mirumom シムズ3

シムズ3での自作ポーズによるストーリー創作とプレイレビュー・ポーズ配布等

スポンサーサイト

Category: スポンサー広告  
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

44.デート

Category: ストーリー > アスモデウスの翼   Tagged: シムズ3  シムズ3ストーリー  アスモデウスの翼  
お久しぶりでございます・・・ଘ(੭*ˊᵕˋ)੭* ੈ✩‧₊˚
『今月中にアスモデウスの続き更新』は守ったのでね、はい。www
言い訳としましては、忙しかったのと今回の話は話もSSも難産でした;お許しを(^▽^;)


アスモデウスは1ヶ月空いちゃったので、前回のおさらいを!

◎ グレンは相変わらずプンプンモード継続!
  グレンの様子が気になるメロはマスターと話す機会を得た時に、自分とジュール・グレンとの現在の関係を相談する。
  マスターから「恋は気づいたら堕ちているもの」と言われ、益々混乱するメロ。
  ジュールは再びグレンとメロに対する気持ちを話し合おうとするも、グレンは受け入れず遂に家出。
  君達これからどうすんのー?!


な感じです(合ってるか?笑)

ええ~と、今回から短めにしてその分更新頻度を上げようと思いました!
結果無理でしたー!!(^▽^;)やっぱりSS70枚。もう・・・・諦めたよw
地の文(台詞以外)を少なめにを心掛けてはおりますので、そんなに長く感じない!・・・はず^^;


あとがきでまた色々書きますので、とりあえず本編をお楽しみ下さい。








1_2014073101043395c.jpg
いつの間にか、もう後ろへは戻れない状況になっている。
そうしたのは俺自身であるのも分かっている。
あいつらを突き放したのは俺だ。

だったら、前に進むしかないだろう。
進んだ先にあるのが俺の望んだものなのか、それすらも今の俺には判断できなくなっている。
だけど進むしかない。

2_201407310104347e7.jpg
正直・・・疲れた。
色んな事に、ただ疲れた。

「・・・自分でやっといて、何を弱気な事を・・・。」
思わず自嘲する。

3_20140731010435a52.jpg
「お邪魔~!」
「あ・・・?」


4_20140731010437681.jpg
「グレンー!来たよ♪・・・ふぅん、ここがグレンの新しい住まいって訳ね。」
「ああ・・・シュリ来たのか。」
「うん、ヒューさんに聞いて来たよ!良かったでしょ?」
「ああ。」


5_201407310104388ba.jpg
「結構いい部屋だよね。家賃も高そう。それだけヒューさんに買われてるって事よねグレン。流石ヒューさん、見る目あるなぁ。」
「・・・まあな。部屋まで世話してもらったんじゃよ、俺もそれなりの仕事はしなきゃとは思うぜ。」

今はこの状況で仕事に集中していた方が自分にとってもいいのだと思う。


6_20140731010510656.jpg
「引越し、お疲れ様。疲れたんじゃない?何か片付けとか、手伝う事あったら言って?」


7_2014073101051278e.jpg
「いや。荷物も殆どねぇしな。特にやる事はねぇな。その辺適当に座れよ。」
「ん・・・そう?」


8_2014073101051289f.jpg
「そ、そっか。・・・うん、そんじゃ・・・」
「何か飲むか?」
「っんにゃ!い、いらないっ!」
「そうか・・」


9_201407310105145cb.jpg
「・・・・・」
「・・・・・」


10_2014073101051514e.jpg
「・・・」
「・・・」


11_201407310105235e7.jpg
「・・・・・なんだよ。妙に大人しいじゃねぁか。」
「・・・! だって・・・こんな状況初めてで、どうしていいのか分かんない・・んだもん・・」
「そう・・・なのか?」

付き合うようになってから二人きりで会うのは初めてで。何を話したらいいのか分からなくて・・・。


12_20140731010524ac6.jpg
「・・・あのよぉ、今更こんな事言うのも何だがよ」
「な、何???」
「お前いいのかよ? 好きな奴、居るんだろ・・・?」
「ふへっ?!!」


13_2014073101052629c.jpg
「それはっ・・・!えっ?!なんでそんな・・・!だってそれは・・でも・・・!!」
「まぁ、落ち着け。」


14_20140731010527169.jpg
「だっ・・だって!私達付き合ってるのに何でそんな事聞くの?!」
「何でって・・・・・」

「初めに言っただろう。俺でいいなら側に居るのは構わないが、今はお前に特別な感情を持ってる訳じゃない。
 だからお前に好きな奴が居ても構わないし、っつうか居るのは分かってる。」 
「・・・っ」


15_201407310105295f9.jpg
「・・・す、好きでもどうしようもない場合だってあるでしょ?!仮に上手くいったって
 私の事で他の人を悲しませたりなんか・・・したくないよ・・・私は・・・!」


16_2014073101054296e.jpg
「・・・ヒューさんは気付いてんのかね?」
ビクリとシュリが肩を揺らした。

「はっ・・?!!」


17_2014073101054425f.jpg
「!!!誰がっ!誰がヒューさんだなんて言ったよ!馬鹿!何言ってんの?グレンの馬鹿っ!!」 
「・・・」


18_20140731010545b30.jpg
「・・・自分を誤魔化してて、お前は苦しくないのか?俺じゃ、ヒューさんの代わりにはなれねぇと思うぜ?それでもいいのかよ。」
「・・・!!ちょっ・・、ちょっと聞いて!グレン!」


19_201407310105478d4.jpg
「ヒューさんを好きになったって、どうにもならないじゃない。・・・グレンはクールで大人で・・だから、
 ヒューさんじゃないけど・・・それでも私、・・・グレンを好きになっても・・・・・いい?」
「・・・・・」

結局こいつも俺も逃げてるだけなのかもしれないが・・・


20_201407310105488d0.jpg
「お前の想いを受け止められるのは俺じゃねぇとも思うんだがな・・・。お前がいいなら止めはしねぇが。
 ま、とりあえず、気が変わったらいつでも言えよ。」
「・・・そんな事、言わないでよ!」


21_201407310106004c7.jpg
お互い様とはいえ、シュリにも悪い事をしてるんだろうとは思う。
こいつの気持ちを受け入れたのだって面倒になった諸々の内の一つで、謂わば惰性だったのだから。
その代わり、こんな勝手な俺に愛想を尽かすも叶わぬ恋の逃げ道に使うも好きにすればいいさ。

これ以上、他人の愛だの恋だのに干渉するのはごめんだ。










22_2014073101060288e.jpg
グレンが出て行った。
もう一度ちゃんと話をしたいと思ったのに、それすらも受け入れてもらえなかった。
もう、あいつに何を言っても無駄だろう。

俺のメロへの気持ちをあいつに明かして、そしてあいつの気持ちも聞いて・・・そこから始めたかった。
そう考えていたのは俺の勝手な驕りだったようだ。
不本意だが、そう判断した俺の行動が間違っていたという事だ。


23_2014073101060322a.jpg
あいつはメロへの自分の気持ちからも俺と正面から話す事からも逃げたんだ。
それはつまりメロの事は俺に譲るという事だろう?グレン。
何故そういう結論に至ったのか、奴の本心は分からないけど不愉快だね。
自己犠牲の精神なのか、メロへの気持ちが所詮その程度の物なのか分からないけど、
だったらもう俺もお前の事は気にするのをやめるさ。

お前がこの先どうしようとも、俺は俺でメロとのこれからを考える事にする。
お前が望んだのはそういう事だろ、グレン。




24_20140731010605a19.jpg

「ただいま~、ジュールさん。」




25_201407310106060c4.jpg
「お帰り、メロ。話があるんだ、いい?」
「ジュールさん・・・?」








26_20140731010613b8a.jpg
「そんな・・!!グレンさん出て行った・・・?!まさかそんなに・・・怒ってるなんて・・・」
やはりグレンさんは何かに怒っていたんだ。それが何なのか分からない。
私達は・・・どうしたら・・・


27_2014073101061419e.jpg

「メロ、明日は仕事休みだよな?俺も休みもらうからちょっと付き合ってくんないなか?」
「え・・・?え、ええ、・・・それは構わないけどグレンさんの事は・・・」


28_201407310106152ec.jpg
「それも、その時に話そう?」
「はい・・・でも何処へ・・・?」


29_201407310106175b5.jpg
「俺とメロのデートだよ。」
「デート・・?」

俺は一度きちんとした形でメロと二人で過ごす時間を作りたかった。
その為にシフトも増やしてマスターから給料を前借りする確約も得ていたんだ。
グレンが出て行ったこの先の事をメロと二人で話すのにも丁度いい機会かもしれない。
だから俺はメロを”デート”に誘った。







翌日、俺も休暇をもらってメロと町へ繰り出した。
冬も終わり、町は春の温かな陽気に包まれている。
30_2014073101061801f.jpg


32_201407310106278b0.jpg


31_201407310106262e6.jpg


33_20140731010629ba0.jpg






34_20140731010630c32.jpg
今日一日、ジュールさんは私をあちらこちらへと連れて回った。
美術館へ行ったり映画を観たり。
確かにそれは”デート”と呼べるもののようで楽しい時間だった。

「綺麗な夕焼けだね。」


35_201407310106320ce.jpg
「メロ、疲れてない?大丈夫?」
「ええ、平気。」
「そっか、なら良かった。」


36_20140731010638975.jpg
今日は楽しい時間を過ごして、グレンさんの事で暫く塞いでいた気持ちが少し和らいだ気がする。
やっぱりジュールさんはやっぱりいつでも温かくて優しくて、一緒に居ると私の心も温かくなる。

でも、・・・グレンさんが出て行ったという事実は変わらない事を思い出すと苦しくなる。
その事についてジュールさんとも話さなければならないと思うとチクリと胸が軋むのを止められない・・・

「さあ、まだ終わりじゃないよ。行こう?」
「あ、ええ・・・」




37_201407310106399ae.jpg
「じゃあ、次はここだ!」
「え?・・・お買い物ですか・・・?」

連れて来られたのは高級ブティックが軒を連ねるショッピングモール。
一体ここで何を・・・?



38_20140731010641dd6.jpg
「いらっしゃいませ。お待ちしておりました。さあどうぞこちらへ」
「え・・?」
「頼んでおいた通りによろしくね。」
「お任せください~!」


39_201407310106427b3.jpg
「ささ、お嬢さんこちらへどうぞ♡」
「ジュールさん・・・?」
店へ入ると迎えてくれた店員さんに更に奥へと導かれる。


40_201407310106446e4.jpg
「大丈夫だよ。予め頼んであるから任せておけば。待ってるから行っておいで。」
「え・・・?でも・・」

状況は飲み込めないけど、とりあえずジュールさんに言われるまま店員さんの後に続いていく事にする。






41_20140731010650dbb.jpg
「お待たせいたしました。ご注文通りに!如何でしょう?」
「あの・・ジュールさん・・・」

掛けられた声に顔を上げれば、そこには店のスタッフによって上品に着飾られたメロの姿。
そう、今夜の為に予め頼んでおいたんだ。そうしてくれるようにと。
メロを待っている間に自分も注文してあったそれに相応しい服装に着替えを済ませておいた。


42_2014073101065226b.jpg
「これは一体・・・どういう事で・・・、ジュールさん?」
「・・・・・」


43_201407310106537a9.jpg
「いや、・・・うん、綺麗だよメロ。凄く」
うん、思わず見惚れてしまった。しょうがないよね。

「えっ・・・ええと、ありがとうございます。あの、それでこれは・・・」






44_201407310106550d6.jpg



45_2014073101065656e.jpg
「だからさ、食事をね、こういう格好じゃないと入れないようなお店でさ。・・・したいなと思って。」
「そうですか・・・。」
「まぁメロは元々お嬢様だったようだし、こういうの慣れてるだろうけどさ。デートの締めくらいカッコつけさせてよ。」
「はぁ・・・」


46_2014073101070218f.jpg
「ようこそいらっしゃいませ。お待ちしておりましたバリー様。」
「只今、ご案内致します。」

「どうも。」


47_201407310107045e5.jpg
「さあ、どうぞお嬢様。」
「ジュールさん、此処って確か会員制の・・・」

そう。このレストランは、町でもそれなりの地位のある者だけが会員となるのを許される高級な店。
金があっても俺達みたいな若造が気安く入れる店ではない。

「そう。実はね、今回ここの会員であるラルフさんの紹介という形で予約を入れてもらったんだ。
 ああでもさ、金はちゃんと自分で払ったんざぜ?だから遠慮も心配もしないで?」


48_20140731010705d6a.jpg
「はぁ・・・でも何で・・・」 
「『何でそんな無理するのか』って? まったくさぁ・・・汲んでくれよ。男心をさ。」
「・・・・・」
「カッコ、つけたいって言ったろ?」





49_20140731010707336.jpg
流石高級店。
雰囲気も、食事もワインも美味かった。



50_20140731010708a09.jpg
「メロはさぁ、こういう店慣れてるだろうから緊張とかしないでしょ?」
「え、ええ・・そうですね。お店自体には特に・・・」

緊張してない?だけどさっきから口調が敬語に戻ってるんだよね。
いつもと違う状況に、緊張なのかは分からないけど戸惑っているのは確かだろうな。


51_2014073101071634d.jpg
「ジュールさんは・・・平気ですか?」
「俺? 俺は・・・こういう店は前に”お客さん”に連れて来て貰ったりしたから別に。」
「ああ・・・」


52_2014073101071792a.jpg
「はは・・『ああ』って。言っちゃうのか。」
「あっ・・・ごめんなさい」
「いや、いいんだよ。」

強がりじゃなく本当にいいんだ。
過去を含め、俺の全部をメロに知ってってもらえるのが却って嬉しいと思えるんだから。
そして、メロの事も全部知りたい。


53_20140731010719a8c.jpg
ワインで少しだけ頬が赤く色付いてるメロ。
「少し酔っちゃった?外の空気でも吸おうか?」
「あ、ええ・・・」






54_20140731010720621.jpg
「ふぅ・・少し酔いました・・・」
「うん、少し夜風に当たれば冷めるだろう?今夜は晴れて星も綺麗だよ。気持ちいい。」



55_20140731010722630.jpg
「・・・・・気になってる・・・? グレンの事。」

せっかくのデートだけどさ、浮かれてばかりはいられない。
奴の事、俺達のこれからの事を話さない訳にはいかないだろう。


56_20140731010727c57.jpg
「それは・・・勿論気になります。心配だし、どうしてって思うし。それに、グレンさんが出て行ってしまって
 この後私達、どうしたらいいのかなって・・・」

きっとメロは今日もずっとその事が頭から離れていなかったはずだ。
こんな時まで邪魔しやがって、グレンの野郎。


57_20140731010729c0b.jpg
「それは、俺と二人であの家に住むって事をだよね?やっぱり気になるよね。」
「・・・・・」

「メロに好きだと言った俺と二人きりで同じ家に暮らすのは、やっぱり気が進まないだろ?」
「・・・っ、それは私が、まだジュールさんに返事をできないでいるから悪いんです・・・」
「また、メロはすぐ自分のせいにする。・・今のメロの心境を分かってて返事をできない気持ちをぶつけた俺が悪いんだよ。」
「ジュールさんそんな・・・!」
「だけどねメロ」


58_201407310107319be.jpg
「メロがまだ返事をくれなくてもグレンが抜けて二人になっても俺は、あの家を出てメロと離れて暮らすつもりはないよ。」
「ジュールさん・・・」


59_20140731010732b90.jpg
「好きなんだ。誰よりメロが。大事なんだ、必要なんだ。愛してる。側に居たい。」
全部隠す事なく俺の本心。

「メロが今悩んでてこれからどうしていこうと迷ってるのは分かってる。そんなだから俺への答えも出せないのも分かってる。
 それでもそんなメロを側で支えていきたいんだ。グレンの事は関係ない。俺はメロから離れないし引かないよ。」
俺は引かない。


60_20140731010734fab.jpg
「メロが・・・メロの返事が俺を受け入れないと出るまで、俺はメロの側を離れるつもりはないから。」
「・・・・・」


61_201407310107397ef.jpg
「そんな顔して・・・不安?」


62_201407310107419eb.jpg
「ふ・・あん・・・?」
分からない。不安かと聞かれたら不安なんだとは思うけど、何が不安なのか・・・分からない。


63_20140731010742834.jpg
「大丈夫だよ。同じ屋根の下に居たって許可なく変な事したりしないから。」
「そんな事は・・・」
「はは・・ダメだよ、そこはもう少し警戒しなきゃ。俺だって男なんだからさ。意識してよ。」
「そんな・・・」


64_20140731010744e9f.jpg
「自分で言うのも何だけど、そもそも今こうしているのは変な事じゃないのかって位は思わなきゃな?
 信頼はしていいけど油断はしちゃ駄目だよ?」


65_201407310107458d7.jpg
「俺はメロが俺を男として意識するように頑張るんだから。これくらいの事は平気でしちゃうよ?
 でも、メロが本気で嫌がる事はしないと誓う。メロを無理やり自分に向かそうとは思ってないから。」
「・・・ええ」

「・・・今、こうしてメロに触れている事、嫌じゃ・・・ない?」
「・・・ええ、嫌じゃない・・・です。」
「そっか、良かった」

だって、とっても温かい
嫌だなんて思わない


66_201407310107524fa.jpg
「じゃあさ、ちゃんと考えてみて?俺がメロを好きだっていう気持ちにどう答えるのか。待ってるからさ。」
「・・・はい」

本当はこの時、『どんな答えでも俺はちゃんと受け入れるから』と言うのが相応しかったのだと思う。
だけど俺には言えなかった。卑怯かもしれないけど。
メロが俺を拒否するという答えを出した時、その事実をあっさり受け入れられるか自信がなかったから。
メロを失う未来を俺は、想像する事すらできなかったから。

おそらく俺は、そんな未来は頑なに受け入れないだろう程にメロに執着している。



67_2014073101075457b.jpg
ジュールさんの私への想いを知っているからこそ、グレンさんが出て行った後、二人だけであの家で暮らし続けるは
どうなのだろうと考えていた。
それでいいのかって。

私のそんな気持ちも分かってて、それでもジュールさんはこのまま側に居たいと言っている。
『愛してる』とまで言ってくれるジュールさんの想いの強さに、未だ迷いの中に居る私には戸惑いも感じるけど、
あくまで私の気持ちを大事にしてくれるジュールさんの優しさに甘えてもいいんじゃないかとも思う私がいる。
甘えさせてくれるジュールさんの優しさが心地いいから・・・
ジュールさんは本当に優しくて温かくて、この温かさに身を委ねてしまえたら、きっと

「メロが・・・俺に恋してくれるのを・・待ってる。」


68_20140731010755b48.jpg
恋。。。

『恋は堕ちるもの』

ジュールさんの言葉にマスターの言った言葉が重なり脳裏に浮かぶ。
ジュールさんに対する私の想いに、その言葉が当てはまるのか。


69_20140731010757292.jpg
「愛してるよ、メロ」
「っ・・・・・」

『私もジュールさんを愛している』
『ジュールさんに恋している』
そう言っていいのか。この想いは恋なのか。

何故私はそんな事も分からないのだろう。本当の恋って何が正解なの・・・?
過去にニースへ抱いた想い、あれが本当の恋だったのか。

もう、私には分からない。マスターの言った事も今の自分のジュールさんへの想いも分からない・・・!
どうして・・・





グレンさん、どうして出て行ったの?何を怒っているの?
一人で・・・
大丈夫なの?
凄く、凄く心配だよ

会って、話がしたい
貴方の心の中が知りたい。



NEXT→45





閲覧ありがとうございました!それぞれの気持ち、少しだけ進んだかなー?
ザクザク進めていかないといつまで経っても佳境に入らん(^▽^;)頑張る!

※8/03あとがき修正
今回はコメント欄を閉じさせて頂いております。感想等は拍手コメントをご利用頂けたら幸いです♪

最初、ここにコメント欄について私なりに思う所を色々書きましたが、頂いたご意見&アドバイスとこれまでに
他の場所で見聞きしたコメントに対する他の方のお考え等をグルグルグルと混ぜて考えた結果、やはりストーリーに関しては
コメ欄解放する方向で現在再考中です。
決定した詳しい事は次回の更新時に書けたらいいなと思っています。お騒がせしてすみませんw

そして現在は通常プレイ&レビュー再開に向けて、CCの整理中ですw(軽く死にそうです(^▽^;)
CC及びデータの整理中にうちの子達のSSなど撮ってブログに載せられたら載せますね~!

という訳で、8月も頑張りますv(`ゝω・´)
長々とお読み下さいましてありがとうございましたー!ではまた次回♪
スポンサーサイト

テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

SS詰め

Category: お遊びSS   Tagged: シムズ3  sims3  
今月は地味に忙しく、ちょこちょこっとしかシムれてません。
ストーリーはがっつりそれに時間が取れる時でないとうしても意欲が沸かないのです(^^;)

自分用でもあり配布してもいいかな~と思うポーズも幾つか作りたい物があるので、ちょこちょこ弄ってはいるんですが
まだ形になってません~w
今月中にアスモデウスの続き一話は更新する予定ですが、ちょっとゆっくりやらせて頂きたいと思っています。
待っていて下さる方は申し訳ありません!・・・もうちょっと待っててやって下さいね☆

ここ数日は、時間のある時に自作ポーズを試したり新しい髪型を試したくて数名シムを作ったりしてました。
一貫性の無いSSですが、とりあえず他にネタも無いのでお披露目を(^▽^;)
kijikoさんのポニテが凄くスキ~(〃∇〃) 髪型投票も、これ一択で入れさせて頂いてました!

・・・って感じです^^;(近況)

Screenshot-8_2014071423501807b.jpg

この髪型可愛い♡前にも見たことある気がするけどリメイクかな?


Screenshot-7_201407142350165a4.jpg




Screenshot-16_2014071423502099e.jpg

kijikoさんの髪型素敵♡


Screenshot-14_20140714235019d19.jpg

理想のイケメン作れない><


Screenshot-17_20140714235029dcb.jpg

アヒルさんのポーズ素敵♡


Screenshot_20140714235016d6b.jpg

この子は前にHQ MOD記事の時のシム


Screenshot-19_201407142350317fe.jpg




Screenshot-22_201407142350322be.jpg

ではまた☆
テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

【Raindrop】雨は初恋の記憶『後編』

Category: 短編ストーリー   Tagged: シムズ3  シムズ3ストーリー  
前回(前編)の続きです。
相変わらず長いでーす。ヽ(´ー`)ノ お暇な時に読んでね~♥






1_201407052338107f6.jpg
「私の恋心に変化が現れたのは・・・そうですね、」
そう彼女は話を続けた。









2_20140705233812e49.jpg
彼との出会いからちょうど一年程経った春先の事です。ええ、今年の春ですね。
私は折りしも彼との出会いの日と同じく教授へのお遣いでK大学を訪れました。
なんという偶然。その日もまた予期せぬ春雨が私を足止めしたのです。


3_201407052338139d9.jpg
冷たい雨でしたが、私にとっては彼との大切な想い出である春雨。
同じ場で二度目の不意打ちの雨にも忌々しい気持ちは湧く事もなく。
僅かに肩先を濡らす冷たい雫とは裏腹に、私は温かい気持ちで雨を眺めながら雨宿りをしていました。

ふいに近くに聞こえてきた雨水に乗せる足音。


4_20140705233814d37.jpg
彼の事に想いを馳せていた私は、意識を現実に引き戻されながらも無意識にその足音と彼の足音を重ねていたようです。

視線はその足音を発する方へ。
その時には自分でも気付かない程の僅かな期待を抱きながら俯いていた目線を上げました。 
その人物を確認する為に。








5_20140705233815eae.jpg
私の視界に入ったのは、ええそうです。 彼・・・




7_2014070523383109c.jpg
────と、彼にしな垂れかかる同じ年頃の可愛い女性。



6_2014070523382998e.jpg
瞬時、消えた雨音



8_20140705233832b99.jpg
私がそこに居た事に気付き、驚いたのか歩を止め僅かに眼を瞠った彼。


9_2014070523383420e.jpg
私達はお互いに言葉を発せず、しばし視線を絡め合っていたと思います。
『加波君~?』


10_2014070523383586d.jpg
数秒だったのか数分だったのかさえ、私には記憶にありません。
ただその瞬間に、肩を濡らしていた春雨の雫が痛いほどに冷たく感じたのを覚えています。

そしてあんなにも温かく大切だった春雨の想い出が崩れていき、雨に新たな印象が芽生えたのを感じました。


11_20140705233909b00.jpg
『加波君、どうしたのぉ?ねぇ、行こう?』
『あ・・あぁ、うん・・』


12_20140705233911db8.jpg
彼との出会い以降、好きになっていた”雨”を嫌いになった瞬間でもありましたね。



13_20140705233912241.jpg
結局私達は一言も交わさないまま彼はその女性と去って行きました。



14_20140705233914568.jpg
ええ・・・その時の事を思い出すと今でも胸が凍りそうな冷たさに襲われます。


15_20140705233915252.jpg








15-1_20140705233928961.jpg
私はその時のその想いにこれ以上濡らされるのが嫌で、けれども一刻も早くその場から居なくなりたくて
雨に濡れるのも構わず傘を入手する事もなくバス停へと向かいました。



15-2_201407052339295eb.jpg
今思えば、その日はバスを使わない方が賢明だったんですよね・・・
彼との出会いの日と同じ行動をなぞれば、その日との差異に余計痛い想いをするという事に
気付けるほどの余裕もなかったという事でしょうかね・・・。馬鹿でした。



15-3.jpg

その日感じた感情を、何と言うのかその時の私にはまだ分かりませんでした。


そして私は雨が嫌いになりました。










16_20140705233932f4d.jpg
「・・・・・」


17_20140705233934d35.jpg
「・・・? 先生、そんな顔しないで下さいよ。ここまで聞いたのですから最後までお付き合い願いますよ?」
「うん、まあ・・・続けて?」
「ええ、では」








え? ・・・その後ですか?ええ、彼とはその後も何度か会いましたよ。
その春雨の日の事はお互い何も言わないまま、それまでと同じ様に。
ああ・・SEXもしましたね。
はぁ?露骨な表現・・・って、もういいじゃないですか。今更ですよ。


18_20140705233945ab4.jpg
で、彼はそれまで通り優しく私に微笑み触れてくれました。
けれど、私の中で変わってしまった部分があったのです。
彼の側に居ても、離れてしまった心の距離を感じない訳にはいきませんでした。

だってですね、彼に優しく微笑まれると


19_2014070523394651b.jpg
その微笑を別の女性に向けている彼の姿が脳裏に浮かびます



20_20140705233948eac.jpg
彼に優しく触れられると


21_20140705233949eef.jpg
私ではない誰かに触れる彼の姿が浮かびます



22_20140705233951f78.jpg
『どうしたの?緑さん』
『・・・・・』



23_20140705234003c58.jpg
私ではない誰かと睦みあう彼の姿が



24_2014070600594146d.jpg
そうなってしまうと、私にとってただただ温かく幸せで甘やかだった彼との関係が、
一緒に居ても居なくても、胸を締め付ける痛みに感じられるようになってしまったのです。


25_20140705234006951.jpg
消しても消しても浮かんでくるそんな妄想が



26_20140705234007f37.jpg
『なんでも・・・ありません』



27_201407052340092a1.jpg
『・・今は俺だけを見て?・・・』





こんな想いは初めてでした。
とにかく胸が痛くてどうしようもない。このまま放置して学業にも影響するようでは困ります。
それで私は考えました。


28_20140705234022712.jpg
そう、これが『恋』というものなのかと。
それまで恋らしい恋もした事のない私には分からなかったのです。

恋というのが甘いだけの物ではないのは知識としては知っていました。
ええ、自惚れる訳ではありませんが私、知識だけは豊富だと自尊していますからね。
いえ、知識だけは豊富等というのは決して自慢できるような事ではないとも理解していますけれども。
まあそれは今は置いておきまして。



29_2014070523402472a.jpg
しかし、では世の恋する女性はこのような胸の痛みを甘受しつつも恋に花を咲かせているのかと疑問に思いました。
だって、こんな痛みを常に抱えてるようでは日常にも支障が出ると思ったからです。
皆さんは一体どう対処しているのかと不思議でしょうがなかったです。


そこで私は数少ない気の置けない友人に事の顛末を掻い摘んで話して聞かせ、私の考える『恋』
というのが一般的なそれであるのかを尋ねました。









30_20140705234025e47.jpg
その時の彼女は・・・そう、今の先生のように苦虫を噛み潰したような顔をしながら言いましたよ。



31_20140705234027baa.jpg
『あんた・・・、そんな男やめなさいよ。まぁ、あんたの言うそれも『恋』ではあるけどね、
 もっと素敵な『恋』もあるんだからさぁ・・・』


32_20140705234028425.jpg
『素敵な恋・・・?』
恋ならば、今現在進行形でしているはずなのだけれど。

そんな事を言う彼女の左手薬指には婚約リングが。
つい先日同じ会社の方と婚約したと聞いたばかりでしたね。
お幸せに。というか絶賛幸せ満喫中ですか。そうですか。私と同い年ですよ、ええ。
彼女の口癖は、『能う限り最高の”物件”を手に入れてみせる』でしたかねぇ・・・
そんな彼女の続けた言葉に私は瞠目しました。


33_20140705234450928.jpg
『そう。相手の事を想うだけで世界が薔薇色に染まるようなね。胸の痛みもあるけれど、
 それはあんたの感じてるような痛みではなく、痛みすら喜びになるような甘い想いって言うの?
 愛し愛されてるが故の甘やかな痛み。もしくは片思いなんかで感じる切なく甘い想い。』

流石彼女も文系女子の「元」乙女。話の中身は噛み砕けないけれど耳中りにはなかなかロマンチックな事を仰るなと・・・。
だけれども。


34_20140705234451aad.jpg
なんですと?

『・・・あなたの言うその痛みと私の感じてる痛みの何が違うのか分からないのだけれど。』
ええ、分かりませんでした。


35_20140705234452d8f.jpg
『まーったく。分からないの?あんたの痛みは”嫉妬”でしょうが。恋人でもない軽薄な男への嫉妬。
 しかも恋のスパイスになり得るような”勘違い”という名の嫉妬じゃないよね、それ。ばっちし本気の嫉妬じゃない。
 しかも報われなさそう・・・。そんな痛み嫌だわぁ。辛いだけじゃない、捨てちゃいなさいよそんなまやかしの”恋”
 美しい恋をしなさい、美しい恋を!美しい恋は己をも美しくするっ!!私を見なさい私を!』



36_201407052344532d2.jpg
『いくら見た目が良くたって、そんな軽薄軟派な男なんて本気になるだけ馬鹿を見るわよぉ~。大体あんたは・・・』
結婚相手を”物件”等と宣う彼女から出たそんな言葉に胡散臭さを感じつつも私の率直な感想は・・・

そんな。


37_2014070523445538a.jpg
『素敵な・・美しい・・・恋・・?』

彼女のその言葉を聞いて、私は衝撃を受けました。
彼女の続けた『これだから男慣れしていないいい歳の女は』
とか『どんだけ初心なのよ』
とかは耳に入っていましたが、その時に私の心はある想いに締められていたのです。


38_2014070523450816e.jpg
そう、『私も喜びに胸が痛くなるような素敵な恋がしたい』 と。
彼女の言うように私の痛みはそう、嫉妬でした。結構黒い嫉妬。その時はっきり気付いたのです。
え?『遅い』とか要りませんから黙って聞いてて下さいます・・・?



39_201407052345103c9.jpg
「じゃあ私は彼と待ち合わせがあるから。・・・緑、あんた大丈夫?
 何かあったら言いなさいよ?いい歳なんだからちゃんとしなさい!」
「ええ、・・・大丈夫。またね」

気付かせてくれた友人には感謝しつつ、彼女になんとなく借りを作ってしまった事を後悔したりもして、
ええ、彼女は貸した借りはきっちり回収する性質ですから。そんな所がまた小気味良いのですけどね。

とにかく、恋がしたいのです。
彼女の言うような切ないけれど美しく、あんな冷たい痛みではなくきっと温かな想いになれる素敵な恋が。
相手の事を想うと優しい気持ちになれる恋。相手にもそう想って欲しい。

ええ、”いい歳”ですので早くしないと賞味期限切れになってしまいます。








40_201407052345114cc.jpg
「・・・・・」


41_20140705234513c45.jpg
「・・・? ちょっと・・・先生、”賞味期限”、ここ笑う所ですよ。」
「いや君そんな難題をっ!分かり辛いです・・・!!!」 


42_20140705234514feb.jpg
・・・ここまで聞いた感想は。
なるほど。君の気持ちはよく分かる。そうだね、早くした方がいいね。
うん、年齢的にもそんな男に弄ばれてる場合じゃないし・・・何より勿体無い。
──────と、僕は思ってしまった。


43_20140705234527f04.jpg
「だから、彼との偽りの恋を終わりにする事にしたんですよ。 まぁ私、恋愛初心者でしたし、
 いい経験させて頂いたと思う事にしました。彼に対して恨みとかありませんよ?ええ本当に。
 だって彼は私を騙した訳でもないですし、私に対する彼の態度に嘘はなかったと思いますし。幸せでした。
 ただ、私の望むものが彼の与えるものと食い違ってしまったというだけの事です。」

「そうなんだ・・・」
まあそれが正解だとしか言えないだろうと僕は思った。


44_2014070523452808b.jpg
「それに彼とお別れする事に決めてから、彼の好きだった長い髪を切ったんですよ私。
 見て下さい、結構似合ってるでしょう?すっきり軽くなりました。」

「うん・・・」


45_20140705234530cc5.jpg
「それから彼が嫌がるから控えてた肌の露出もほら。こんなクソ蒸し暑い時期に露出控えめとありえないでしょう?!
 髪も服もさっぱりで気持ちもすっきりですよ。」

ほらって・・・うん、凄く似合ってます。似合ってますが、


46_20140705234531207.jpg
”クソ”って何だ。君そんなキャラだったっけ?

しかしそう言った彼女は、その”恋”を本当に捨てたんだと納得せざるを得ないような晴れやかな顔をしており、
初めての辛い恋から得た経験をきっと無駄にはしないだろうと思わせる爽快な美しささえ見て取れた。
これが『一皮剥けた』と言う感じなんだろうか。


47_2014070523453390f.jpg
そして彼女の話を聞いた後の自分は、それまでとは違った目で彼女を見ている事にも気が付いた。
今話を聞いた後に見る彼女はこれまで知る彼女よりも強く美しい。実体を伴った生身の苛烈な美しさとでも言うのか。

彼女はなんともいい女ではないか。
才もあり聡く品もあり美しく、そこになんとも言えず初心で可愛らしい恋に憧れる乙女の姿が印象に加わってしまった。
だが恋を知った艶も感じられる・・・
そんな彼女に自分は、


48.png
「まぁ、・・・私の話はそんなところですが・・・あ、雨が・・・降ってきましたね。やはりまだ梅雨明けはしてませんねぇ」
「え?・・・ああ・・」

立ち上がり、窓から降りだした雨を眺める彼女の横顔に引き寄せられる。


「ねえ」


49_20140705234809443.jpg
「・・・新しい恋の相手、僕ではダメかな?」
「・・・はい?」

うん、突然の僕の行動に驚くよね?僕だって驚いています。なんで自分は急に唐突にこんな事を言っているのか。
でも、


50_20140705234809e12.jpg
「先生・・・?」

彼女の相手だった男が誰であるとか、今日まで彼女にそんな気持ちを抱いた事など無かっただとか、
そんな事を考える前に思わず彼女の肩を掴んでそう言ってしまった。
それ程までに目の前の彼女が魅力的で、これから彼女がしようという”素敵な恋”の相手に自分がなれたら嬉しいだろうと
思ってしまったのだ。


51_20140705234811965.jpg
「何を馬鹿な事を仰ってるんですか。仰ってる意味、分かってますか?先生」

眉を顰めて彼女は言う。いや、ここは頬を染めて欲しかった!
「いや、うん・・分かってる。ふざけてるつもりはないよ。」

「・・・・・そうですか。でもね先生」


52_201407052348122bd.jpg
「?!」
振り向いた彼女が僕の肩に手を添えて、そして・・・



53_20140705234831789.jpg
「私、次の恋のお相手には、『モテない』方を希望します。」

なんて彼女は僅かに笑みと艶を含んだ声で囁いた。
ドキリ。


54_20140705234833628.jpg
すっかりその気になっている僕の耳元で囁くのはやめてもらいたいようなそうでもないような。
正直、ドキドキした。
あれ?藤島君・・・こんなキャラ・・・?


55_201407052348340e5.jpg
「・・・僕、モテないよ。」
そう言えば、

「ご自身が知らないだけですよ。女子先生学生の間でもかなり評価は高いようですよ?」
なんて言うものだから、その女子学生の中に院生である君は入っていないのかと聞きたくなった。
そして、

「・・・という訳ですので、」


56_20140705234836965.jpg
「渚さん。今までありがとうございました。」
「っ・・・!?」


彼女のその声に振り返ってみれば・・・

57_20140705234837b70.jpg
常と変わらぬ朝帰り故に自室で惰眠を貪っていた筈の弟が、何とも言えない顔をしてそこに居た。
昨夜も何処かの女性と何処かで共に過ごしてきたのだろう。
うん、うちでなくて良かった。


58_2014070523492191f.jpg
「緑さん?・・・なんで・・・」

・・・ああ、やはりお前だったのか、渚。(はぁ・・・)
この時の僕の気持ちゲージの下降具合を、どうか誰か想像して欲しい。と思う。


59_20140705234923518.jpg
「どこからお聞きになっていたのかは存じませんが、渚さんにはこんな年上でつまらない私と付き合って下さって感謝しています。
 素敵な経験をありがとうございました。私、新しい恋を探します。ああ、これ・・・」


60_20140705234924d89.jpg
そう言って出されたのは一本の傘。

「出合った日に渚さんが忘れていった傘です。長々とお借りしてしまってすみませんでした。お返しします。
 私にはもう必要ありませんから。」
彼女の声には一切の迷いも無く、決定事項を冷静に告げる色しか感じられなかった。



61_20140705234926130.jpg
「・・・っ」

彼女と弟の間をチラチラと視線を巡らすも、弟は何も言わずに固まるばかり。
だかしかし、その拳は強く握られ僅かに震えているのが見て取れた。


62_20140705234927693.jpg
「では私はこれで。先生、話に付き合わせてしまいすみませんでした。お陰ですっきりしました。」
「あ、それはいいけど・・・外は雨だよ、送ろうか?」

正直複雑な胸中は脇に追いやり、この期に及んでそんな声を掛けてしまう自分も大概なんだろうか。
因みにこの時点で、放蕩な弟に対する気遣い等という物は僕の中には存在しない。
背後で固まっている弟よ、自業自得だ。恥をしれ。反省しろ。そして後悔しろ。

「いいえ結構です。もう雨は嫌いではなくなりましたから。今みたいな気分の時は、色々雨に流された方が
 気持ちいいと思いますし。」
「そうかい・・・?」

今ここで、これ以上追い縋るのは彼女は好まないだろう。


63.png
そうして彼女は雨の中、傘もささずに帰っていった。
マンションの窓から見えた彼女の後姿は、雨に濡れながらも軽快そうな足取りに見えた。
きっとそれは彼女の吹っ切れた気持ちを表していたんだろうと思う。

きっと、もう雨も嫌いではなくなったはずで。


64.png
吹っ切った女性はかくも強い。男なんか足元にも及ばないくらいに。



────────────



65_201407052352008fc.jpg
さて、残されたのは男二人。
彼女の話す”彼”がこの弟である事は途中から気付いていた。残念ながら結構早い段階で。


僕達兄弟の話を少ししよう。
渚の思春期にあたる頃に両親を事故で亡くしてからからは僕が親代わりのようなものだったけれど、
僕にも仕事があり忙しく、現実的な生活面での世話しかしてやれなかった。
こいつの寂しさや思春期特有の感情の起伏に気付いてはいても、僕は僕の生活で手一杯で何もしてこなかった。


66_20140705235201625.jpg
「・・・まぁ、話を聞く限り自業自得だな、渚。」
「・・・てか兄貴、何緑さん口説いてんだよ・・・」
「え、いやまあそれは・・・。でもお前にそんな事を責める資格はないと思うけどな。」


それ故か、渚は寂しさを埋める存在として女性に甘えるようになったのだと思う。
気付けば特定の相手ではない女性とフラフラ交際を繰り返すどうしようもない軽薄男になっていた。
それはある意味仕方がないと兄としても思う所ではあるのだが、まさか藤島君にも手を出していたとは。
お兄ちゃん驚きである。


67_20140705235203473.jpg
「・・・っだって! そりゃ歳の割りに可愛くて初心だったけど俺なんかより緑さんは大人だし落ち着いてるし余裕なのかなって
 ・・本気で想ってくれてるなんて思わなくて、俺が本気になったら逃げちゃうかなって・・・!
 ・・本気だって見せたらウザがられるかなってっ・・・!だから!だけど俺寂しくて・・・!」

なるほどである。いやなるほどではない。馬鹿だこいつは。
彼女の初心で物慣れぬ様子で気付かなかったのか?なんの為の女性遍歴だ。いや、そんな為ではないだろうが。
「これだからガキは・・・」 と独りごちる。

彼女に対してにわかに芽生えてしまった自分の気持ちはさて置き、可愛いくも駄目な弟の本音がそうであるならば
兄としてしてやれるのはこれしかない。
溜息と共に告げてやる。

68_2014070523521653a.jpg
「渚、・・・彼女が大切なら今何をすればいいか分かるだろう?考えろ。」
「・・兄貴?」

「まぁこれまでの行いを悔い改めて、激しく己を叱咤し猛省し、とりあえず携帯に入ってるどうでもいい女の番号を消すんだな。
 そして女遊びは止める事だ。だがその前にやるべき事があるだろう。」
「・・・・・」


69_201407052352188b0.jpg
「まずは彼女を追いかけろよ馬鹿野郎!捕まえて謝って本当の気持ちを伝えて来い!
 年上だとか何だとか、それは後から考えればいい話だろう?手放したくないなら、なぁ・・・渚!」

これだけ言っても動かないならもう知らん。


70_20140705235219aaa.jpg
「・・・!!」


71_20140705235221a4a.jpg
そう言ってやれば渚は飛び出して行った。
「渚!せめてズボンは履いて外へ出なさいっ!」

親代わりの兄として、至らなかった事へのせめてもの罪滅ぼしとしては上々ではないだろうか。
頑張れ、弟よ。



──────



72_20140705235222a2e.jpg
「やれやれ・・・」

だがしかし、彼女の先程の様子を見るに彼女はもう弟の事は過去の物にしてしまったのではないかと兄は思う。
彼女は先を見つめている。彼女もなかなかの意地っ張りのようだし、一筋縄でいくのか否か。
渚の取り付く島はあるのだろうか?


73_20140705235245e5a.jpg
まあ撃沈したら、酒でも奢って慰めてやろうか。そしてこれまでの放蕩ぶりを嫌と言うほど説教してやろう。
その後は・・・

彼女に対して自分がアプローチする事を誰に咎められる謂われはない。
────と、弟と教え子の”恋バナ”に巻き込まれた僕が思うくらいは許して欲しい。


74_20140705235246345.jpg
「さて、論文の纏めでもしてしまおうか・・・」


弟と彼女がどうなったのか、にわかな僕のこの想いはどうなったのか。
・・・それはまたの機会に。


(了)




短編ストーリーにお付き合い下さいましてありがとうございました(*´∀`*)
アスモデウスの方がシリアスで割と重い話なので、たまにこういう息抜きストーリーが書きたくなります。
前編のあとがきで書いた『何か気付いても触れないで欲しい』はですね、彼=渚 というだけの事でした(^^;)
おそらく気付いてる方が多数だとは思ったのですが、一応は最後の山場なので内緒にしてもらいました(笑)

この後の後日談+αは書くつもりです♪(多分また前後編になるかな?) 
次はアスモデウスの続きを書く予定ですが、今月ちょっと忙しいので「今月中に」と言っておきます(´∀`;)
ストーリー以外の更新はしますよー。(ポーズとか?)

いつもコメント・拍手等をありがとうございます。とっても励みになっています^^
拍手コメントのお返事は、特別な場合以外は拍手コメントお返事ページ(TOPから行けます)にてさせて頂いておりますので
該当の方はご覧頂ければと思います。
それとストーリー以外はコメント欄を閉じておりますので、コメント欄から長めメッセージを送りたい場合等用に
TOPページのコメント欄を開いておきます。何かあればそちらを鍵コメ等でご利用下さいね。(暫定的にですが)

投票も変らずありがとうございます(*´ω`*)ロンの票が伸びすぎてて・・・ビックリした!(笑)
アニスを抜くとはどういう事だ???彼は何かを期待されているんでしょうかね・・・ 頑張れw

では今回はこの辺で♥ 閲覧ありがとうございました(*^-^*)

テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

« »

07 2014
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
カテゴリ
キャラ投票(ストーリー)
Welcome

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。