあなたは約束された将来を捨ててでも私と逃げる事を選ばなかった。
 あなたは私よりも自分の欲を選んだのよ。その時点で私とあなたの間には何も残らなかった。」



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「それでも不倫という罪を犯したのは私があなたを諦められなかったから。あなただけが悪いんじゃない。
 私も親を裏切りメグを傷つけた。取り返しの付かない罪を負ってしまったわ・・・」

「メロ・・・」



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「ねえニース、メグを愛していないの!?アーロンを愛していないの!?大事な家族じゃない!」

「あっ、愛しているさ。メグは僕の不義を表立って責めた事はないんだ・・いつでも献身的に支えてくれた。
 そんな彼女を妻として愛おしく思うよ。アーロンだって可愛い我が子だよ。」
「だったら!」

「だからこそ、彼女の・・・望むようにしてやりたいってそう思ったんだ。だけどメロ、信じてもらえないかもだけど
 君を愛おしく思う気持ちはまた別にちゃんとこの胸にあるんだ。本当に勝手な話だけど・・・」


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ああもう。本当に身勝手な言い草だと思う。

だけどニースの言う事も、全て嘘という訳ではないのだと私も知っている。
だってあの頃の私達は・・・

メグと私は裕福な家庭で基本的には何でも与えられ何不自由なく育てられ、我知らず我儘で貪欲だったのだと思う。
ニースにしたって巡ってきたチャンスを手に入れるのに形振り構わなかったのかもしれない。
それぞれが他人の気持ちを慮る事無く自分の欲を追うのばかりに必死で。
その頃確かにあったと思っていた『愛』というのが、執着心や独占欲。
それがまるで子供がお気に入りのオモチャを手放したくなくて駄々を捏ねるようだったのではないと、
誰が言えるのだろう。

だから私達の『愛』は世間の道徳心をはみ出した時点で間違いだったのだ。
人を傷付け自分達をも傷付けるだけの愛なんて、そこに哀しみ以外の何かが生まれる筈もないのだから。


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「ねえ・・・ニース」

それでも夫婦となり子を儲けて家庭を築いたあなた達には、確かな愛があるのだと私は思うの。
あって欲しいと私は思うの。



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「メグはきっと・・・ううん、絶対あなたを愛しているわ。結婚する前からずっと。
 今もあなたを愛してる。愛してるからこそあなたから離れようとしてるんだと思う。
 彼女はそんなに冷たい人間じゃあないわ。」 

愛しているから愛されていないと思う事が苦しいんだ。
だからアーロンを拠り所にしてニースを諦めようとしてるんだと思う。


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「っいやだって・・メグは僕達のした事を許さないだろう。もし許したとしても、今更僕には彼女を愛する資格なんて」

「メグは許してるわ。苦しんで許して今・・・悲しんでる。」


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「今更だなんて言わないで。お互いが必要なら離れないで!アーロンだっているじゃない!愛してあげてよ!
 申し訳ないって気持ちがあるならメグにちゃんと謝って!メグが受け入れるまで諦めないで!
 夫でしょう?父親でしょう?簡単に諦めないで強くありなさいよ!!しっかりして!あなたがリンガーソン家の家長でしょ?!」



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「メロ・・・」




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「だけど、そうしたら君は・・・君は」

「私は大丈夫!言ったでしょ?私は変わったのよ。今の私には大切なものも大切な人達もちゃんといる。
 私は過去に囚われてばかりではなく、前に進んで行きたいの。
 だからニースとメグにも同じように未来へ進んで行って欲しいのよ。幸せになる未来に!」

そうなって初めて私自身が過去から自由になって前へ進めると思うから。


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「そうか・・・君は変わったんだね。この町を出て自分に必要なものをちゃんと見つけて、そしてとても強くなったようだ。
 過去に囚われて立ち止まったままでいたのは・・どうやら僕とメグだけだったようだね。」

「ええ、そうよニース」


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「それは・・あのジュール君のお陰だったりするのかな」




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「・・ジュールさんもだけど、他にも沢山の素晴らしい人達との出会いが私を変えてくれたわ。
 この町を出てあの町で過ごした日々があるからこそ、今の私がここに居るの。
 本当に・・・みんなには感謝しかないわ。」



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「そうか・・・」

ジュールさんグレンさんをはじめ、マスターやラルフさんアニスさんアベルさんにお店のみんな。
彼らの事を思い浮かべるだけで心が温かくなって涙が出そうになる。
本当に大切で、素敵な私の友人達・・・



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「良かったねメロ。僕が言うのはお門違いかもしれないけど、君が幸せになってくれる事が僕の望みだよ。
 僕も頑張ってみるよ。もう一度メグとちゃんと話し合う。彼女の為にもアーロンの為にもいい夫でいい父親になれるよう
 ・・・頑張るよ。もう一度メグを幸せにするチャンスをもらえるよう彼女に頼んでみるよ。そして病院も守ってみせる。」

「ニース・・・!」


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「ええ・・・どうか、どうかメグを幸せにしてあげてね。私の大切な大切な唯一の姉なんだから。
 そして、あなたもちゃんと幸せになって。あなたも私の大切な家族なんだから。」

「ああ、そうだね。僕達みんな幸せになろう。・・・ありがとうメロ。君の事を傷付けて苦しめた事、・・・心から詫びるよ。
 過去も今も・・・沢山辛い思いをさせてしまって本当にすまなかった、どうか・・君も幸せになってくれ。
 そしてありがとう。・・ 君と話せて良かった。」




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「私も・・・・・ありがとう、ニース」






私もあなたと話せて良かった













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嘗て私にとって世界そのものだったニース。
やっとお互いに過去と決別して、選ぶべき道を誤らずに新しい未来へ進んで行ける気がしてる。
愛した事も憎んだ事も、間違いと解っていながら犯した罪も。

けれどそれがあったから今の私がいる。
その為に周りを沢山傷付けもしたけれど。
その事も忘れる事なくこれからの人生を歩んでいきたい。

そしてどうか、家族みんながこれから幸せを紡いでゆけますように。


私の大切な人達が、どうか幸せに・・・





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62話に続く



余談:私が楽しくない=メロとニースばっかりやん(´・ω・`) でした(笑)

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テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

60.メロとメグ

Category: ストーリー > アスモデウスの翼   Tagged: シムズ3  シムズ3ストーリー  アスモデウスの翼  
大変長らくお待たせいたしました!
ストーリーの更新です。

今回は内容的にはいつもより短めになっております。うん、なんかすみません(笑)









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「ジュールさん、今日は葬儀に参列してくれてありがとう。父も母も喜んでると思う。」
「いや、うん。 ・・メロも辛かっただろうに頑張ったね。大丈夫?」



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「ありがとう大丈夫。それで・・私メグと話があるから少し出てくるわ。ジュールさんはゆっくりしててね。」




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「えっ、ああ・・分かったけど」
そうか、いよいよお姉さんと・・・



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「本当に大丈夫?」 
「ええ、大丈夫よ」



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両親が亡くなって今後の事も話さなくてはならないけれど、ここへ帰ったなら
メグとの過去の蟠りを知らない振りなんかできるはずもない。
いずれはと思っていたメグとの対話の機会がこんな形ではあるけれど実現したのだ。

「メロ・・・」


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「そうか・・・そうだね」



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「行っておいでメロ。そんで全部終わったら、俺の所へ・・帰っておいでな。」
「ん・・・」



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「俺はいつでもメロが帰る場所で待ってるから」

何があっても俺がメロの帰る場所になりたい。なるって決めた。
メロを一人には絶対にしない。


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「ええ・・・。ありがとうジュールさん」
















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「お疲れ様メロ。まだ全ての事を現実のものとして受け入れるのはお互いに難しいわね・・・。
 だけど、お父様達の事は辛い事だけど、私もあなたも悲しみを乗り越えてこれからの事を見据えて生きていかなくてはね。
 リンガーソンの娘として病院の経営の事だっていつまでもニースに任せっきりという訳にもいかないし。」



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「メグ、私は・・・。まだお父様達の死を現実の物として受け入れられていないかもしれないし、
 お二人に対する罪悪感も後悔も拭う事はできない。」



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「でも、・・・私がメグにした事へのきちんとした謝罪はしなくてはとずっと思ってた。きちんと向き合う覚悟はできてるわ。
 本当に、本当にごめんなさい。私はあなたを苦しめた。命の危険にも晒したわ、お腹の子と共に。
 どうぞ私に言いたい事があったら何でも言って。どんな言葉でも私は受け止めるから。」



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「・・・そう。話す覚悟はあるのね。 そうね、そう言ってくれて嬉しいわ。」

メグは何を思うのだろう。
経緯はどうであっても姉の夫と不貞を働いて、彼女もお腹の尊い命までも危険に晒した妹に対して。
彼女になんと罵倒されようとも、私には誠心誠意謝罪する事しかできないけれど。
それで少しでもメグの気持ちが晴れて憂いなくこの先過ごしてくれるならそれだけで私は・・・


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「ねえメロ、アーロン、可愛いでしょう?」
「えっ・・?」



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「っえ・・・、ああうん!!とっても可愛いわ!二人に・・・良く似ているわね・・」



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「そうね、二人のいい所ばかりを取ってくれたみたい。ふふ、これって親バカかしらね?」
「ううん、本当にあの子は天使のようだわ」



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これは本心からの言葉。
大切な姉妹であるメグと嘗て愛した人の子で私にとって甥である幼子。
その存在の愛らしさも感じる愛おしさも溢れるほどで眩しかった。
私がその命を奪わずに済んだ事にどれほど救われた思いでいるか。
あの子がメグのお腹に宿った時に感じた醜い身勝手な嫉妬心を今更ながら恥じ入る思いだ。



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「・・私、あの子がお腹にいる時に階段から落ちたわね。」
「・・・!」



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「っ・・・ええ、本当・・にあの時は・・・わ、私のせいで・・・!」

覚悟はしていたけれどメグの口からその事を責められるのはやはり胸に刺さる思いだ。
けれど今の、これからのメグの心の安寧の為に私ができる事は何でもしなければ。
それが謝罪でも罵倒を受ける事でもリンガーソンの次女として何らかの罰を強いられる事でも。
私は何でもするつもりだ。

この期に及んで自分の気持ちが楽になる為の謝罪だけをするつもりは毛頭なかった。



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「そう・・・そうね。あなたは自分を責めているのね、メロ」
「そっ、それはそうだけどわ、メグ、私はっ・・・!」




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「・・・・・」





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メグ・・・?




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「でも私もあの子も無事だった。だから・・・あなたは気にしなくていいのよ。」



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「メグ・・・!」
どうして・・・


その一言を口にするのに、このプライドと自尊心の高い姉はどれだけ悩んで苦しんだのだろう。

メグ、・・・メグ!
あなたがどんな女性でどんな姉なのかというのはずっと一緒に育ってきた私が一番知っている。
私を妹として愛してくれている優しい姉のメグも知ってる。
メグは私にとって掛け替えのない大切な姉妹なんだもの!大好きなんだもの!

私達の関係がこんな事になってしまったのは・・・
やはり私のせい。
だから・・だから胸が苦しいの、メグ。



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「よ、良かった・・・本当に良かったっ思ってるわ!信じてくれないかもしれないけど私、
 メグも赤ちゃんも無事で良かったって思ってるの!
 ごめんなさい、私のした事は許される事じゃないけれどっ、二人とも無事で本当に良かったって!」



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「メロ・・あの時私が階段から落ちたのは、何もあなたのせいだなんて思っていないわ。
 カッとなってたし自分の不注意でもあったんだし、私も悪かったのよ。」
「でもメグそれは・・・」 
「だから謝罪したいと言うのならそれも受け入れるしそんなにまでも自分を責めなくていいのよ、メロ」




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「だけどね、あの事故とニースとあなたとの事は別の話。」




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「・・・・・そうね」



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「お父様達が亡くなって葬儀も済ませたし、これからの事を話しましょうか。」



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「・・ええ・・」














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「私はねメロ、あなたに悪かったと思っているの。学生の頃からメロがニースに惹かれているのも知っていたわ。
 ニースもあなたを好きだというのも知っていた。それでも長女という事で私をニースの伴侶に選ばれたお父様に
 反対する気持ちは無かったの。」
「メグ、」



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「だって、私もニースが欲しかったのだから。」

思えば初めて聞いたメグのニースへの明確な感情だった。
彼女は父の言いつけに従ってニースと結婚した形だったが、彼女自身の中にもニースに対する恋心はあるだろうと
思ってはいたけれど。
もしかしたらプライドの高さ故に独占欲でメグは私とニースの仲が気に入らないのかとも思ったりもしたけれど。

やっぱりそんなものではなかったんだ。そこに確かな愛情が存在していた。
だからこそ私の犯した罪はとても重く、メグの苦悩も図りきれない程大きなものだろう。



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「だから結婚後のあなた達の関係には嫉妬もしたし許せなかった。あなたは私にとって邪魔者以外の
 何者でもなかったのよ、メロ。消えてしまえばいいとさえ思ったわ。」



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「メロが家を出てあの子が産まれてから、ニースはいい夫としていい父親として次期院長候補として
 良くやってくれてるわ。彼なりに私とリンガーソン家への謝罪と誠意の表し方だったのでしょうね。
 あの人は・・・元々気が優しくて真面目な人だから・・・」



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「元来そんな気質の彼が妻の妹と不貞を働くなんて、・・それ程あなたの事を好きだったのでしょうね。愛されていたのねメロ。
 それでも・・あなたの手を離し次期院長の座に固執したのは彼だし、私も手に入れた彼を手放す気は無かったわ。」



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「メグ・・・」
ごめんねメグ、本当にごめんなさい・・・

メグの為に私に何ができるだろう



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「でも父が亡くなった今、私には跡継ぎであるアーロンがいる。・・もうそれだけでいいの。
 女って不思議ね。お腹を痛めて産んだ血を分けた我が子がいればもうそれだけでいいって思えるんだもの。
 今の私にはあの子が全て。私にはアーロンがいる。だからもうニースはいらないわ。」
「メグ、何を・・・」



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「病院の院長には予定通りニースに就いてもらうけれど経営権は私が握るわ。そしていずれはアーロンが病院を継ぐでしょう。
 夫婦としてニースとは離婚する。だから、その後はメロがニースと」
「っメグ?!」



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「メグ!何を言ってるのよ?!なんでそんな事を言うの?そんな事・・・!」




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「メロ・・・私は二人に申し訳ない事をしたって思っているのよ。メロが長女だったら二人は幸せになれたのにね。
 お父様とも仲違いする事無くこんな結末にならなかったかも知れないのに・・・ごめんなさいね」
「メグ!」



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「私は、跡継ぎとしてニースの子を授かれただけで満足なのよ。これから先は、あなた達が幸せになる番だわ。
 遠回りさせてしまってごめんなさい。辛い想いをさせたわね・・・どうかニースの事をよろしく頼むわ、メロ。」
「なっ」



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「な、何を・・・・・言ってるの?」

思いもよらないメグからの話に困惑を通り越して愕然としてしまった。
メグがそんな事を思っていたなんて。
だけどそんな話じゃないって判らないの?!



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「馬鹿な事を言わないでよメグ!今更何を言ってるの?!ニースの気持ちは?私の気持ちは?
 あの子にだって父親は必要でしょう?!メグの気持ちは?メグだって、メグだってニースを愛してるじゃない!」
「そんな事は分かった上で話してるのよ、私は」



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「それに何より、もう時は止まったままじゃないのよ?あの頃とは全てが変わったの!
 私はもう、あの頃の私じゃない!!」

「・・・そうね、あなたもあの頃のメロじゃない。でもねメロ、ここに居ればきっと・・・思い出すわ。
 本当は諦めたくなかったもの。捨てたくなかったものの全てを。彼の事も他の事も全て。だって、あなたにとって・・・」
「メグ・・・!」

「違う違う!」


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「違う!・・・違うよ」

そんな事も分からないまま、メグは置いて行かれた時間の中で止まったままだったのか。
私があの町で温かい人達に守られて癒されて前に進んで行こうと立ち直りつつあるその時も、
メグは過去の柵の最中で悩みもがいていたんだ。
ああ、・・・全ては私の犯した罪。

「っく・・・」


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「だってメロ、そんな事・・・言われたって・・・」




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「・・・じゃあ私はどうしたらいいと言うのよ・・・どうしたら・・・」

「ごめん!ごめんねメグ!私が悪かったの。間違ってた。許してなんて言えた立場じゃないけど、
 どうか幸せになって欲しいのよ・・・!私にできる償いなら何でもするから・・・メグ!」

幼い頃から芯が強く美しい私の憧れの姉だったメグ。
私のせいで折れた翼をもう一度広げて美しく羽ばたいて欲しい。
その為に私にできる事なら何でもするからどうか・・・!



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「メグ、私ニースと話をしてくるわ。」







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そう。
これは私とメグ、そしてニースの三人の問題だから。
メグだけでなく、私はニースとも・・・
過去の私と彼にも向き合わなくてはいけないんだ。
この私のたった一人の掛け替えの無い愛しい姉の為にも。



61話に続く





閲覧ありがとうございましたー!
いやはや本当に!長く休んでしまって申し訳ありませんでした><
自分自身も最後までやる気は全然ありますし、続きを待ってて下さる方が少しでもいらっしゃるなら頑張ります!!
このままでは本当にいつ終わるか判ったものじゃないので(苦笑い)、休みも入れた事だしペースを上げていけたら
 ・・・いいな! と思っていますよ( `≖ω≖´)✧キリッ 
思うだけはいつも思っています!!!( `≖ω≖´)✧キリッ

さてこの週末は余所のブログ様巡りに行って来よう♪
なかなか以前のようにはメッセージを残したりはできない現状ですが、大好きなシムズ仲間さん・ブロ友さんのサイトは
ひっそりこっそりでも応援ビームを送っているmirumomです(*´ω`*)
何気に行くときゃあっちこっち見てまっせ(笑)
みんな、これからもシムズ続けようぜー☆ って気持ちでいっぱいです。

たまに暫く離れたっていいじゃない。(私の事じゃなくてねw)
それでもシムズが好きで戻ってきちゃうもの。
そうやって長く細くでも続けていけるのがシムズかなって思います。やってて楽しきゃそれが一番よね~♪

そしてこうやって続けようと思う気持ちにさせて下さる応援して下さる方々にも大感謝!本当に感謝!
いつもありがとうございます(*´∀`*)

それではまた次回、なるべく早い内にお会いできたらと思います。


テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

59.requiem

Category: ストーリー > アスモデウスの翼   Tagged: シムズ3  シムズ3ストーリー  アスモデウスの翼  
それから間もなくして、メロの家の迎えが来た。


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「メロ様!」
「ミダ!」


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「お帰りなさいませメロ様!・・・お元気にお戻りになられて何よりです」
「ミダ、お、お父様とお母様は・・・」
「あ、はい、・・・このまま病院へお連れしますっ」



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「え・・ええそうね、それでお父様とお母様は・・安否は」
「え、あ、 あ・・・」



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この人は電話で話した人か。



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「あ、あの、あなたは・・お電話で対応して下さった方でしょうか?」
「あ、はい、メロさんの友人・・のジュール・バリーといいます。」



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「そうですか。ジュール様、この度はお世話をお掛けして申し訳ありませんでした。そしてありがとうございます。
 わたくしはメロ様のご実家の家政婦のミダと申します。宜しければ貴方様もご一緒下さいませ。」 
「はい、それは勿論・・・」







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「お二人は病棟に居るの?重態だという事だったけど、手術はもう」
「ええ、・・こちらです」



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「・・・・・」

ここへの道中、ミダさんもメロも何も言葉を発しなかった。
メロの両親の容態を話さないのはおかしいだろう。あまりにも芳しくないから口に出せなかったのか?
メロもそれを感じ取って自分から聞けなかったのか?・・・知るのが怖いから。

最悪の結果でない事を祈るしかできないな・・・


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「ミダ」
「・・メロ様、こちらへ」



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「メロ、・・俺は外で待ってるよ」
「ええ・・・」





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この部屋の中に・・・お父様とお母様がいる
黙って家を出てから今日まで、会う事を考えては私のした事をどれ程責められるか怖くて
故郷丸ごと意識の外に追いやっていた私の原点がここに。

お二人は私を許して下さるだろうか。
一刻も早く無事を確かめたい。

そして何より・・・ずっと胸に重く圧し掛かっている黒い靄・・・予感を晴らしてしまいたい。


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ギィ




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「え・・」




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「う・・・そ」


────そこには物言わぬ姿に変わり果てた両親が眠っていた




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「申し訳ありませんメロ様!!!お、お二人はここへ運ばれて・・間もなく息を・・・・・」
「っ・・・・・」

「ここへ着くまでにお伝えしなくてはと何度も思ったのですが・・!私には言えませんでした、メロ様!!
 うっ・・ううっ・・っ申しわけ・・ ありまっ・・」



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お父様とお母様が・・・・・

亡くなった?



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「お・・父様、お母様・・・、只今戻りました・・・」




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「ねぇ、・・ねぇメロですよ。お帰りって・・・言って下さらないの・・・ ?」



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「ううぅ・・・・ううっ・・・」
「う、うううわぁーーーーー!!!」




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「メロ・・・」












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両親が既に亡くなっていたなんて・・・
やはり最悪の事態になってしまった

「メロ・・しっかり、俺傍に居るから。・・な?」




コツコツコツ
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「あっ・・・・」
「ご苦労様、ミダ」



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「・・メロ」
「っ! メグ!」



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「帰ったのね。お帰りなさい。 お父様達には・・もうお会いしたようね。残念だけど・・そういう事なの。
 帰って早々きついでしょうけどあなたもリンガーソン家の娘として現状を把握して頂戴ね。」

「え、ええ・・・」


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「・・・それで、そちらの方は?」
「俺はメロ・・メロさんの友人のジュール・バリーです。メロさんがご両親の事故の知らせに動揺されてたので着いてきました」



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「・・・そうですか。わざわざご同行頂いて申し訳ありませんバリーさん」




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「いえ、こんな時ですし、メロさんお一人で帰省させるのは心配でしたし」
「メ、メグ、私・・・」




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「メロ、後の事はニースに任せてあるから私達は一旦家に帰りましょう。あなたも着いたばかりで疲れたでしょう。
 ジュールさんもどうぞご一緒下さい。ミダ、行くわよ。」
「は、はいメグ様っ!」


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あれがメロの姉さんか、きつそうな人だな。
そして”ニース”というのが旦那さんでメロの・・・



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「行こう、メロ」
「・・ええ・・・」










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それから俺達はメロの生家へ向かった。
父母の葬儀(ミサ)は明日執り行われる。




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「ただいまアネッサ、シッターご苦労様。アーロンはいい子にしてたかしら?」
「はい奥様、いい子でお留守番してましたよ」


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「そう、いい子ねアーロン」
「だあぁ」



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「えっ・・! あ、メ、メグっ、その子は・・・!」



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「・・・そうよあの時お腹にいた子が無事に産まれたのよ、メロ」
「・・!」



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「そう・・!・・っよかっ・・・良かった・・・!」



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『良かった・・・』



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「・・・・・」








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その後夕食を取り、皆が様々な気持ちに整理を付けられていないであろう重苦しい雰囲気の中、
屋敷の新たな主人になるであろう人物が帰宅した。




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「帰ったよメグ、病院の方の手続きは済ませてきたか・・・」



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「! メロ・・・?」



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「メ、メロ・・・」



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「ニース、お帰りなさい。・・お久しぶりです」



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この人がニース。メロが苦しい恋した相手・・・



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「そうか帰っていたのか、お帰り・・・メロ。義父義母の事は・・・残念だったよ」 
「・・・ええ」



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「そ、それでメロ、そちらの方は・・?」
「あ、っ・・付き添って来てくださった友人です・・」

「・・お邪魔してます」
「あ、ああ、義妹がお世話をかけたようですね、・・どうぞごゆっくりされて下さい」
「ありがとうございます・・」


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「あなた、ご苦労様でした。明日の事を少し詰めましょう。メロとバリーさんは疲れたでしょうから
 もう休んで結構よ。ミダ、お部屋にご案内して。」
「あ、はい!」

「メロは自分の部屋を。バリーさんは・・メロと一緒という訳にもいかないでしょうから、二階角部屋の客間へ。」
「あ、でも、明日の事なら私も・・・」


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「メロ、お言葉に甘えて休ませてもらお?ずっと神経を張ってて疲れてるだろう?」

この町へ着いてから大きく取り乱す事無く振舞っているメロだけど、彼女の神経が限界に達しているのを
俺は感じていたからこれ以上の無理はさせたくなかった。
ましてや未だ蟠りの解消していない姉夫婦とこのまま膝を突き合わせるなど今のメロにはさせたくなかった。

「・・・分かったわ、ジュールさん」


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「・・・それじゃ、二人ともゆっくり休んで下さい」

「ありがとうございます」












父と母の遺体は明日葬儀の行われる教会に既に安置されたという。


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私はどうしても葬儀の前に一人で両親と対面がしたくて深夜、教会を訪れた。




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「・・お父・・様、お母様、どうして・・・私が帰るのを待っていては下さらなかったの?
 ・・せめて一目、一言お話がしたかったっ・・・!」



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「お父様、お父様の言いつけに背き次女の役目を放棄して家を出てしまってごめんなさい、」



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「そんな勝手な娘を・・・今も怒ってらっしゃいますか?」




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「お母様、メグに酷い事をして家族を、皆を苦しめてごめんなさい、」



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「娘としてそんな罪を犯した私を今も・・許せずにいますか?」




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「私はっ・・・お二人を悲しませ、失望させ、怒らせたまま逝かせてしまったのでしょうか? 
 ・・・どうして・・どうして?どうして亡くなってしまったの?!」



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「私に一言の謝罪もさせずにどうして・・・!償いも親孝行もする事叶わずここに・・・残して・・」




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「怒ってもいい!叱ってもいい!だからどうか・・・
 ・・・私に後悔だけを残して先に逝かないで・・・・・嫌、そんなのは・・・嫌!!」



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「ごめんなさい!ごめんなさい! うっうううっ・・わあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」










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屋敷を抜け出したメロに着いて来てみればこんな所で・・・
メロ、また一人で泣いているのか


こんな時だけど、俺を頼らずにいつでも一人で泣くメロに少しの苛立ちを覚えている事を自覚する。

だけど悲しみも何もかも、一人で抱え込むメロに苛立ちはするけれど、結局はそんな彼女を守りたい、
支えたい、愛したいという気持ちが俺を突き動かす。いつも。
今、目の前で打ちひしがれている彼女を救えるのは俺だけだという事にも不謹慎ながら仄かな喜びさえ覚えるくらいだ。





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「メロ」
「うううっ・・はっ・・うううううううう・・・」



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「ジュっ、ジュールさん!私、私っ!もう・・どうしたらいいか判らないっ!」



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「父と母の死を受け入れられない! メグもお腹の子供も無事だった事は本当に良かったけれど、
 メグの私へ向ける憎しみはきっと変わらない!私を恨んでいるんだわ!」  
「メロ、」

「そんなメグにも・・そしてニースにもどんな顔をして向き合えばいいのか判らない!
 此処で私はどう振舞えばいい?!何をすればいい?!どうすれば罪は許されるの?!
 判らないの!どうすれば、どうしたら・・いいの・・・・・」


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「ううぅっ・・・どう・・したら・・・」
「メロ・・・!」



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「ううっ・・ジュー・・さ・・・ わたしっ・・は、どうしたら・・・」
「泣くな、そんな風に泣くなよメロ・・・」



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「メロ、メロ!俺がいつでも傍に居るから!俺にできる事は何でもするから、だから・・・!」



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「メロの苦しさも痛さも全部支えるから、受け止めるから、だから、
 ・・・そんな風に一人で泣くなよ・・・メロ・・・」  
「うううっ・・・うう・・・・・」




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「大丈夫、大丈夫だから・・・」

できる事なら全てを捨てさせて此処から、全てのしがらみからメロを連れ去ってしまいたい。
彼女がそれを望んでくれるならと、もうずっと考えていた俺の気持ちだ。
俺とメロ、二人だけで完結する世界へ。

けどきっとメロはそんな事は望まない。
もし一時気弱になってそれを望んだとしても、彼女の幸せを願う俺にそれができるはずもない。
だって俺はメロに、心から幸せだって思って欲しいから。
そんな笑顔を俺が見たいと思っているから。
彼女の為には嫌な事から目を背けた安寧を求めてはいけないと判っているから。

だから、今がどんなに辛くても苦しくても何があっても支えるよ。メロ。
どうか心からの笑顔を取り戻してくれ。














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翌日、葬儀は穏やかにしめやかに行われた。





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厳かな賛美歌が捧げられた後、神父様の説教を賜り、花に埋められた棺で
安らかな顔で永久の眠りに着く両親



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私は父の言う事に逆らって家を飛び出した。
その後何の音信もする事無く今生の別れとなってしまった親不孝な娘だ私は。
娘として、理解し合えず反発しあったまま今を迎えてしまった事が・・・
どうしようもなく悲しく辛い・・・


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「お父様・・お母様・・・メロをお許し下さい・・・・。そしてどうか安らかにお休み下さい・・・」

私はまた、新たな十字架を背負ってしまった。



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メロ・・辛いよね。
昨夜の様子から、メロが今以て自分だけを責めているのは明らかだ。
これ以上悲しみと苦しみの淵に自分を追い込まないでくれ、メロ。

俺には傍で支えるしかできないけれど、この先襲う痛みも苦しみも悲しみも俺に預ければいい。
だから今はただ、両親が安らかに召されるよう静かに送ってあげて欲しい・・・









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「メロ、・・ちょっといいかしら」
「え、ええ・・」





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「こんな形で家族が再会するだなんてね・・・」



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「・・・そうね、メグ」



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「私もとても残念だし、お父様達も残念に思ってらっしゃるでしょうね。こんな形での再会を。」
「・・・・・」



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「葬儀が終わったら、あなたと二人で話がしたいのメロ。時間を取ってもらってもいいかしら。」



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「ええ勿論、私もメグと話さないとって思ってた。」
「そうね、じゃあ後ほど二人で」



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突然の両親の急逝。
そして突然の帰省。

今尚枯れる事のない悲しみの最中に取り残されている私だけれども、

・・・・・姉、メグとはきちんと向き合って対話しなければならない。
これまでの事とこれからの事、例え責められようとも罵られようとも全てに対して明らかに。真摯に。


それがここを出てから多少なりとも私が変われた事の証にもなると思うから。


NEXT→60






今回も閲覧ありがとうございました!
ほんとストーリーの更新がかなり空いてしまった事、すみませんでした~
今回の59話は色んな意味で大変でした(´∀`;)
葬式とか結婚式とかね、・・・やるもんじゃないねって(笑)
ここ、ストーリー後半の一番ネックな部分だったと思うのでね、次回以降はまた(それなりに)サクサクっと
やれたらいいな ・・・なんて願望だけは持ってますwww

今後に関しては、”ヤツ”をどうしたもんかな~という部分でちょっと頭を悩ませています。
なので年末年始で今後の流れを纏めておきたいと思います~!

年内のストーリーの更新は今回が最後です。お付き合い下さいましてありがとうございました!
来年も頑張りますので最後までお付き合い頂けたら幸いです(*´∀`*)

今月中に、本年最後、年末のご挨拶記事は更新予定です。
きちんとしたご挨拶はその時にまた。
ありがとうございました♡


テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

58.親心

Category: ストーリー > アスモデウスの翼   Tagged: シムズ3  sims3  シムズ3ストーリー  
ちゃんとした記事では(w)お久しゅうございます!
ストーリーの更新、お待ち下さってる方には大変お待たせしちゃいました。すみません

☆まずは更新が空く中、前回の広告避け記事(w)及び変更後TOP画像について拍手&コメントをありがとうございました♡
 もう自分が情けないやら(サボリ故に広告出しちゃってw注:別に多忙とかじゃじゃなかったwww)
 申し訳ない(あんな記事に拍手とか)やら思いながらもありがたくて涙です;;
 そしてコメント下さった方のレス不要のお言葉に甘えてお礼はこちらにて代えさせて頂きます。ありがとうございました^^
 細々ながらもこうして続けていけるのは応援して下さる方々のお陰です。
 いつもご訪問・閲覧・拍手等、本当にありがとうございます(*´∀`*)


さて今回、ポーズが細々してて数が多くて(自作なんだけど;)SSの枚数がいつもに増して多くなっちゃいました。
内容的には普段と変らない厚さだと思いますし自分だったら長いの歓迎なので大丈夫かとは思いますが、
一応予め言っておきますね(^^;)
「長いと疲れちゃ~う」な方は小分けにしてお読み下さいwww

もう少し一話を短くして更新頻度を上げた方がいいよね・・・・・・・
とか毎回思ってるんですがキリがいい所まで書くとこうなる(沈)
でも努力してみます。

では本編をお楽しみ頂けましたら幸いです♪ 


※少々空いたので前回のあらすじ※
 メロの父母が事故に遭ったとの連絡により急遽ジュールを伴い帰省する事になったメロ。
 ジュールはメロを待たせて実家に一度戻り再びメロの元へと向かう。。。
─以下本編へ─











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「・・・・・」



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RRRR  RRRR RR・・
「ん・・・」



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「俺だよ、グレン」




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「・・・ジュールか、何だ」



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「グレン、メロの事で今更お前にどうのこうの言う気はないけどな、メロに付き添って俺も今からメロ故郷へ行って来る。」 
『は?・・あいつは一人で帰るんじゃなかったのかよ、何でお前まで』



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『メロの両親が事故に遭ったんだ。とても一人で行かせられない。だから俺がついていく。お前には一応・・報告だ。』



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「なっ・・・事故?!」



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「そんな事が・・・ メロは大丈夫なのか?」
『大丈夫じゃないから俺がついてくんだろ。大丈夫じゃないけど、・・・何があっても俺が守る。心配は無用だ。
 ああ、あとマスターにも知らせといて。急だけど俺も店休まなきゃだしメロの事も心配するだろうからさ。』

「・・・そうか。解った。」
『・・じゃ、俺行くから』


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『ジュール、・・・・・・気を付けてな』
「お・・・・・、おう」





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「・・・・・気をつけろ・・か」
あいつがそんな事を言うなんてな




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「・・・・・・・」






















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「え・・・?メロのご両親が事故に・・・?!何だってこんな時にそんな事に・・」
「ジュールが付き添って行くらしいから・・・大丈夫だろ」



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あの子がやっと自分の過去と向き合って前に進もうと決意したのに・・・
それなのにこんなタイミングでこんな事態になるなんて
万が一最悪の結果になったらあの子、立ち上がれるか分からないんじゃ・・・


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「ま、まあ・・メロ一人じゃなくてジュールが側に居てくれるならまだ安心だけど・・・
 それでもあの子、自分を責めてしまうんじゃないかって心配だわ、アタシ。」
「・・・・・そうかもな。」



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「・・・・・グレン」




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「ねえグレン。あんたのする事、決めた事にいちいち口を出すのは違うって解っててそれでも言うんだけど。
 真面目に聞いてくれる?」
「・・・なんだよ」



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「メロの事、あんたは本当にこのままでいいの?このままだったらいずれメロはジュールに絆されて
 あの二人は一緒になるとアタシは思うわよ。」

「・・・なんでそれを俺に言うんだよ」
「あんたはまだそんな事を言うの?」


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「グレン、あんたがジュールの為に自分の気持ちを抑えてるんじゃないかってアタシは思ってる。
 あんたは優しい子だから・・・。あんたの気持ちも解るけど、それは違うんじゃないかしら。」
「ちっ・・・またか」



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「またそんな話かよ、誰がそんな事言ったよ! 人の気持ち勝手に解った気になって好き勝手な事言ってんじゃねぇよ!!
 誰も彼も・・・大きなお世話なんだよっ!!」



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「・・・ローズ、上へ行って宿題してこようか?」
「うん」



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「っ・・・」




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「グレン!あんたアタシを誤魔化せると思ってるの?!いつからあんたの事を見てると思ってるの?」
「ああ?!」



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「あんたは・・・、ジュールへの優しさだけで身を引いてるんじゃない。・・・・・怖いのよ。」
「は?何言って・・・」


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「勿論ジュールの気持ちを優先しようっていう思いもあるでしょう。だけどあんたは怖いのよ。
 ・・・自分にとって大事な物を、替えの効かない大事な人を作るのが」

「・・・失うのが怖いんでしょう?」
「やめろ」


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「父親と母親を亡くしたように、メロはあんたにとって同じくらい大切な存在になっているから。
 そしてジュールもまた別の意味でそう。大切過ぎて傷付けるのも手に入れるのも怖いんだわ。」



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「・・・やめろよ」
「失ってまた」



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「一人になるのが怖いからあんたは」
「うるせえなっ!!!黙れって言ってんだろ!!!」



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「うるせえよ・・・・勝手な妄想駄弁ってんじゃねえよっ!マスターあんた何様だよ?!!」
「グレン・・・」



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「親父の昔馴染みだかなんだか知らねぇがな?!あんたにそんな事言われる覚えはねぇんだよ!
 勝手に俺を作り上げてるんじゃねぇ!」
「グレン、アタシはあんたに」



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「俺の内側にまで入ってこようとすんじゃねぇよ!何の真似事だよ?あ? あんた俺の親の真似事でもしてるつもりかよ?」



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「そっ・・・そんな」




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「そんなの要らねぇんだよ! あんたは俺の親じゃねぇ!!」
「グレン・・アタシはそんな・・・・・」



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「大きなお世話だほっとけよ!!!」
「グレンっ・・・アタシは!」


「マルコ」


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「ラルフ」
「もうやめなさい。グレン君も少し落ち着きなさい。」
「・・・・・」




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「グレン君、・・・君達三人の間には君達にしか解らない感情もあるだろう。外野がとやかく言うのは違うのかもしれないね。
 君に触れられたくない気持ちがあるならそれを無理に暴くのもするべきではないと思う。」
「・・・・・」



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「君達だっていい大人だ。自分の選んだ行動の結果がどうであれ、その責任は自分で負うのだから好きなようにすればいい。」
「でもラルフ、」

「だけどね」


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「先程のマルコへの物言いは一体何だ?君のマルコへの気持ちはあんな物なのかい?」
「っ・・・」
「僕はマルコが一人になった君を見つけて側で見守るようになってからずっと見てきたからね。
 マルコの君への愛情も君の亡き父親への今でも続く友情もよく知ってるよ。」


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「親の真似事?真似事どころかマルコは本当に自分の息子のように思っているよ、君を。
 君の幸せを何より願ってる。彼は本当の親じゃないから言えば君を怒らせ遺恨が残るかもしれない事もあるだろう。
 それでも君を想って敢えて言っている。そのマルコに対する君の気持ちがあれか。」
「お、俺は・・・っ」



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「そんな事も解らないなんて、まるで子供だな」
「ラル・・・」


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「・・・!」




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「本気で自分を心配してくれている人に対して、自分にとって都合の悪い事を言われたら切れて突っぱねる。
 自分だけが悲劇に酔いしれて他人とは相容れようとしない。自分にとって大切な人間の判断さえつかずに怒りの感情を抑えられない?」

「そんなのは僕から言わせてもらえばただの子供の癇癪だよ。」
「ラルフ、グレンにはグレンの辛い過去のトラウマがあるから・・・」
「トラウマがある?だったら僕が医者としてカウンセリングしてあげるよ。幸いそっちの専門なんでね。」
「い、今はそういう事じゃなくて」
「だけどね、」


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「マルコにあんな暴言を吐く事は僕が許さない。例えそれがマルコの大切な君であってもね。」
「ラルフ・・・」
「・・・・・っ、」


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「俺・・・俺は・・・・・」
「グレン・・・」








──────────────────・・・・・・・・・・・




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「少しは冷静になったかい?」




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「・・・マスター、悪かったよ。ラルフさんも・・・」
「え、ええ。アタシもキツイ事言ってごめん、グレン。」

「さっきはカッとしてあんな事言ったけど・・・。マスターには感謝してるし、その・・・親・・とは違うかもだけど、
 いや俺の唯一の肉親的な存在としてその・・・」
「・・・!」

感謝してるんだ。

解ってはいた。
だけどラルフさんに言われるまでマスターの気持ちに甘えていたんだろう、俺は。
親代わりとして俺を今までもきっとこれからも見守ってくれているマスターの存在が
俺にとってどんなに有難いものなのかを、解っていはいたけどその想いに胡坐をかいていた。


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「んもー!!!皆まで言うなっ!///何可愛い事言ってくれちゃってるのよこの子はっ!それだけで充分よ、充分!」
「やっ、やめろっておい!あんたのそういう所がよ・・・っ!」
「はは・・」



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「それで、自分がどうすべきなのか決めれたかい?」



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「・・・俺は」



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「マスターの言うように・・替えの効かないくらい大事なモンを作るのが、認めるのが怖いのかもしれない。
 けど本当にそれだけじゃないんだよ・・・」
「グレン、」
「その辺りは俺自身にもよく判らねぇんだけどよ・・、メロに対する俺の・・好きだという気持ち。
 ・・確かにあるよ。認めるさ。だけどジュールの望みも叶えてやりてぇっていう気持ちも嘘じゃねぇんだよ・・・。」


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「あいつはもしかすると俺なんかよりキツい思いをして生きてきた。世間を冷めた目でしか見れなくなる程にな。
 だけどあいつはメロのお陰で変わった。そのあいつがメロをあれだけ熱く欲しているなら、邪魔しないで
 叶えてやりてえじゃないか・・・。あいつにはその資格がある。いい男だよ、ジュールは・・・」


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「メロが最終的にどんな選択をするのかは判らないけどな、それでジュールに辛い思いをさせたくない。」
「・・グレン」



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これがグレンの剥き出しの気持ち。
アタシの予想通り、過去のトラウマから大切な人を作るのを怖がっていたというのもあった。
だけどもしかしたらメロへの愛情とジュールへの友情のどちらを選べばいいのか分からずに、
逃げたのかもしれない。この子は・・・

一番大切な親の愛情を成長途中で失ったことにより、真の友情も愛情もそんな簡単には壊れる事はないという事を
知る事無く今まできてしまったのね。

確かに父も母も失った後、孤独の中にあんたは居たわ。さぞ寂しくて辛かったのでしょう。
けれどそこには、目には見えなくても両親の愛情は残されていた筈。
それに気付かせてあげられなかったのは、グレンを引き受けたアタシの責任だ。


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「ねえグレン、あんたが素直な気持ちでメロに向かったとして。メロがあんたを選んだとして。
 ・・・ジュールはあんたを恨んだりする子じゃないわよ。そんな男じゃないでしょ。
 寧ろあんたにそんな風に思われているなんて、その方があの子怒るんじゃないかしら。」

そして気付いてる?
ジュールが変われたのはメロのお陰だけじゃない。
あんたのお陰でもあるって事を。


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「そう・・・なのかもな。実際今がそんな感じになってるみたいだぜ。おそらくな。
 けど・・・そういう事じゃないっつうか・・・。けどもう何がベストか俺にも分かんねぇんだよ」



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メロを俺のものにして、そんでジュールに恨まれるのが嫌? そうじゃねぇ。

じゃあそうなった時、ジュールの気持ちはどこへ行くんだ?
その時俺はどんな顔でジュールと接すればいい?
あんなにもメロを想ってるジュールからその想いを奪うなんて俺がしていいのか?
このままいけばきっとメロもいずればジュールの想いを受け入れるだろう。
ジュールはその力と優しさと魅力がある男だから。
俺が動かなければ、それで済むならそれでいいと、だから・・・


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「だっ、だったらメロの気持ちはどうなるのよ?!あの子あんたが好きでしょう?ジュールの想いは大事にするけど
 メロの想いは打ち捨てるっていうの?傷はジュールが癒すから? そんなのって・・・」



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「・・・・・わからない、わからないんだよマスター」
「解らないってあんたっ、」
「マルコ、」



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「またそんな風にグレン君を追い詰めてはいけないよ。彼だって迷っているんだろう。
 大切なメロさんとジュール君の事だから、そう簡単に答えは出せないのもしょうがないさ。」

「・・そうね。そうなんだけど・・・、アタシはグレンに幸せになってもらいたいの。どうするにしても、
 自分の気持ちを誤魔化して安易に逃げたりしないで欲しい。
 身を引くと決めるでもね、そうする事が自分の本意だと胸を張って言えるならアタシは止めないわ。」


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「分かったよ。今更な話だが、少し考えてみるよ・・・・・。ただ今は・・・時間をくれよ」




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「そ、そうよね、第一今メロもそれどころじゃないでしょうから・・・」

とは言うものの、メロが参ってる今だからこそ、ジュールとの間にこれまで無かった何かが芽生えてしまうのかもしれないとも思う。
けれどもそれも運命というものなのかもしれない。
物事は、そうなるべくしてそうなるというものなのだから。


もしそういう結末になってもグレン、あんたには後悔しないで生きていって欲しいわ。




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「さて!じゃあこの話は終わり! メロもジュールも居ないとなるとお店も大変ね!アタシも出動しなきゃ。」
「ああ、・・そしたらバーの方人手足りないだろ?俺が暫くまた手伝うぜ。」



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「それは助かるわ。あんたが入ると女性客も増えるし。昼の仕事に無理のない範囲でお願いするわ。」
「わかった。」






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「じゃあこれで」
「グレン君、さっきは僕も意地の悪い事を言ってすまなかったね。ただ、君を思うマルコの気持ちは汲んで欲しいんだ。」
「いや、こちらこそ・・・すみませんでした。ラルフさんを怒らせたらマズイって学びましたよ。」


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「はは、そんな事はないけどね。マルコにとって君が大事な息子であるなら、僕にとっても君は大切な息子だと思ってるよ。
 これからも何かあれば頼って欲しいし助けたい、間違った事をしたら叱りもする。いいね?」
「・・・・・どうもです。 叱るのは勘弁だけどな。」



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「そうよ、あんたが何て言ったってアタシはあんたの母親のつもりなんだから!放っておいてあげたりしないから諦めなさい。」
「・・・母親だなんて図々しいな。言うなら父親だろ、あんた・・・」
「何ですって?!こちとらあんたが産まれる前から心は乙女なんだからねっ!母と呼びなさい!!」
「どの面下げて乙女とか」
「何ですって?!」
「まあまあ・・・。」


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「はっ、そんじゃ帰るわ。あー・・ローズにも悪かったって言っといてくれよ。今度ちゃんと詫びるわ。」
「ああ、分かったよ」







───────────────・・・・・・・・・・・・




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「彼はいい子だね。どんなに突っ張ったって、最後はちゃんと人の気持ちが汲める子だ。」
「そうね。あの子は優しいいい子なのよ・・・。強気な仮面の下に、脆さを隠しているのをアタシは知っているから
 だから余計に・・・心配なのよ。」



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「大丈夫だよ。あの子だって他の子だって、自分の選んだ道に責任の負える子達だよ。
 どんな結果になったって、それをその先の人生に活かしていってくれるさ。」
「そうね・・・あとは見守っていればいいのよね・・・。」
「ああ。」



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「ラルフ・・・」
「うん?」



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「ありがとうラルフ。さっきも・・・あんな風に言ってくれて嬉しかったわ。」
「君は僕の大切な愛するパートナーだからね。例えグレン君でも君を貶める事は許せないよ。」



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「あなたがパートナーで・・・良かった。あなたと出会えた事はアタシの人生で一番の幸福よ。」
「僕の方こそだよ、マルコ」

グレンの父親に恋してその恋を失って、そうして出会った運命の人ラルフ。
この人の全てはアタシの誇りだし、共に歩める自分も誇りに思う。
これからもこの先もアタシにとってこの人以上の愛しい人はいない。

グレンにも、そんな相手と巡り会って幸せになってもらいたいというのがアタシの願いなのよ。
どうか神様、辛い想いをしてきたあの子の上に幸せを・・・




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とはいえ、

「・・・・・これで浮気さえしなきゃ貴方って最高の男なんだけどね」
「えっ?!何の話かな・・・あ?! い、いやっ、だから、あ、あれは誤解だと言ってるだろう?!」
「へえ~・・・?」



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「いやあれは社交辞令的に声を掛けただけで・・・君がいるのに浮気なんてするはずないだろう?!」
「へえー・・・」

「あ、ああ、ローズも心配してるだろうから呼んでくるよ・・・オヤツをね・・・」
「そうね」


人生なんて、何か一つ間違いなく信じられるものがあればそれで幸せなんだと思う。
そのたった一つを探してみんな必死に生きてるのよ。

だからグレン、あんたも何でもいい。
自分が納得できるたった一つを頑張って自分の手で掴み取りなさい。
その過程で失敗しても、できればして欲しくないけど後悔したっていいわ。最後に笑えるなら。
アタシ達はいつでも見守っているから。















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「っつう訳で俺は暫く夜も働くからな、お前らの相手をしてやる暇はねぇ。」
「って、俺らの保護者みたいな事言ってんじゃねぇよ」



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「・・・まぁ別に俺らは構わないけど、シュリは・・・いいのかよ? それで。」
「ちょっ、ガイ?!私は別に大丈夫だからそんな事グレンに言わないでよっ!」



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「仕方ねぇだろ。メロの帰省は前から決まってた事だし、事情が事情だからジュールが居ない埋め合わせに俺が
 手伝ってやらなきゃマスターが困るんだからよぉ。お前らにはわかんねぇ俺の事情っつうのもあんだよ。」
「そ、そうよね!分かってるから!あ、わかんないけど解ってるからっ・・・・・?」



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「・・・・・」



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「・・・・・」



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「メロさんの事とか事情は解るけど、あんたのシュリへの扱いが気に入らないね。シュリの恋人なんだろう?
 なのにいつでもシュリの事は二の次三の次のような気がするのは俺の勘違いか?」



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「シュリもシュリだよな。グレンのご機嫌取りのような事ばっかしやがってよ。
 あんま・・・他人の恋愛事に首を突っこむなんてガラじゃねぇんだけどよ、これでもシュリはお前より前からの仲間だし?」
「ちょっガイ・・!」



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「・・・・・・・・」




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「何だよ言い返さないのかよグレン。『仕事はちゃんとしてるだろ』とか『お前らには関係ねぇ』くらい言えねぇのかよ?
 っつう事は自覚ありかよ。あまりにシュリをバカにし過ぎてんじゃねぇの?それじゃあ俺も怒っちゃうぜ?」
「なっ・・何言っちゃってんのこのバカはっ・・!」



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「ちょっっと!!!ロンもガイもやめてよ!!私がいいって言ってるんだから口出さないで!
 ごめんねグレン、こいつら連れて帰るから!あんま無理しないで働いてね~!」
「おいこらシュリてめっ!放しやがれっ!!」




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「・・ああ、じゃあお先に。悪いなシュリ」
「あっ!う、うん!またねっ!」











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「何なのよあんた達。」
「何ってよ、俺らはよぉ、お前の為を思ってよぉ・・・」

「ガイはともかくロンまでグレンに喧嘩売るような事言って!らしくないじゃない!グレンが・・・
 メロさん達を大事にしてるのは知ってるしそんなのうちらと会う前からそうだったんだし、しょうがないって思ってるんだから
 余計な口出ししないでっ!!私だって私なりに考えてるんだから!でも ・・・・・・・ありがとっ!!バカっ///」
「・・・・・・・・・お前な・・」
「・・・・・・・・・」


















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「飛行機の中で少しは休めた?この後も長い一日になりそうだから無理すんなよ?」
「ええ・・・ありがとう、大丈夫よ、ジュールさん。今、迎えを呼びます」



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『ああ・・・』




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『帰ってきたんだ・・・』
自分の犯した罪の重さに恐ろしくなって何もかも放り出して逃げ出してからもうじき一年。
私自身も此処も、あの頃と何か変わっているのだろうか
そして何より父母の安否は・・・

何もかもが怖いのに、今私はこうしてここに立っている。




94.jpgこんな形でメロの故郷へ来る事になるなんてな。
メロも俺も気持ちの整理も覚悟もできないままの帰省に地に足が着かない心地をを拭う事ができずにいたが、
現実は否応無く俺達の目の前に迫ってくる。

この先この地でメロに俺に俺達に、一体何が待ち受けているのか。。。


NEXT→59









あ☆と☆が☆き

長々と閲読お疲れ様でしたー!ありがとうございますm(_ _)m

前回終えた時点では今回はメロ帰郷編に入る予定だったのですが、その前にグレンの方の何やかんやを書いておきたくなって
書いたら一話埋まっちゃった☆ という訳でした(´∀`;)
次回からは帰郷編(実家編)に入ります!グレンサイドの話も間に挟む形になるとは思いますが。
おおう・・・次回は故郷に場所を移しぃ~の実家の人々ありぃ~のメロパパママの安否とか・・・
準備が大変だなっ!(*^ワ^*)ガンバレーwww

なるべく、なるべく早く仕上げられるよう、頑張ります!と今回も言っておきます!やる気はあります!(やる気は)

ではまた次回お会いしましょ♡ ありがとうございました!

テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

57. calling

Category: ストーリー > アスモデウスの翼   Tagged: シムズ3  シムズ3ストーリー  アスモデウスの翼  
航空機を予約して、週明けに帰省する為の手筈は整えた。
ここを発つのは3日後である。
あとは手荷物を纏めるだけではあるが元々大した荷物も持たずにこの町へ来た身としては、
特に持ち帰るような物もありはしない。

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「メ~ロ」



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「帰省の準備してんの?何か手伝う事ある?」
「ん、ジュールさんありがとう。でも準備と言うほど大した荷物も無いし、大丈夫よ。」



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「え~、でもさぁ・・・。ついて行っちゃ駄目だって言うし、俺としてはこう・・心配で」

ジュールさんに帰省の話をした際に、自分も一緒に行きたいと言われた。
しかしそれを断った。実家の事は私自身の問題だから。


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「俺に何かできる事はない?メロの為に何でもしたいんだ。」
「ジュールさん・・」



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「・・・きっとメロは実家で辛い思いをするよね?本当は俺が側にいて支えてやりたい。
 いつでもメロが幸せで笑っていられるように俺が・・・守ってあげたいよ。」



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「ジュールさんは・・優しいね。」



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「俺が優しい? あー・・・あのさ、」



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「メロ分かってる?俺が優しいのはメロに対してだけだって事。好きな子だから優しいの。
 そうじゃなかったら俺なんて・・・自分で言うのも何だけど、結構酷い奴だよ?」
「そんなっ・・・」


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「・・ジュールさんは優しいよ?みんなもそう思ってる・・・」

私だけが特別だと面と向かって言われると照れ臭い。
だけどそんな事ない。
ジュールさんは優しい人だもの。それは誰に対してだってそうだって私は知っているから。


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「・・・そう?」

やれやれ。解ってんのかね・・・?



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「・・だけどさぁ、本当に絶対に帰って来てな?メロの帰る場所はここだって、俺はそう思ってるから。」
「うん・・・、帰ってくる。帰ってくるよジュールさん。」



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「本当にだよ?俺だけでなく、みんなメロが帰ってくるのを待ってるんだからさ。帰らなかったら迎えに行っちゃうよ?」
「うん」



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帰って来たい。帰ってくるわ。
帰ってこれたその時には、私はどんな新しい私になれているんだろうか。
今後の事も、ジュールさんの事も、そこから始められる私になれていたらいいな・・・ って思う。




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「よし!じゃあさ、荷物纏め終わったら食事でも行こうか?何でも好きな物ご馳走するよ。
 せめてもの選別にそれくらいさせて?」
「あっ・・・!だったら私ジュールさんの手料理が食べたいな。外で食べるより断然美味しいんだもの。
 離れてる間に絶対恋しくなっちゃうだろうから今味わっておきたいな。 ね?甘えてもいい?」


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「メロ・・・」

こういう彼女の言動が俺をどれ程喜ばせるのか解ってるんだろうか?
例え恋しくなるのが料理だとしてもね。
それでも俺はこんな一言に浮かれちゃうくらいは単純な男だよ。


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「勿論だよ。いくらでも甘えな。」



────────────・・・・・





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メロは俺を優しいと言うけれど、本当にそうだとしたらそれはメロと共にいるからなんだと思う。
メロといる俺はもしかしたら”優しいジュール”だと周りにも思われているのかもしれない。



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以前”体”で稼いでいた頃も、商売抜きにして俺に真剣な想いを向けてくれた女(ひと)もいた。・・・ように思う。
だけど俺はその人を『金』としてしか見る事はしなかった。

だって俺がしていた事は『欲しいモノ』を手に入れるための感情を伴わない手段に過ぎなかったのだから。



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男女の愛情云々だけでなく、こんなどうしようもない俺に親切にしてくれた人もいた。
だけどあの頃の俺には他人が他人を利用する以外に感情を傾ける意味が解らなかった。
同情や哀れみはまっぴらだったし、情愛も親愛も全ては己の欲の為としか見る事ができなかった。

『お前らだって自分の欲や虚栄心の為に俺を欲してるだけだろう』 位にしか思わなかった。
だから俺はそんな人達に真摯な気持ちを返す事もしないで冷め切った感情でしか向き合わなかった。



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そんな俺がメロと出会って少しは人間らしくなれたんだと思う。
メロの優しさや賢明に前を向こうとしてる姿を見て、俺もメロに恥ずかしくない生き方をしなくっちゃって、思うようになった。



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そうするとそれまで気付けなかった周りの人達の無償の優しさにも気付けるようになった。
そういう人達に今同じく気持ちを返せるのは、メロが側にいてくれるから。



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メロが側にいてくれるから、優しさを分けてくれるから・・・俺も優しい気持ちになれるんだ。
こんな事は初めてで・・・



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だから
だから、好きなんだ
メロがいないと駄目なんだ



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好きだ。
大好きだよ、メロ。





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「いよいよメロが実家へ帰っちゃうわねぇ・・・。」
「そのようだねぇ?」
「・・・・・」


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「メロがいないと寂しくなるわねぇ・・・」



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「寂しがるんだろうねぇ?」
「・・・・・」


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「ねぇ?」
「ね?」


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「・・・・・っ、お前ら俺に言いたい事があんなら・・・」
「はいぃ~?」



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「あいつはまたここへ帰って来るって言ってんだろ!!だったら問題ねぇだろうがよ。 ったくガキじゃあるまいしよ!」
「あら・・・」


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「まあそうね。」
「・・・・・だろうよ」



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「ねぇアニス、ジュールは大丈夫かしら?」



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「さて・・ねぇ?」 



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「・・・ちっ」

来るんじゃなかった。




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RRRR RRRR RRRR・・・



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帰省前に実家に連絡する事はできていなかったけれど、準備も終え出発を2日後に控えたその日。
私の携帯電話の液晶に、絶妙なタイミングで思い掛けない人物の名が表示された。

「え・・・」


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「・・ミダ・・・?」

実家の家政婦であるミダからの着信。
彼女にだけは、この町へ落ち着いた後に自身の番号を知らせてあったのだ。
彼女だけはあの家で私の味方であり親身になってくれた人だから。


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それでも彼女は私の気持ちを慮ってくれて、この町へ来てからあちらから不要な連絡をしてくる事はなかった。
事実これが彼女からの初めての連絡だ。
だからこそ、この着信が一体何を意味するのかの焦燥を禁じえない。
ミダからの連絡が無い事に安堵し、安否の確認をしていなかったメグの事が脳裏に浮かぶ。



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「もしもし・・・」
『メロお嬢様!!』
「ミダなのね・・・」

とりあえずかけてきたのがミダ本人である事に安堵する。
しかし開口一番、慌てた様子のミダに対して感じた不安は更に大きくなった。


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「ミダ、久しぶりね・・。あなたが電話してくるなんて、何かあった」
『メロ様!大変ですっ!旦那様と奥様が・・・っ!!』



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「え・・・?」
『旦那様と奥様が・・・!事故に遭われて今病院で!重態で・・・危篤で!!』



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「は・・・・・?」

『ご夫妻で学会に参加されていたのですが、お帰りの道中旦那様の運転されていたお車に対向車線から』



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『・・車線を・・出した対向・・・ラックで、ご夫妻は正面・・・・って意識がな・・・そ・・ま     』

尚も電話口でミダが何か言ってるけど耳には入らない。
彼女は何を言ってるの?
お父様とお母様が・・・・・


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『メ・・様!!メロ様?!』



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両親が・・・危篤?
2日後には帰る予定だった故郷で?
そんな事がある筈はない・・・

「ただいま~」


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そんな事がある筈がない・・・!

「・・メロ?」


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『メロ様?!メロ様!!』
「あ・・・」

「メロ?!・・どうしたんだよ?!」


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「おいって!!」
「で、電話が・・・」



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「電話?! ・・ああ、ちょっと俺出るよ?いい?」



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誰かからの電話でメロはこんなに動揺しているのか?一体何が・・・
初めて見るメロの姿に俺までも動揺しながら彼女から携帯を受け取る。



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「・・・もしもし、ああ、はい。自分はメロさんの友人の・・・」

まさかのメロの実家の使用人からの電話に驚いたが、話の内容に更に驚く事になった。


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「え?っ!!そんな・・・!はい、はい分かりました・・・。 そのように伝えます。はい、どうも。」



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「メロ・・・・・」
「ジュ、ジュール・・・さ・・・」



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「聞いたよメロ。驚いただろうしショックだろうけど大丈夫、大丈夫だからしっかりして。俺が傍についてるから。」
「っジュールさん、私・・私・・・・・」



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「とにかく、今直ぐに帰る支度をしなくちゃ」
「帰る・・・?」


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「・・・実家に帰らなきゃだろ?」
「実家に・・・帰る?」
「・・っ」

ダメだ、恐らく凄く混乱してる。


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震えてるメロがどうしようもなく愛おしくて可哀相で胸が締め付けられる。

「しっかりしろメロ!今直ぐ帰らなきゃ、お父さんとお母さんに会いに帰らなきゃだろ!きっと二人とも無事だ!心配するな!」
「・・・・・はっ、はい・・・」

両親の安否は判らないけれど、俺の言葉で少しでもメロを安心させてやる事ができたら・・・


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「大丈夫、俺も一緒に行くから。こんな事になったなら駄目だとは言わせないよ。こんな形になっちゃったけど、
 メロを一人で帰らせるなんてできないよ。」


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「いえでも、そんな事は・・ジュールさん・・・」

「駄目だ。何と言っても譲らない。一人では行かせられない。いいね?」
「・・・・・はい」

こんなメロを一人で行かせるなんてできる筈がない


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「・・悪い方へ考えちゃダメだ。大丈夫、大丈夫だよメロ。」
「・・・・・はい・・・・・」

やっとメロが故郷へ帰って全てに向き合う事を決心した矢先なのに何て事だ・・・
けど俺が絶対メロを守ってやる。
何があっても守るんだ、メロを。


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「じゃあ、俺も一旦実家に戻って準備したら迎えに来るから。メロも準備しといてな?」
「ええ・・・」

「・・・大丈夫?メロ」


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「ええ・・・、大丈夫です。お願いします・・・」



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こんなに不安な顔してるメロを一時でも一人にするのは忍びないけれどしょうがない。
「すぐ、戻るから・・・な?」




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「うっ・・うう・・・・」






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「あらジュール、どうしたの。」




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「急いでるから何も要らないよ」
「顔見せに来たならお茶の一杯くらい付き合いなさいよ。」

「ん・・、それと母さん、ちょっと遠出するから暫く顔出せないから。」
「うん?遠くに行くの?」



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「ああ。大事な人の両親に大変な事があったから、実家に付き添って行こうと思って。」
「あら・・・」
「ツインブルックって言ってたかな。」


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「ツインブルック・・・?」



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「うんそう。何、母さん行った事あんの?」
「え?」


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「ん、昔少しね・・・。 遠い所だから、気を付けて行っといでジュール。」



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「・・・?」
母さんのこの感じ。何か気になる事があるのか・・・?



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だけど今はそれどころじゃない。
早くメロの元に戻ってあげなきゃ。

「ん、分かったよ。あっちでの状況にもよるしいつ帰れるか分からないけど俺が居なくても母さんもちゃんとやれよな?
 ちゃんと食って。」

「分かってるよ。」

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いつも応援及び閲覧ありがとうございます♪
次回からようやく『メロの実家編』的なターンへ突入(予定)です。
<8/25追記: ↑続き書いてみたらそうでもなかったですw(笑)>
実家データの準備をしなくては・・・(´∀`;)

先が見えそうでまだまだ先の見えない長ったらしいお話にお付き合い頂き本当にありがとうございます(汗)
まだ予想以上に続くと思いますが(笑)、展開も大きく動いていく予定(あくまでw)ですので
もう少しお付き合い頂けましたら幸いです♡

ではまた次回ですヾ(*'-'*)マタネー♪

テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

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