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mirumom シムズ3

シムズ3での自作ポーズによるストーリー創作とプレイレビュー・ポーズ配布等

64.The beginning of the end ①

Category: ストーリー > アスモデウスの翼   Tagged: シムズ3  sims3  シムズ3ストーリー  アスモデウスの翼  

お久しぶりの『アスモデウスの翼』更新です! 本当にお久しぶりです!すみません!
さあさあ!ラストが見えてきましたよ~!\(^o^)/(本当です)


今回は予告通り64話を二つに分けて載せます。64①と64②です。
こちらは 64話① になります。こちらの話からお読みください。


『①と②同時掲載』と予告しちゃってましたが、本日中に①だけ更新しちゃいます。
②もあとはブログにアップするだけなので明日更新しますので少々お待ちくださいませ~(*´∀`*)

因みにコメント等を頂けるようでしたら、②をアップした後に纏めて頂けると幸いです。
作者的に①と②で一話的なつもりで仕上げましたので、①だけだと内容が薄いかもです・・・^^;


ではでは、毎度お馴染みなが~い感じになっておりますが、お楽しみいただけましたら幸いです。








ツインブルック

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「何を持って帰ろうか・・・」




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「何してるのメロ」




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「あ、ジュールさん」




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「うん・・ちょっと私物の確認と整理をここに居る間にと思って・・・ね。
 取りあえずまたあっちへ戻る訳だし。前にここを出た時は急いでて全て置きっぱなしだったから」



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「ふーん、そっか」




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実家での私物の整理。
メロはこの町へ俺と一緒に戻ってくるって事、どこまで本気で考えているのだろう。
まあ・・あまりに急すぎてメロ自身もまだちゃんと決め切れてはいないんだろうけど・・・



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「・・・・・」




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ここへ帰る事をメグにも勧められたしジュールさんにもそうしようと言われたけれど。
その事自体にに異論があるという訳でもないのだけど・・・

そうする事になるかはまだ直ぐには決められないし、今は一旦自分の物を整理しようと
思っただけなのだけど・・・

ジュールさんは自分と一緒にこの町で暮らすという事に私が乗り気じゃないって
思ったかしら・・・?


トン


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「ジュールさん・・・?」
「ん?」



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「え・・っと、『ん?』じゃなくて、何かしら?」
「何って何が?」



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「え、あの・・今のこの状況というか・・・体勢というか・・・?」




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「あーうん、何かほら、メロを閉じ込めたくなっちゃって?」
「閉じ込めたく・・・」



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「うん、俺の腕の中に・・・さ」
「そ、そう・・・」
「うん」

「・・・・・・・・・・・」

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「あの、これっていつまで・・・?」
「ん、ずっと」
「えええっ/////」


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「だってさー、やっとこうしてメロに触れる事が許されたんだもん。」
「ずっとくっ付いていたいんだ。」



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「で、でも・・こんな所で・・」

「あら、やっぱり二人はそういう仲だったのね?」


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「・・・・・っ!!!?」

「メグ様、だから私そうじゃないかって言ったじゃありませんか。お電話でお話させて頂いた
 時からそうだと思っておりましたよ。私は!」
「そうなのね、どうりで・・・」

「メグ?!ミダ?!」


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「バレちゃいましたか」

「なっ、ジュールさん!?」



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「ちょっと・・・もう恥ずかしいので離して・・・ジュールさん///」

「あら、恥ずかしがらなくてもいいのに。ねぇ?ミダ」
「そうですとも」
「そうですよねぇ」

「~~~~~~~~~~~~~~/////」


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「ははっ、ごめんごめん。じゃあ行こうメロ」
「えっ」



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「やっぱりメロの実家じゃ落ち着いていちゃ付けないや。外へ出よう、メロ」
「いちゃ・・・?」

「デートしよう!」









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「あの・・・」





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「何かしら?ジュールさん」

「いや・・・?ただ見てるだけ」



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「そう・・・?」
「うん」

「・・・・・・・」


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「な、なんだかこういうの慣れなくて・・・照れちゃうわ」




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「そ? でも慣れてよ。」









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「こういうお洒落で可愛い感じのお店もいいよね。若い子に好かれそうで。」

「でも俺はもう少し落ち着いた感じの庶民的な雰囲気の店を持ちたいな。近所のオバちゃんとかが気楽に来れるようなさ。」
「そうね、そういうの素敵ね。」


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「けどいずれにせよもっと金貯めなきゃなぁ。あっちで貯めるかこっちに来ちゃってから貯めるか・・・」
「ふふ、ジュールさん楽しそう」

「そりゃさ・・・・・」

「ん?どうしたのジュールさん」

「・・・・・」

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「メロさ・・・。ここへ帰ってくる前に、グレンに会っただろう?」

「っ!どうしてそれを・・・」



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「ん・・・、ごめんね?偶然だけど・・あの場に出くわして、聞いちゃったんだ二人の会話」

「あ・・・」


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という事は、ジュールさんは私がグレンさんに好きだと言ったのを聞いてたんだ

「あ、あれは」



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「いや、いいんだよ。メロがグレンに惹かれてるだろう事は見ない振りしてても感じてたんだ。実は。
 あの時のメロの様子からすると、ここへ帰る前に自分の気持ちを言っておきたかっただけで
 グレンとどうこうなりたいって感じじゃなかったよな?一つのけじめみたいなもんかなって。」

「ええ・・・そうよ。もしかしたら、会うのが最後になるかもしれないグレンさんに、
 あの時の私の気持ちと感謝を伝えたいと思ったから・・・だけど」



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「俺はさ、今メロが俺を選んでくれた事が凄く嬉しいよ。だけどメロがグレンを好きだっていう気持ちも本物だった訳だろう?
 それってずっと昔の話じゃないんだ、ついこないだの話なんだよな。」

「ジュールさん」



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「あー・・ん。嫉妬してる・・・っちゃまあそうなんだけど今のは違くてさ。誰かを好きになるって大事な気持ちをさ・・・、
 メロがグレンを好きだって気持ちをさ、俺とこうして居る為に捨てなきゃいけないっていうのは・・・どうなんだろうって」

    違う

「相手はグレンだしさ、色々ムカつく奴だけどやっぱり・・・さ。
 それにそういう大事な気持ちを俺に教えてくれたのはメロだから。あーーーー・・・」


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違うわジュールさん

「つまりさ!俺を選んでくれたメロが無理してんだったら嫌だなって!・・・・・さ。
 いや、だからといって今からやっぱりやめたと言われても俺が無理だしもう離す気はないんだけど!
 って!上手く言えねぇーなっ!」

「だけど!」


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「だ、だけどねジュールさん!」




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「メロ・・・?」




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「だけどジュールさん。父母が亡くなって姉夫婦との蟠りも解けて、
 やっと私という一人の人間として今こうして立っている時にね、」

「これまでの事、今現在の事、これからの事。それとジュールさんが私に向けてくれた想いを思い起こして・・
 いいえ。今も感じる時にね」


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私が迷いの中にいる時も、苦しみの中にいる時も。いつでもずっと傍にいて見守り支えてくれたジュールさん。
どんな時でも彷徨いもがくその手を掬い取って安心させてくれたのはこの人だった。

今の私には、ジュールさんがこれまでどれ程の愛を私に注いでくれていたのかがはっきり判る。



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「私自身の望みとして、これからもあなたに私の傍にいて欲しいって、思うの。」




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「私もあなたに寄り添って一緒に歩んでいきたいって思うのよ、ジュールさん」

どうかお願い、私の想い 届いて・・・!



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「メ・・ロ・・・・・」





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そして今も変わらず私の手を迷うことなく取ってくれるこの手が、

ジュールが愛おしい。

「あたなが好きよ、ジュール」



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「・・ありがとう・・メロ」





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「・・・ごめんな?メロの事信じなくて」
「ううん、そんな事」




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「バカだよな俺って!この世で一番信じてるメロの事本当は信じられてなかったって、何やってたんだよって感じだよな!

 ねえ、・・俺が今どんだけ幸せか判る?世界が輝いて見えるってこういうのを言うんだなって感じだよ。」



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「メロに出会って、何の為に生きてるんだかも分からずにくすんでいた俺の世界が少しずつ色づいていってさ、
 メロを好きになって・・・諦めないとは決めていたけど本当はやっぱり無理なんじゃないかって・・・
 それが今やっとメロにも気持ちを返してもらえてさ。」






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「俺は今、凄く幸せなんだ。最高だよ! メロに好きだって言ってもらえるなんて最高以外の何物でもないよ!
 俺の心の中、メロに見せてあげれたらいいのにな。幸せの色で輝いてるよ、きっと!」



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「ジュール」





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「好きだよメロ。 愛してる」





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「私も好きよ。 愛してるわ・・・」





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「なあメロ」
「なあに?」

「メロの家をお暇してあっちに帰る前にさ」
「うん」


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「一日・・・一晩だけ・・・一泊。二人だけで何処かで過ごせないかな?」

「えっ・・・」



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「ダメ?」

「え・・・だ、ダメでは・・・え、と・・・うん。わかったわ・・・」



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「えっ!マジで!?・・・っていや、何か変だな、二人きりなんてさ、あっちで暫く二人きりで暮らしてて慣れてんのにな。」




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「そ・・・その時とは状況が・・・違いますから・・・」
「ははっ、確かに!」




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「あっ!久々の敬語!ペナルティなだメロ!はははっ!」
「あっ・・・」




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「へへ・・ありがとな、メロ」

「うん・・」




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「よし帰ろう!何にしよ~うかな~、ペナルティ。ひひひ」

「・・・・・・もうっ!」





















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「・・・あら珍しいわね、久しぶりじゃない、うちに来るなんて」




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「ああちょっと、マスターに話があってよ。」

「まあ入りなさいな。」




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「店じゃなくてうちに来るって事は、他人に聞かれたくない話って事かしら?」
「まあ・・・それ程のもんじゃねぇが店だとあいつが居るだろうから・・・」
「あいつ」

「おや?」


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「・・・はぁ・・なんでこのタイミングでお前がここにいんだよ」




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「あら、あたしはローズと遊びに来ただけよ?後から来たのは君だ。」




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「ちっ、自宅まで来た意味ねぇじゃねぇかよ」
「おや、あたしに聞かれたくない話?うふふふ・・」

「で、どんな話かな?」
「アニスあんたちょっとは遠慮を・・・って言っても無駄でしょうけど」

「はぁ・・・もういいさ。どうせお前に隠したって無駄なんだろうしな。ただし口を挟むなよ。」







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「そう・・・シュリちゃんと別れたのね。あんたはそういう答えを出したって訳ね。」
「ああ。マスターにも色々心配掛けちまったからな、報告しとこうと思ってよ」

「あたしに言われて焦って決めちゃったって事ではないわよね?」
「んなんじゃねぇよ。俺がそうするって決めた事だ。」


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「そう・・・。報告してくれてありがと、嬉しいわグレン。
 ・・・それでこの先あんたがどんな選択をするのかは分からないけど、
 それをあんたが納得しての事ならあたしには何も言う事はないのよ。よく自分で決断したわ。」

「ああ、サンキューマスター」


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そうよ。
シュリちゃんと真剣に付き合うのか別れるのかも
この後ジュールとメロに対してどう動くのかも

自棄になった末の行動ではなく、グレンが本当にそうしたくてするのならあたしはそれがどんな事であれ
見守るし応援してあげたい

ちゃんと、答えを出してくれて良かった
これで安心・・・


「それで?」

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「バンドっ子の可愛い彼女ちゃんとと別れてフリーになった君は。この後一体どうするつもりなんだい?」

「アニスあんたね・・・いい加減になさいよ?」

「何がだよ」


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「何を今更。そんなのメロたんとジュールたんの事に決まってるじゃない」




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「お前もしつこいやつだな。俺が今どうであれ、あいつらに対してどうするもこうするもねぇよ。
 何度も言わせんな。」



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「ほう・・・そこは変わらないのか。」




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「まあ・・・、ジュールにもメロにも感じ悪りぃ態度取っちまってたからな。
 帰ってきたらその辺は詫びを入れるくらいはしてやってもいい。
 腐ってたのは俺の身勝手だったのに巻き込んじまったからな。」



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「ふうん・・・『もう一度、三人で笑い合えたらそれでいい』君の物語はそういうシナリオか。やっぱり頑ななんだね。」

「誰もんな事」
「でも・・・そういうのも、・・・っと。」



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「危ない危ない。あたしはあくまで傍観者。なるほどなるほど。さて、最終結果は如何ほどに?」

「・・・・・」
「あら、何も言わないの?」


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「お前には何を言っても無駄だろうよ。俺はもう悟ったんだぜ。」

「あらふふふ。それある意味正解かもね」



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「じゃあさ・・・、フリーのグレン君。久々にあたしと"遊ばない"かい?今ならメロたんもいないんだからさ。」

「・・・頼むから、暫く俺の事は放っておいてくれ。もうそういうのはやめたんだ」
「あら君もか。つまんない男ね。」

「あんたはいつでも変わんないわね」



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まったく・・・。


グレンはやっと自分の今に向き合ってどうするのかを決めたようだ。
あとはメロとジュール。
二人が帰ってきて、どんな答えを出すのか。
故郷へ帰る前と帰ってからで、何か心境に変化はあっただろうか。
それによって今後の三人の行く末も見えてくるのだろう。

それがどんな答えでも、グレンはもう大丈夫だと思う。
きっと初めて好きになった相手メロと結ばれる事が叶わないとしても、この子もまた新しい道を歩んでいくの。

人は皆そうしていくもの。それが人生というものなのだから。

どうかそれぞれが幸せになれる未来を掴み取ってくれますように・・・




NEXT→64話②





ジュルメロのいちゃこらタイム・・・(^ω^)パート1だす。
いちゃこらははまだ続くんだぜ・・・ まぁ、やっとだしなジュルたん。




テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

更新予告

Category: 雑記   Tagged: シムズ3  シムズ3ストーリー  アスモデウスの翼  
お久しぶりでございますmrumomです。
こそっと『アスモデウスの翼64話』の更新予告をさせて頂きます~


とその前に、またしてもの長期不在中にメッセージや拍手を下さった方々、ありがとうございます。
長らくブログにログインしない時期もあったため、気付くのが遅れて返信できていません
大変申し訳ありません。嬉しく拝見させて頂きました。


長期不在につきましてその理由などは今更書きませんが、「どんなに空いても最後まで描く(アスモデウス)」
と以前より申しておりましたように、完結させるべく戻ってまいりました。


ラストまで大体を書き終えて確認しましたところ、残すところ4~5話(+スピンオフ)という感じです。
ですので今回こそはコンスタントにラストまで更新を続ける気持ちでおります。
年内で終えられたら一番いいのですがね・・・ちょっとそこは未定ですね。
ラストに近づけば近づくほどシーン展開も複雑になってポーズ作成にかなり手間がかかると思うので~


因みに次回64話作成の現状としましては、撮影が三分の二ほど終わった所です。
残りの分のポーズ作成&撮影後、加工と投稿編集が残ってるといった感じですね。
相変わらずポーズ作成はしんどいですが、毎日ちまちまこつこつとやっております~(*´_ゝ`)

もし今でも待っていて下さってる方がおられましたら、更新の際には読んで頂けたら幸いです。



文字だけというのも味気ないので、前半部分で撮ったSSをチラッとお見せします。

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さて、このお二人の今回の舞台は・・・?




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こちらのお二人も登場します。
もちろんグレンさんも。 何の話をしてるんでしょうかね~?



なかなかの長さになると思いますので、一記事の重さによる画像表示遅延を抑えるために二記事に分けて
同時掲載する予定です。


では、更新の際にまたお会いしましょう♪


テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

63. The end for the beginning

Category: ストーリー > アスモデウスの翼   Tagged: シムズ3  シムズ3ストーリー  sims3  
SS枚数が多いので画像の読み込みに時間が掛かるかもしれません!
 暫く待って表示しきってから読んでいただいた方がいいかもです。すみません






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『抱いて・・・グレン』

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『んっ・・グレン、・・・ね、ここじゃなくてベッドに・・・』



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『・・・・・』




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『ん・・グレンどうしたの・・・?』
『シュリ』




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『すまないシュリ、・・・お前の事は抱けない』
『え・・・?』




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『・・・!なん・・で、なんでそんな事言うの・・・?』
『やっぱりお前とは真剣に付き合えない。だからって遊びで付き合うこともしたくねえ。だから抱けない』
『そ、んな』




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『本当にすまない・・・。お前がそうしたいなら付き合ってもいいかって思った。付き合うんなら大事にしようと思った。
 ・・・だがやっぱりできない。ここまま付き合ってもお前に嫌な思いをさせるだけだ』




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『っ何を今更!!そんなのあたしがいいって言ってるんだから問題ないじゃない!』
『シュリ』




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『やだっ!やだよ・・ううん!それでもいいよ!遊びでもいいからあたしと・・・ね? やだあたし別れたく』
『俺が!』




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『俺が無理なんだよ。・・・今は誰が相手でもそういう気になれねぇんだ。 これ以上・・・
 俺の身勝手にお前を巻き込みたくねえ。悪い、シュリ。』




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『・・・・・』



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『別れる・・って事?』
『・・・すまない』




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『いや・・・そんなのヤダもん・・・!』
『俺が悪かった。いい加減な事して本当に・・・すまなかった』




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『そんな話聞きたくないよ』
『シュリ・・』




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『いやだからっ・・・!』
『っおい・・・!』




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『シュリ・・・・・』




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ガチャ


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「あ・・・」



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「・・・おはようグレン」
「おう・・・ お前だけか?シュリ」
「そうよ」



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「なあ・・こないだの話だけどよ、」
「ああ、こないだの話ねぇ。」



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「グレンがあたしの事なんか本当はこれっぽっちも好きじゃないのにまあいいかで付き合ってみたけど、
 やっぱり好きじゃない女となんて一緒に居たくないし抱けないから別れましょうって話の事かなぁ!」



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「別に構わないよ?こないだは・・・振られるのってあたし初めてだから驚いちゃって嫌だとか言ったけど!
 あたしだって本当はグレンの事なんて好きじゃなかったんだからさっ!」



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「シュリ・・・」



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「ああっ!グレン、確かあたしがヒューさんの事好きだったの知ってたじゃん?」



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「もーさ、全部ぶっちゃけちゃうとさ、実はずっと好きだったの~ あはは! だけどヒューさん結婚してるじゃん?
 年齢差だけじゃなくてどう足搔いても無理じゃん?バカな事してヒューさんも奥さんも困らせられないし!」



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「だからヒューさんの代わりに大人っぽくて見栄えのいいグレンでいいかなーって思っただけで・・・
 本気で好きだとかっ・・好きになってっ欲しいとかっ・・思ってたわけじゃっ」



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「・・・・・」







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バンッ
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「・・・おい!」




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「えっ、ロン・・・?」



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「グレンてめえ・・・!」
「ロン、・・・聞いてたのか」



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「ふざけやがってっ!!シュリの事弄んでたのかよ!? こいつはこいつなりあんたに惚れてたんじゃないのかよ!
 それを・・・! 見損なったぜグレン!!!」
「・・・・・・・」

「このっ・・・!」



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ガッ





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「ちょっ、やだぁっ!!!」



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「殴られてもだんまりかよ。マジふざけんなよ? あぁ!?」




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「ちょっとやめてよ!やめてってばぁロン!!!そうじゃないから!そうじゃないよ!」




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「はぁ?何が違うんだよ!遊ばれてポイ捨てされようってのが分かんないのかお前はっ!」
「うううう、うっさい馬鹿っ!!!そ、それはお、お互い様なのっ!」

「は?」

「あ、あたしだって・・っヒューさんの身代わりにしようとしてただけだしっ!ロンは知ってるでしょ!
 ・・ヒューさんが好きだったって!あたしもグレンの事、本気じゃなかったの!だからやめてっ!」


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「・・・・・・・」
「・・・・・・・」



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「だーからっ!この話は終わり!あたし達も終わり!ごめんごめんグレン、さっきはちょっと意地悪言いたかっただけー!
 これからはまたバンドメンバーとしてよろしくね~。 ロンもほら謝んなさいよ。」



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「お前・・・そんな事言って」
「シュリ」



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「俺の身勝手に付き合わせちまって・・本当にすまなかった」




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「いっやだもう!だから違うって~!ほらまたロンが暴れないうちにもう行きなよ。ね?こいつはあたしが叱っとくから!」




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「・・・ああ、じゃあな」
「っおい!」

「あ、ちょっと待って!」


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「ねえグレン、最後に一つだけ聞きたい。」
「なんだ」



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「・・・グレンはさ、あたしと別れてこの後さ・・・ メロさんと付き合ったりするの?」

「・・・いや」
「だって好きなんでしょ?」



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「・・・あいつとの・・あいつらとの事は、俺の中でもう答えが出てるんだよ」




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「そう・・・」



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「じゃあ俺は行く」
「う、うん。お疲れ・・・」




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「・・・最後に嫌な事聞く女だね、あたしって」

「・・・・・・・・お前は全く・・・」
「・・・・うっさい」













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「お前あれで本当にいいのか?」

「はぁー、しつっこいなぁ。さっきも言ったけど、あたしはグレンをヒューさんの代わりにしてさ、傍にいてもらおうかなって
 思っただけ~。大人っぽいじゃん?グレンはさ。」



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「・・・あいつがヒューさんの代わりになれるとは思わないが」

「だからダメになったじゃ~ん。あたしも悪い女よね。まあグレンも本気じゃなかったから、
 お互い様って事で良かったけどさ!あははははは」


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「・・・・・」

「もうさ、この話は終わりね!馬鹿ガイにはあたしが上手く言うから余計な事言わないでよ?あの無駄に熱血漢。
 あいつがグレンに手をあげたら大怪我させちゃうからね?腕っぷしだけは一丁前なんだから。」

「お前は・・・それがお前の本心か?」  
「だからー!そうだって言ってんじゃん。それなのにグレンを殴っちゃうとかさぁ、バッカじゃない?
 そんなのあたし頼んでないっつの。」



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「だったらなんでそんな顔してるんだよ」

「・・・そんな顔って何よ」







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「そんな顔だよ。」






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「うるっうううっうるさっ・・・!」

「好きだったのか・・・本気で」
「そっそうじゃっなっ」
「隠すなよ。本音を言えよ聞いてやるから」

「っ~~~~~~~~~~~~!」



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「あーもーうっさい馬鹿!!!大体あんただっていっつもグラスとマスクで表情隠して何思ってるか全然分からないし!
 これまで一回もあんたの本音なんて聞いた事もないわ!前からそういう所が気に食わないのよ!
 そんな奴になんであたしが本音を言わなきゃなんない」
「だったら」




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「これならいいか?」




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「はっ・・・、ははっ・・・何よそれ・・・馬鹿・・・っ」

「本音を言えよ。聞いてやるし俺の本音も聞かせてやるから」

「な、なによ・・ううぅ・・・」



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「ううう・・・・だってあたしっ・・もう・・・っうぅ、あっあたしはっ・・本気っで・・好きに・・・なろうとしてたのっ・・
 なりそうだったの・・・!ほぼほぼなってたの・・・!本当は!」

「そうか」



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「さ、最初は・・・ヒューさんへの恋心が辛くてぇ・・・代わりに好きになれる人を探しててぇ・・・
 寡黙で大人っぽさのあるグレンなら、少しでもヒューさんの代わりになるかなって・・・うううっ・・」

「そうか」



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「だけどグレンはグレンでああ見えて男らしくて優しいじゃん?ヒューさん関係なく素敵じゃん?
 男のガイだって惚れちゃうくらいだよ?・・・好きになっちゃうよ、そりゃ・・・」

「そう・・・だな」



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「そのグレンがあたしとは本気でも遊びでも付き合えないって言うんだからさ、手を出せないって。
 それって好きじゃないって事だけど一方では多少なりとも大事に思ってくれてるって事じゃん?分かるよそれくらい。
 だったら・・・責められないよ、別れるしかないじゃないよ・・・」



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「・・・・・」





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「・・・始まりは同じような感情だったなら、好きになってしまったお前と好きになれなかったグレン、どっちもどっち
 なのかもだけど、付き合ってからはお前の方が真摯に向き合ってただろう。悪いのは、グレンだ」



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「もう!いいんだってばしつこいっ! 好きにならなかったとかー、これ以上人の傷を抉らないでくれる!?
 っっとにデリカシーないよね! ロンもガイもほんっとーにガキ!!そういうとこがさぁ!」



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「・・・・・ ガキじゃない

「な、なによ」



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「俺の本音を聞かせてやるって言ったよな」

「っ何よあんたの本音って」






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・・・それに俺とガイを一緒にするな」

「はいぃ? なんだってぇ?!」




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「・・・は?」






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「語ってやる。よく聞けよ?」




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「・・・・・」














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「グレンがヒューさんの代わり? 無いな。どこが似てるっていうんだ?
 ヒューさんは寡黙だけど気遣いはパーフェクトだし落ち着いてて頭も良くて品もある大人の男だ。
 そんな事は言われなくてもお前がよく知ってるよな?」



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「・・・・・」




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「それに比べてグレンはどうだ? 確かに寡黙で一見大人の雰囲気を持っている。だがあくまで一見だ。
 正直柄は悪いし言葉も乱暴ですぐ怒るし口も悪い。 頭もいいとは言えないんじゃないのか?
 よくよく見れば自分の事で精一杯のガキだろ、あいつだって」




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「・・・珍しくよく喋るわね」




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「あんな捻くれた未だに思春期引き摺ってんじゃないかって刺々しい男、」
「でもっ!グレンは優しいもん!本当は優しい人だよ?」

「・・・ああ、それは知ってる。・・・が」



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「と、とにかくだ! お前みたいなお子様にはヒューさんもグレンのような男も無理なんだよ!」




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「はー?! むかっつく! だから何?何が言いたいのよあんたは!!!人を馬鹿にするのも大概にしてよね!!」




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「俺はこう見えて育ちがいい。だから品がある。」
「は、はぁぁぁ!?」



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「頭もいい。周りもよく見てるし人に対する気遣いも・・・その気になれば簡単だ。」
「は?何?急にナルシスト?何が言いたい・・・」



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「今は確かに20歳で若いから、お前から見たらガキに見えるのかもしれない。
 けど想像してみろよ。10年20年後、ヒューさんみたいな男になるのはグレンじゃない」




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「俺だ」





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「・・・・・・・・・」





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「えっ、えっええぇっ!? ヤダ何あんた!? 何が言いたいの? ・・ちょっと鳥肌なんだけ」
「だから!!」




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「俺にしとけって! ・・・言っている」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



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「ぎゃーーーーーーーーーー!!!!? な、な、な、なんなのあんた!!!?
 は、は、恥ずかし気もなくなくよくそんな臭い台詞を言えるわね!? 何?まっまさかっ!?」




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「ちょっ、ちょちょちょっ!な、何なの!?やだちょっとっ!」
「・・・・・・・・・」




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「う、うるさいっ! ちょっと黙れ!」




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「お・・・ 俺は、お前が好きなんだよっ!」




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「っっっっっっ」



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「・・・因みに」




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「・・・恥ずかし気はある。 ・・・めっちゃ恥ずかしい・・・」




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「ばっ、バカーーーーーーーー!!!/////////////////////」













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「もうっ!! ばっ、バッカじゃないの? 現状ガキには興味ないって言ってんの!!10年後なんて知らないわよっっ!」



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「ロンのバーカバーカバーーーーーーーーーーーカッ!!!////////////」











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「おうっっ? どしたよシュリ顔真っ赤だぞ?」




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「うっせ!馬鹿ガイ!!!」
「ああぁ?!!んだと!?」




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「てめ喧嘩売ってんのかよ!!!」




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「うっせ!バーーーカバーーーーカバーーーーーーーカっ!!! あたし馬鹿は嫌いなのよーーーーー!!!」
「んだコラ待ちやがれシュリぃ!!」




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「っなんだっつうんだよっ!」












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「っったくよ、何なんだあいつはよ!むっかつくぜ」





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「・・・・・んだよロン、お前もかよ」

「・・・・・・・・・」




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「お前ら一体どうなってんだ?」














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「はぁはぁはぁ・・・・・」

馬鹿ロン!いきなり何告白としちゃってんの?しかも何よあの言い草・・・!




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「ぷっ」

ほんと、馬鹿。


おかげで涙引っ込んじゃったじゃない。












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「・・・何やってんだかな、俺は・・・」

俺のした事は。

マスターに心配かけて、ジュールを失望させてメロを不安にさせ泣かせて
シュリを傷付けてロンも怒らせて・・・



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「結果、自分がガキだって思い知らされただけじゃねえかよ」

自分がどうしたいのかもどう立ち回ればいいのかもよく分かんなかったんだよ、俺はさ




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「はっ・・・全く、我ながら嫌になっちまうぜ」







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NEXT→64話①










今回もお読みいただきありがとうございました(*´∀`*)
次回話もなるべく早めに更新できるよう頑張ります~!

お話の内容は兎も角も、バンドっ子達のシーンは明るい雰囲気になるので作ってても楽しいです(笑)


テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

62. Kiss

Category: ストーリー > アスモデウスの翼   Tagged: シムズ3  シムズ3ストーリー  アスモデウスの翼  
たいっっっっっへん、お待たせいたしました!!!
アスモデウスの翼 62話です!
読み応えあると思います!(そこそこ長い)
記事末のあとがきにて色々書かせて頂こうと思いますので、まずは本編をお楽しみ頂ければと思いますm(_ _)m

前回のお話を覚えていらっしゃらない方はこちらをどうぞ→ 61.選ぶべき道














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「ジュールさん」






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「お帰り。メロ」



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「ただいま、ジュールさん」





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「グレン、その後ジュールとメロから連絡あった?」
「いや・・特には」
「そう」


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「あたしにはメロから連絡きたわよ。」
「え・・・あ、ああそうか。んで、何つってたよ?」



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「ん・・・。ご両親の葬儀も無事済んで、やっと落ち着いたみたい。
 色々あったお姉さんご夫婦との件も・・・詳しくは判らないけどあの子なりに向き合えた。ような事を言ってたわよ。」




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「報告してくれている声にちゃんと力が籠ってた。多分だけどあの子はもう大丈夫じゃないかな。」




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「そうか」
「・・・・・あんたねぇ。」



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「メロとの事、ジュールとの事。前に時間をくれって言ってたけど、自分がどうしたいのか心は決まったの?」

前に話した時は自分がどうすべきかまだ決められないでいたようだけど・・・
メロ達が帰ってくる前にこの子にも今後どうするべきなのかちゃんと決断してほしい。
それで3人真っすぐに向かい合って欲しい・・・

「・・俺は別にどうしたいとか」
「まだそんな事を・・・。」


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「まあね、あんた達も大人なんだし。どうするのかなん、本来ならそれぞれの自由だと思うわよ。
 だけどね・・・、やっぱりあたしとしては自分に正直に・・というか自分に嘘をついては欲しくないと思うのよ。」




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「そりゃみんながみんな望むような結果になるとは限らないかもしれない。でもだからこそその結果に納得できるように、
 自分の想いに嘘をつかずに生きて欲しい。だっ何てったってあんた達は若いんだから!
 若い子はね、自分に正直に行動して相手も自分も傷付けちゃってもそこから立ち直って生きていけるのよ。
 むしろそういう事を糧にして成長していくもんなのよ。 あたしだって・・・そうだった。」



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「傷つく事、傷付ける事を恐れ過ぎて動けないなんてあんた。二十年早いっていうのよ。」




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「性懲りもなく説教かよ・・・あんたの言う事、俺に何を言いたいのかがよ、あからさま過ぎてつまんねぇよ。」

「ふっ、まあそうよね。あんたはもう解ってるものね。でも敢えて言うんだわ。あたしはあんたのケツ叩き係なんだから。」
「んだよそりゃ。」

「・・・しかしまあ。メロも故郷でやっと落ち着けたか。良かったんじゃねえの?親が死んでんのに言い方はアレだがよ、
 あいつが抱えてたもんを精算できるいい切っ掛けになったんならな、良かったんじゃねえの。」


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「・・・まあ、そうよね。ご両親の事は悲しい事だけど、メロが前を向いて歩いて行けるようになったのなら
 良かったわ。本当に。」
「だな。」

「だけどグレン」




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「うおっ、何すんだよ!」




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「あたしはあんた事が心配なの!しつこいと言われたってあんたがちゃんとするまで何度だって言うわよ!」
「何がだよ、俺だってあんたに言われて自分なりに考えようとしてんのにいつまでも心配とか」




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「だってあんたはあたしの特別だもの。メロもジュールも可愛いし心配だけど、あたしにとってはやっぱりあんたが一番なのよ。」
「・・・・・」




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「可愛いのよ。心配なの。息子だと思ってる。間違ってもいい。失敗してもいい。
 それでも・・・結果、やっぱり誰よりも幸せになって欲しいと思ってるの。大人だろうが何だろうが放っては置けないのよ。
 ジュールには悪いけど、どうしたってあんたの幸せを一番に考えちゃうの。」

「・・・俺にだけ肩入れし過ぎじゃねえの?そういう事言っちまうのはらしくねえだろ」



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「そうなんだけど!そこはほら、"親バカ"ってやつなのよね。こればっかりはどうしようもないわ。」




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「開き直りかよ・・・」




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「とは言っても・・・素直に言う事を聞く子じゃないのは知ってるわよ。だからあんた達の関係にこれ以上言う事はしないけど。」




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「さっきはああ言ったけど、メロにもジュールにも勿論幸せになってもらいたいんだし。
 あんたが納得してならそれはそれでいいのよ。だけどあんたかお付き合いしてるっていう歌姫シュリちゃん?
 そっちはいいのかしらね?あんた本気で付き合ってる訳じゃないんでしょう?」
「・・・・はっ」


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「また余計な事を・・・それこそ大きなお世話じゃねえの?」

「まあね、あんたが女にだらしないのは今始まった事じゃないし?どこぞのお股の緩い女と寝ようとうちの肉食姫様と
 懇ろになろうと構いやしないんだけどね。その辺はお互い様だろうしいいのよ。あんたも若い男なんだし。」


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「だけど、あの子は違うでしょう?あの子は純粋にあんたに好意を持ってるんでしょう?私もよく知ってる訳じゃないし
 あの子の想いの深さとかは判らないけど。あんたが相手にしてきた女達とは違うでしょう。」




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「それに何よりあの子はあんたの大事な仕事仲間でしょう。適当な扱いをしていい相手じゃないわよね。」




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「メロとジュールの事を抜きにして・・・というのも難しいかもしれないけど、だけどシュリちゃんとの事、
 どうしていくのかちゃんと考えて行動しないとダメよ。あんたが本気で向き合ってるって言うならいいんだけど。」




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「メロは過去と向き合った。そして自分の手で未来への道を手に入れた。ジュールは自分に正直にそんな彼女に寄り添う事を決めて
 行動してる。あんただけが立ち止まったままの傍観者?自分の自棄に他人を巻き込んで?そんなのあたしは許さないわよ。」




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「今後どうすべきか決めるならその子の事も真剣に考え」
「・・・わーってるよ!」
 
「グレン」


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「・・ちっ」




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「・・・解ってんだよ、んな事はよ。自棄になって周りも巻き込んで俺一人が馬鹿な事をやってんのはよ。
 もう・・・いつまでもいい加減な事やってちゃダメだって思っちゃいるんだこれでも・・・」




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「グレン」

この子だって全部考えなしでの行動じゃないって事はわかってる。
大方この子なりに何を犠牲にして何を優先したらいいかと葛藤した末の今なんでしょう。
だけどそんな達観した行動をとる程にはまだこの子は大人になれてはいないのよね・・・
だから自分のした選択に振り回されて悩まされて困惑して苛ついている。

馬鹿なんだから・・・全く。




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「あんたあたしに言われてちゃんと考えてたのね・・・」
「・・・当たり前だ」

グレンに幸せになって欲しい。それは心からそう思う。
これはあたしのエゴだけど、あたしの大切な友人だった父親の分まで幸せな人生を歩んで欲しいと思ってる。
だけどそれは結果だけの事ではなくて。

自分のした選択に後悔しても満足しても、それをしっかり受け止めて消化して、
そうした自分を誇らしく思って先の人生を前を向いて歩いていけるグレンであって欲しいのよ。
そうやって本当の大人になって欲しい。



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「・・・悩みなさい若者よ。悩んで悩んで悩んで、それでいい男になりなさいよね!
 言うことばっかりいっちょ前でやる事ガキ臭いなんてみっともないんだから。」




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「・・・・・はーーーーー・・・・・」




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「あーーーもうまったくお節介なオッサンだぜ。あんたがそうやってうっせえからなぁ・・・」
「っ誰がおっさん・・・!」



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「まあこれでも考えてねえ訳じゃないんだがよ。いい加減そろそろ腹括って・・・もっと色々と考えてみるさ。」




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「ま、あよ。・・・いつも心配かけて悪りぃな、親父。ありがとよ。叱ってもらわなきゃまた逃げちまうとこだったかもだぜ。
 けどそんな心配しなくたって・・・俺は大丈夫だよ。」




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「グ、グレン・・・!!!」




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「・・・・・・親父って何よ。せめて"パパ"って呼びなさいよねぇ・・・」

素直になっちゃってもう・・・
馬鹿。














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「グ~レン!」



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「今日仕事上がったらグレンの家行ってもいい?」
「・・ああ」




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「んふふふふ。やったぁ♪」











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「ねぇグレン・・・」



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「キ、キスして・・・?」
「・・・・・」


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「シュリ」




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「・・ん・・っ、」




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「っ・・ん、グレン・・・グレン・・・」
「・・・どうした」

「あ、あの・・・ん・・・・」


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「あ・・きょ、今日はね・・・・だ、・・・・抱いて欲しいんだけど・・・グレン、抱いてよ」
「・・・お前」




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「あの、うん、付き合い始めてまだ日も浅いからさ、あたしに気を遣ってるっていうか大事にしてくれてんのかなって
 判るんだけどっ、でもそのさ・・・」

「・・・・・」
「あ、あたしが抱いて欲しいんだからさっ、そんな気とか遣ってくれなくても大丈夫だしっ!」


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「その、あの、だから抱いて欲しい!抱かれたいよ、 ねえグレン・・・」
「シュリ」



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「だって、だってそうじゃなきゃあたし・・・不安だよ」
「・・・・・」



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「ねえ・・・抱いて・・・?」




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「っ・・グレン!」














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両親の葬儀が終わりメグ、ニースとの対話も終えて一週間ほどが過ぎた






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「メロ、あなたいつまでこの家にいるのかしら?」
「え・・・」


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「あ、ええ・・そろそろ元居た町に戻ろうかとは・・・」
「メグ、」



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「あっ? いえ違うのよ!そういう意味で言ったんじゃないの。嫌だわ変な言い方してごめんなさいね」
「え、ううん」




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「・・ん、あのね、あなたが良ければこの家に・・・戻ってこないかなって。ニースとも話してたのよ。ね?」
「え・・・」




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「そうなんだメロ。僕達はもう蟠りを解いて家族として一緒にやっていけると思うんだ。
 君を一人追い詰めて、家からも出ざるを得ない状況に追いやってしまってすまなかった。
 良かったら戻ってこないかい?」



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「それは・・・」





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「にぃたん、あしょぉぼー」
「ん?ああ、いいよ」



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「アーロン坊ちゃまはすっかりジュール様に懐かれましたね~」
「はは、なんか俺小さい子にモテんだよね~」




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「メロ、ここはあなたの家なんだから。遠慮なんてしなくていいのよ。
 お父様達亡き今、あなたがいてくれたら私も心強いわ。できればまた姉妹仲良く暮らしたいの。ね?どうかしら」




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「あ、ありがとう二人とも。そう言ってくれるだけで私、嬉しいわ」





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「メロ様、私からもお願いします。どうかお戻りくださいませ。」





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「ミダもありがとう。でも少し時間をもらえるかしら・・・。
 あっちでの仕事もあるし、お世話になってる方達も心配してくれていると思うから。」




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「この町へ戻るにせよ、一度あちらへ帰って考えて決めてこようと思う。いいかしら?」
「勿論よ。メロにだって今の生活があるんだものね。でも戻ってくれたら嬉しいわ。」

「ええ、ありがとうメグ」
「それで、いつ発つ予定?」



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「ん・・少しだけこの町をジュールさんに案内しようかなって。それから帰るわ。
 それでいい?ジュールさん」



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「あ、・・ああ勿論。俺もメロの育った町を見て回りたいよ。」





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それから数日、私はジュールさんに町を案内して回った。
時には昔を懐かしみ、私も初めて訪れ見るものに二人で語り合いながら。
それはとても優しく心温まる時間だった。

両親の訃報を知ってからの後悔と自責の想いを経て、こうした時間が持てるなんて思ってもみなかった。
それはやはりジュールさんがずっと傍にいて、見守り支えてくれたお陰なんだと今更ながらに思う。

ジュールさんがいてくれて、本当に良かった・・・

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「ここ数日あっちこっち案内してもらったけど、メロ疲れたんじゃない?」
「ううん。私も久しぶりに行く所とか初めての所もあって、懐かしかったし楽しかったわ。」
「なら良かった」



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「どう?ちょっと街を出歩いたりして、気持ちの整理とか・・・色々落ち着いた?メロ」

「ええ・・・、姉夫婦もすぐに全ての蟠りを解くことはできないかもしれないけれど、家族として新しく
 前を向いていこうと決めたようだしきっと大丈夫・・・。本当に良かった。」
「メロは?メロは大丈夫?」



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「私は・・・父と母が亡くなった事は悲しいけれど、二人の存命の内に果たせなかったメグとの和解と
 これから私自身もしっかり地に足をつけて、前を向いて生きていく事を墓前に報告できたから・・・」




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「大丈夫よ。もう落ち込んでいないし気持ちは晴れているの。」
「そうか・・・なら良かった。本当に良かったよ」

「うん、ありがとう」


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「ジュールさん」

「ん?」



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「一緒に来てくれてありがとう。ジュールさんが傍についていてくれたから本当に有難かったの私。
 一人だったら怖くてとても両親の死にも姉達にも向き合えなかった、きっと。」

「俺は何もできなかったよ。ただメロを一人にできなくてついてきただけだしさ・・・」



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「そんな事ないのよ。・・・居てくれるだけで私がどれ程心強かったか。 本当にありがとうジュールさん」

そんな事はないの、本当に。



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「いやぁ・・・へへ。」





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なあメロ、今お前はどういう気持ち?
これからの事をどうしようと思ってる?

メロが心に平穏を取り戻したというのに俺は、
未だに持て余しているメロへの気持ちに対する返事が知りたくて・・・今尚平穏ではいられない、焦ってしまうんだ。






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「メロ、この町静かでいい町だね。俺たちの町も賑やかで活気があって楽しい所だけどさ、
 こういう静かで落ち着いた町でゆっくりとしっかりと生きていくっていうのもいいものだろうな。」




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「そうね、私も生まれ育ったこの町が好きよ。刺激は少ないけれど落ち着いた穏やかな生活がここにはあるわ。
 ・・・大事な思い出も沢山ある。私の故郷だから・・・」

「うん」



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「あのさ、あー・・・ここでさ、んーとさ、」
「ん?何、ジュールさん」




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「あーうん、メロさ、お姉さん達も言ってたように、 ・・この町に帰ってこない?」




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「え・・・?」




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「いや、勿論一旦あっちに戻るけどさ、マスター達も心配してるだろうし仕事とかもあるし」

「え、ええ・・・そう、戻らないと・・・」



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「それでさ、それで色々片付いたら・・さ、この町に帰ってきて暮らすってのは・・・どうかな」




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「・・・・・ど、どうしてそんな事ジュールさ・・」

ジュールさんまでこの町へ帰る事を勧めるの・・・?
何故・・・

「それでさっ!」

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「俺も!俺も一緒にここで・・・暮らすからっ!!!」




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「ジュールさ」
「・・・っていうのは・・・ どうかな?」



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「あーほら・・料理人の仕事とかこっちで見つけてさ、そろそろ俺もしっかり地に足を着けて生きていくっていうか
 ・・・メロの生まれたこの町でさ、メロと一緒にこの先も生きていけたらいいなって・・・」




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「そう思うんだ・・・・・・けどね、はは」



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あー、遂に言ってしまった
これまでも俺の気持ちは匂わせてはきたけれど、これって結構核心に迫る発言だよな 。
あれ?プロポーズかよっていうくらいの発言だったか?マズったか?!

拒否られるかこれまでのように返事を濁されるか・・・

けどお姉さんの勧めるまま、俺と離れてメロだけ故郷に帰るなんてそんなの絶対嫌だし!


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「・・・・・」

まあでも、もういい加減潮時だと思うし。
そろそろ俺の気持ちに対するメロの本心を聞いとかないと。
あ、でも一緒に暮らすって同じ町に一緒に程度に思われてるかもしんないな。
だけど断られたって俺はメロを諦めないしまた別の手を考え
「そうね」




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「・・・・・は?」





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「それもいいかもしれないね。」
「何・・・が?」





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「何がってジュールさんが今言ったんじゃない。この町で暮らそうって」
「え、は?え?・・・嘘、え、」




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ここで俺と一緒に暮らしてもいいって・・・?
それって俺を受け入れるって?
いやでも・・・




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「や、あ、でも、あれ?・・・・」

どういう事なんだ・・・・・?
メロの事だからまた可笑しな方向へ発想を




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「・・・・・・・・ジュールさん」

「あ、え、え?」





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「メ・・ロ」






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「ジュールさん」

『それって俺の事が好きだということ?俺と一緒に生きていってくれるという事?』 とか、
そういう確かな言葉をメロの口から聞きたいと思ったけれど、腕の中のメロが 今確かにここにいるというだけで、
温かくて胸がいっぱいで、全部の気持ちが溢れてきて・・・
それだけでもう・・・・・ 


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「メロ、キスしてもいい?」

「うん・・・」






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俺は この日のKissを 一生忘れない









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NEXT→63












【あとがき】

「不安だよ」とか言わせちゃう男ってアレよね( ´_ゝ`)


・・・と、まずは閲覧下さいましてありがとうございました!
そして一年以上に渡る更新の停滞。ストーリーの続きをお待ち頂いた方々には本当に申し訳ありませんでした。
前回のお知らせ記事にも書きましたように、『アスモデウスの翼』を途中で止めることは絶対にありません。
これだけはずっと言い続けてきたことですし今もそのつもりです。
ですのでうっかりにもここまでお付き合い下さっちゃった方、最後まで見届けて頂けたら幸いです('v`b)


さて、本編の方ですが、メロの実家のあれこれがやっと終わってメイン3人が動き出しました。
相変わらずグレンさんは現時点では具体的には何も語りませんがw

まあ兎にも角にもはっきり言いましょう。

もう、クライマックスに入っています!

作者にとって苦行だった実家のターン。
それが終わり、この先の展開は全て決まっています。何なら半分は書き終わっています。

本編完結後には『後日談』という名のスピンオフを予定しておりますが(執筆済み)、本編はあと残り
片手とまでは言いませんが両手指で足りるくらいの話数で終わると思います。(多分)
私の中では今回も含めヒジョーに盛り上がっておりますので、魂(やる気ともいう)が抜け出ることなく最後まで
作っていこうと思ってる今!でございます。
とはいえ、この先は今まで以上に丁寧にシーンを作って行きたいので多少はお時間を頂けるとありがたいです。
まあ最低でも月一のストーリー更新はしたいと今回こそは真剣に思っていますので(;´∀`)


とにかく今はアスモデウスのメインの3人プラスアルファの子達の行き着く先を、しっかり描き切りたい気持ちでいっぱいです。
長いお休みを経て、改めてここまでのあれやこれやを振り返った今。やる気は満ちています。

ここまで続けてこれたのも、こうして長期お休みをしても待ってる!待ってた!と言って下さる方がいるからです。
それがなかったらまだやる気が行方不明だったかも・・・(おい)

皆様、ありがとうございました!と言わせてください。これからも頑張ります!



※以下、ちょっとHELP!です。
blender及びシムズのポーズ作成にちょっと詳しい方、お目通し頂けたら幸いです。

mirumom、右往左往して新しいPCにてblemderをインストールしてポーズ作りはできるようになったのですが、
『Load CAS』がエラーが出て機能しません。モデルにCASアイテムを装備させてポーズ作るやつです。
blenderはv2.79 使用rigはsim-rigs-1.60 入れたアドオンはio_s3py_animation-1.60 です(多分)

もし「あーそれはこういう設定が~」とか「blenderのバージョンが~」とかお分かりの方がこの記事読んで下さってたら
アドバイス頂けたら嬉しいです。前のPCの時はどうやったのか覚えてないもので^^;
自分でもblenderバージョン変えたりして足搔いてみますが。
あれ使えないと何気に不便なんです・・・
どうぞよろしくお願いします。(*>人<)

以上、閲覧ありがとうございました!(Pq*゜v`)。+゜


テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

61.選ぶべき道

Category: ストーリー > アスモデウスの翼   Tagged: シムズ3  sims3  シムズ3ストーリー  アスモデウスの翼  
お久しぶりでございます!
ストーリーの続きを待っていて下さった方、あなたは神です
よくぞ見捨てず諦めずに・・・(;д;) 一年ですぜ?
そんな方のお声に応える為にも、そして自分自身のけじめの為にもmirumom戻りました!

最後にストーリーの更新をしたのが昨年の今日、でしたね・・・
思いの外長い事お休みしてしまいました(^^;)
自分的には「そんなまさか一年ふぁっ?!」なんですけどねー。ビックリだ!

長期休止の理由につきましては先日軽く書いたような身辺の諸々が理由の一つではありますが、
(家族の入院やあわや引っ越しか!?しかも都会にヤッホー♪  とかあったけどその件は落ち着きました^^)
えっと、正直な所、アスモデウスの現在手掛けているお話の箇所が私的にヒジョウーに気乗りしないという・・・・・
のが一番なのではというなんとも勝手な理由だった気がします。ほんとすみません。

という訳でですね、今回何と言いますか・・・絵面が・・・登場人物及び場面展開が・・・・・・・

あまり楽しくない感じ となっている気がします(作者談)
読んでそう感じた方、おそらく正解です。私も楽しくなかった(笑)
(あっ、でも頑張りましたよ!)
けどですね!ここを超えなくては面白い(作者的には書いたり撮影したり)箇所に入れない!
読者さんもきっと彼らやら彼女らのこの先が気になっていらっしゃるはず。そこに入れない!
なのでなのでまぁ・・・あまり面白くなくても我慢してやってください。


───という諸々の言い訳から更新再開させていただきます。前置き長くてほんとすみません。
今回はあとがき無しの予定なので先に書いときますが、今後は目標は月一更新です。目標は!あくまで目標は!
いやほら、月二かもしれないし?(嘘です)
実は今回手を付け始めて(文章別)四日でできました。
(この一年の間に「そろそろ手を付けようと~」などと私が宣わせて頂いた幾人かのお友達の方々、ほんとすみませんでしたw
 手、付けてませんでしたw)
つまり、全てはやる気。やる気を出すのに一年かかったよどんだけ気乗りしなかったんだコイツめっ!

↑こんな管理人でありブログですが、ストーリー共々今後もお付き合いくださいましたら嬉しいです(*^-^*)
では、61話をどうぞ。
楽しんでいただけたら幸いです♡





61







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私が家族以外の"他人"に対して特別な感情を持ったのは、思い出す限りニースが初めてだったと思う。
『憧れ・尊敬・恋心・愛情』。
苦しいほどに恋しくて愛おしくて、ずっと傍に居たいと思ったのは彼に対してが初めてだった。



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彼が姉のモノだったからと言う訳ではなく、それより前からずっと彼は私の特別だった。
彼からは喜びも哀しみも狂おしさも教わった。



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両親が亡くなり残された私達家族の間に今尚消える事無く燻っている蟠りを解決する為には、
やはり過去の事もこれからの事も含め、一度向き合って対話しなければならないのだろうと心を決めた。
私がこの家を離れて過ごしていた時間、少なくともメグの時間は過去で止まったままだという事が判ったから。
ニースの気持ちはどうなのか、そしてメグが前に進む事ができるように。

ニースとメグ、可愛いアーロンの新しいリンガーソン家の為にも。
そして私自身のこれからの為にも。
その為の心の強さを私は既にあの町で、支えてくれた優しい人達にもらっているはずなのだから。






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「待たせたかな、メロ」




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「ニース」




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「・・いいえ、呼び出してごめんなさい。そして来てくれてありがとう」




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今更怖がる事なんて何もない





















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「あ・・・れ?お姉さん、メロと一緒だったんじゃ」
「ああバリーさん」


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「・・・メロなら夫と話をするってまた出掛けたわ。」



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「そう、あなたと顔を合わさないで・・行ったのね。」




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「えっ・・あ、ああそうなんですか」

お義兄さんと・・・






















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過去を清算するために姉とも義兄とも正面から向き合おうとするメロ。
凄く勇気がいっただろう。頑張ってるねメロ、偉いと思うよ。応援してるよ。

・・・だけど



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これまでいっぱい彼女が流した涙、しんどそうな顔。壊れそうな姿。
それは全部あの男との事が原因だったんだろう?
それだけ愛していたという事なんだろう。

そう思うと二人で会う事もメロがこの先前に進む為に必要な事だと解ってはいても嫌だと思ってしまう。
この腕の中に閉じ込めてどこにも行かせないようにしてしまいたくなるよ。



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・・・そんなに愛した人と二人で会って心は揺れないものなのかな?
相手の方もまだメロに未練があったなら?
閉じ込めていた想いが再び溢れでる事はないんだろうか。

俺にはまだよくそういうのは解らないけど・・・


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メロの心が今どこに向いているのか俺には判らないから・・本当は凄く怖いよ。
グレンに対してもそうだったけど、メロの事になると俺は全部に怯えて不安で仕方なくなってしまう。



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俺がどんなに想っても、メロは俺の手をすり抜けて行ってしまう気がして




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「・・こんな事言ったら私を信じてないのって・・・メロに怒られちゃうな・・・」






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メロ。どうか昨日と同じメロで俺の元に・・・


「早く帰って・・・きてよ」



























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『二人だけで話がしたい』と告げた私をニースが連れて行った場所は・・・
街外れに佇むあの家だった。
嘗て私達二人がメグをはじめ他人の目から逃れて逢瀬を重ねたニース所持の我が家の別邸。

これからの話がどんな展開になるのか判らなかったし他人に聞かれる事を良しとしない会話になるだろうから、
周りに人が居ない環境での対話ができるこの場所はいい選択なのかもしれない。だけど・・・



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「・・・ここ、変わらずまだあったのね」
「ああ・・、今もたまに一人になりたい時に使っているよ」




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ニースと過ごした時間が、彼を愛しいと思った記憶が、胸に抱えた嫉妬や苦しさが、
ここ居ると否が応でも今の私に侵食してきそうで足が竦んでしまう。
・・・けれど、そんな嘗ての想いの亡霊に、飲み込まれないだけの新しい自分を私は持っているはず。
そしてやっぱりこの場所で全てを清算する事が正しいような気もする。








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「飲み物でも用意するから座っていてくれ」

「いいえ、結構よ。私はあなたと向き合って話がしたいだけ。私から伝えたい事あなたに聞きたい事があるの。
 ・・・懐かしんで過去を語るために来たんじゃない。あなたもそのつもりで聞いてくれると嬉しいわ。」



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「そうか・・、解ったよメロ」
「ありがとう、ニース」




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「あ、・・・」




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「まずは・・ちゃんと言えていなかったけど息子さんのご誕生おめでとうございます。
 メグにも伝えたけれどあの日私のせいであの子を命の危機に晒した事、本当に申し訳なく思ってます。
 叔母としても母子共に無事に産まれてくれた事、心から嬉しいわ。本当に良かった・・・」

「そうだね・・ありがとうメロ。」
「あなたとの事も・・・」



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「姉も両親も裏切って、とてもいけない事をしたと思ってる。あの頃の私達は間違っていたわ。」



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「メロ、僕は」



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「そのかつて犯した私とあなたの罪のせいで、亡くなったお父様お母様もずっと傷付け苦しめて
 生きておられる内に謝罪する事は叶わなかった・・・
 そしてメグは今も苦しんでいるわ。私達の罪は過去の物じゃない。」 



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「私達は、いえ私は自分の罪を少しでも償ってメグを救ってあげたいの。
 私達が家族の気持ちも顧みずに犯した愚かな間違いの為に今もまだ苦しむメグを救いたい!
 大切な姉である彼女に、メグに!心から幸せになって・・・欲しいのよ・・・」



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「メロ・・・」




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「本当に・・・本当にバカだったのよ、私もあなたも・・・・・・」

他者を思い遣る事なく繋げた恋にも愛にも幸せな結末など待っていない事を気付くべきだった。


好きだった。あの頃本当に心からニースが好きだった。
けれどあの恋は・・・少なくとも不貞を働いていた時のあの恋は、過去のものだとしても認めてはいけないものなんだ。
綺麗な部分だけを思い出として綺麗なまま取っておこうだなんて、私達に許されてはいけない。
誰も許さないし決して自分も許さない。

その覚悟で私は今ここにいる。




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「メロ、確かに僕達は間違った事をしたのかもしれない、でも、でも君を想っていたあの頃の気持ちに嘘はないんだ」




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「そんな綺麗事、やめてニース」

「ご両親の期待もメグの信頼も裏切って君も傷付けて、本当に酷い事をしたけどメロ、君の事が好きだったんだ!
 メグと婚約する前からずっと僕は君の事が・・・!」


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「そんな事言わないでニース!」




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「好きだったんだよ・・・君への恋心を抑える事ができなかったんだ・・・」
「そんな事言わないでよニース・・・」
「その気持ちは今だって全てが消えた訳では」

「っ・・・!」


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「あっ・・あなたはまだそんな事を言ってるの?まだ過去に囚われているの?息子まで産まれたというのに!
 あなたが今すべき事、自分の心、選ぶべき道が判らないの?もう、いい加減に・・・!」
「メロ・・・」



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「メロ、メグとは話をしたんだろう?彼女は僕と別れる気でいるらしい。僕と君の過去を許す事はできいなんだろう。」
「それは・・・!そう、だけど・・それだけじゃなくてメグは」

「君より前に彼女と話をしたんだ。」


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「僕は・・・メグに本当に酷い事をしてしまった。彼女の献身もプライドも踏み付けるように君と罪を犯した。
 そんな僕を許せないのは当然だろう。義父達が亡くなった今、メグも家族の柵抜きで今後を決断したんだろう。」
「・・・・・」

「僕はメグにできる事は何でもしてやりたいと思っているよ。彼女が言うならあの家も病院も出て行っても構わない。
 アーロンに会えなくなるのは辛いけど、それがメグの為だと言うなら従う気でいたんだ。」
「そんなっ!」


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「だけど彼女は僕に院長として病院には残れと言う。医者としての僕を評価してくれての判断ならそれに 従うつもりだよ。」
「待って、だって・・・二人ともそんな・・・!アーロンもいるのにやり直そうって気は・・・」



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「メロ、メグはその後メロと一緒になれってそう言ったんだ。君もそう言われなかった?」
「・・・!!!」



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「だ、だから何で二人してそんな事を・・・!おかしいよ!?そんなのおかしいのよ!!!」
「ああ、不貞を働いて家族の信頼も愛情も裏切った自分にそんな資格はないって僕だって思うさ。だけど、」



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「メグが・・・僕が傷付けてしまった彼女が今後のリンガーソンの為にはそれが一番いいと、そうしろと
 望むならそれを・・・その通りしてあげるのがいいのかと」

「・・っもう・・・」


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「バカじゃないの!?何を今更言っているのよ!メグに言われたらその通りにするの?私の気持ちは?!  
 バカにしないで!!大体、もうあの頃とは違うのよ?私もあなたもメグも変わった筈でしょ?時間は戻らないのよ!」



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「いや・・ごめん、そうじゃないんだメロ。言い方が悪かったね。メグに言われたからとかじゃない。
 僕は今でも君の事が・・・。初めて愛した人は君なんだメロ。辛い想いをさせて本当にごめん。
 これからは僕が君を守っていくからどうか僕と一緒にいて欲しい・・・メロ」



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「っ・・・・・」


ああニース・・・馬鹿ね。あなた自分の気持ちを判っていない。

あなたも私が始めて愛した人よ。あなたが私の全てで共にいるだけで天国でもあり地獄でもあった。
本当に大好きだった人・・・

これから私と再び共にと言うその根底にあるのは誰への想いなの?
あなたが今本当に望んでいるのは誰との未来なの?

私とあなたで進める未来はとうにもう、無いものだって本当は判っているんでしょう?


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「・・そんなの・・・・・ニース、今更なのよ、そんな話は全部」




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「あなたが・・あなたが父からメグとの婚約を申し付けられた時、あなたは断らなければいけなかった。
 本当に私の事を愛していたのなら。」

「・・・!」


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「それがあなたの大きな罪。そしてそれをしなかったあなたの手を取った事が・・私の大きな罪。
 これが、私達の過去の関係に対する私の本当の気持ちであり・・後悔よ。」

そしてこれが心の奥底に本当はずっとあった、私のニースへの恨み言であり憤りだ。



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「けれどもあなたは約束された将来を捨ててでも私と逃げる事を選ばなかった。
 あなたは私よりも自分の欲を選んだのよ。その時点で私とあなたの間には何も残らなかった。」



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「それでも不倫という罪を犯したのは私があなたを諦められなかったから。あなただけが悪いんじゃない。
 私も親を裏切りメグを傷つけた。取り返しの付かない罪を負ってしまったわ・・・」

「メロ・・・」



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「ねえニース、メグを愛していないの!?アーロンを愛していないの!?大事な家族じゃない!」

「あっ、愛しているさ。メグは僕の不義を表立って責めた事はないんだ・・いつでも献身的に支えてくれた。
 そんな彼女を妻として愛おしく思うよ。アーロンだって可愛い我が子だよ。」
「だったら!」

「だからこそ、彼女の・・・望むようにしてやりたいってそう思ったんだ。だけどメロ、信じてもらえないかもだけど
 君を愛おしく思う気持ちはまた別にちゃんとこの胸にあるんだ。本当に勝手な話だけど・・・」


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ああもう。本当に身勝手な言い草だと思う。

だけどニースの言う事も、全て嘘という訳ではないのだと私も知っている。
だってあの頃の私達は・・・

メグと私は裕福な家庭で基本的には何でも与えられ何不自由なく育てられ、我知らず我儘で貪欲だったのだと思う。
ニースにしたって巡ってきたチャンスを手に入れるのに形振り構わなかったのかもしれない。
それぞれが他人の気持ちを慮る事無く自分の欲を追うのばかりに必死で。
その頃確かにあったと思っていた『愛』というのが、執着心や独占欲。
それがまるで子供がお気に入りのオモチャを手放したくなくて駄々を捏ねるようだったのではないと、
誰が言えるのだろう。

だから私達の『愛』は世間の道徳心をはみ出した時点で間違いだったのだ。
人を傷付け自分達をも傷付けるだけの愛なんて、そこに哀しみ以外の何かが生まれる筈もないのだから。


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「ねえ・・・ニース」

それでも夫婦となり子を儲けて家庭を築いたあなた達には、確かな愛があるのだと私は思うの。
あって欲しいと私は思うの。



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「メグはきっと・・・ううん、絶対あなたを愛しているわ。結婚する前からずっと。
 今もあなたを愛してる。愛してるからこそあなたから離れようとしてるんだと思う。
 彼女はそんなに冷たい人間じゃあないわ。」 

愛しているから愛されていないと思う事が苦しいんだ。
だからアーロンを拠り所にしてニースを諦めようとしてるんだと思う。


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「っいやだって・・メグは僕達のした事を許さないだろう。もし許したとしても、今更僕には彼女を愛する資格なんて」

「メグは許してるわ。苦しんで許して今・・・悲しんでる。」


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「今更だなんて言わないで。お互いが必要なら離れないで!アーロンだっているじゃない!愛してあげてよ!
 申し訳ないって気持ちがあるならメグにちゃんと謝って!メグが受け入れるまで諦めないで!
 夫でしょう?父親でしょう?簡単に諦めないで強くありなさいよ!!しっかりして!あなたがリンガーソン家の家長でしょ?!」



59_20170402010512c08.jpg
「メロ・・・」




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「だけど、そうしたら君は・・・君は」

「私は大丈夫!言ったでしょ?私は変わったのよ。今の私には大切なものも大切な人達もちゃんといる。
 私は過去に囚われてばかりではなく、前に進んで行きたいの。
 だからニースとメグにも同じように未来へ進んで行って欲しいのよ。幸せになる未来に!」

そうなって初めて私自身が過去から自由になって前へ進めると思うから。


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「そうか・・・君は変わったんだね。この町を出て自分に必要なものをちゃんと見つけて、そしてとても強くなったようだ。
 過去に囚われて立ち止まったままでいたのは・・どうやら僕とメグだけだったようだね。」

「ええ、そうよニース」


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「それは・・あのジュール君のお陰だったりするのかな」




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「・・ジュールさんもだけど、他にも沢山の素晴らしい人達との出会いが私を変えてくれたわ。
 この町を出てあの町で過ごした日々があるからこそ、今の私がここに居るの。
 本当に・・・みんなには感謝しかないわ。」



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「そうか・・・」

ジュールさんグレンさんをはじめ、マスターやラルフさんアニスさんアベルさんにお店のみんな。
彼らの事を思い浮かべるだけで心が温かくなって涙が出そうになる。
本当に大切で、素敵な私の友人達・・・



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「良かったねメロ。僕が言うのはお門違いかもしれないけど、君が幸せになってくれる事が僕の望みだよ。
 僕も頑張ってみるよ。もう一度メグとちゃんと話し合う。彼女の為にもアーロンの為にもいい夫でいい父親になれるよう
 ・・・頑張るよ。もう一度メグを幸せにするチャンスをもらえるよう彼女に頼んでみるよ。そして病院も守ってみせる。」

「ニース・・・!」


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「ええ・・・どうか、どうかメグを幸せにしてあげてね。私の大切な大切な唯一の姉なんだから。
 そして、あなたもちゃんと幸せになって。あなたも私の大切な家族なんだから。」

「ああ、そうだね。僕達みんな幸せになろう。・・・ありがとうメロ。君の事を傷付けて苦しめた事、・・・心から詫びるよ。
 過去も今も・・・沢山辛い思いをさせてしまって本当にすまなかった、どうか・・君も幸せになってくれ。
 そしてありがとう。・・ 君と話せて良かった。」




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「私も・・・・・ありがとう、ニース」






私もあなたと話せて良かった













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嘗て私にとって世界そのものだったニース。
やっとお互いに過去と決別して、選ぶべき道を誤らずに新しい未来へ進んで行ける気がしてる。
愛した事も憎んだ事も、間違いと解っていながら犯した罪も。

けれどそれがあったから今の私がいる。
その為に周りを沢山傷付けもしたけれど。
その事も忘れる事なくこれからの人生を歩んでいきたい。

そしてどうか、家族みんながこれから幸せを紡いでゆけますように。


私の大切な人達が、どうか幸せに・・・





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余談:私が楽しくない=メロとニースばっかりやん(´・ω・`) でした(笑)


テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

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