mirumom シムズ3

シムズ3での自作ポーズによるストーリー創作とプレイレビュー・ポーズ配布等

6.立ち止まらずに

Category: ストーリー > アスモデウスの翼   Tagged: シムズ3ストーリー  
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この町は、多くのホテルが立ち並ぶ観光で有名な町
私はこの町に、家族と共に昔数回訪れた事がある



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家を出た私がこの町を行き先に決めたのは、他に思い付く場所が無かったからもある
私は故郷の町以外を殆ど知らない



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「・・・秋口だというのに、日差しが眩しくて・・・暑いくらいね・・・」

それと共に、雨と霧で覆われた故郷とは対照的な明るさを持つこの場所に来る事で
心を覆っている闇を消し去りたかったのかもしれない・・・・



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私はとりあえず、観光者が集まるホテルの立ち並ぶエリアに向かった



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一人で何かするのは初めてで何も解らない私は、一番大きなホテルに宿を取った



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「・・・ふぅ・・・。疲れた。。。」



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「本当に・・・疲れた・・・」

昨日起きた出来事が、随分前のような気がしている
メグが階段から落ちてから今のこの時までに起きた出来事が、頭の中から消えているような感覚
果たしてあれは現実に起きた事なのか 何故私はここに居るのか
それすらも思考の中に入ってはこない・・・



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気付けば日が落ちるまで眠りに落ちていた






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目が覚めて少しは頭がはっきりした私は、外の空気を吸いにビーチへと出た



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賑やかな町の明かりとは対照的に静まり返った夜のビーチ



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こうして歩いていると・・・嫌でも置いてきた自分の罪に心を馳せてしまう



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・・・メグは・・・お腹の子供はどうなったのか

けれど私は逃げる事を選んだんだ
逃げる事しかできなかった私に心配する資格なんて無い

私は自分の罪を心に閉じ込めて、生きていくしかないと決めていた
そうしなければ生きられない



私は堕天使として生きていく道を選んだ
いつか・・・   閉じ込めた罪が溢れ出て私を飲み込むまで


・・・私はその日を待っているのかもしれない・・・




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「すみません、軽いお酒を頂けますか?」
「ええ、どうぞお座り下さい」



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「お嬢さん、この町へは観光ですか?」
「・・・いえ・・観光という訳では・・・」

観光客が泊まるホテルだから当たり前だけど、私が地元の人間ではないと判ったようだ



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「あの・・・お察しの通り、私は観光ではなくこの町に越して来たんです。
 とは言っても、まだ仕事も住む家も決めていなくて・・・。」

何も知らない自分が恥ずかしかったが、思い切って尋ねてみる事にした

「えっと・・・この辺りで仕事や住まいを探すには・・・何処へ行ったらいいのでしょうか?」
「ん・・・そうだな、まぁ色々あるっちゃあるが・・・
 ああ、知り合いにそういう移住者をボランティアで世話するコーディネータが居るから紹介しましょう。」
 


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「コーディネーター?・・・それは是非・・よろしく・・・お願いします。」
よく解らなかったが、頼ってみる事にした
何せ自分では本当に何も解らなかったから・・・・・



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バーの店員さんドミオさんがその後コーディネータの方に連絡を取ってくれて、翌日お会いする事になった
到着初日で目的が見つかって良かった

立ち止まっていては、追いかけてくる闇に飲み込まれてしまいそうだったから・・・







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翌日約束しているカフェへと足を運んだ



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(・・・確かコーディーネーターの方は女性の方・・・きっとあの方だわ!)



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「はじめまして、ドミオさんのご紹介でお世話になりますメロ・リンガーソンと申します。」
「メロさんね、はじめまして!ようこそこの町へ。私はベラムです。」

日に焼けた、優しそうな女性で安心した



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「それで・・・メロさんはこの町に移住して来られたのね?歓迎するわ。」
この町では移住者は珍しくないのか、移住の訳も何処から来たのかも聞かれなかった事に安堵した



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「ありがとうございます。それで・・・私、住む所を探したいのですが・・・何処へ行ったらいいのか・・・」

私の自由に使えるお金はそれ程所持していない
いつまでもホテル暮らしを続ける訳にはいかないのだ

私名義の貯蓄はあるが、それに手を付けてしまっては私の足取りが父に知れてしまうのではないかと
怖くて使う気になれなかった



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「あなた・・・お若いけどお仕事は?それとも働かずとも家賃を払っていける財産をお持ちなのかしら?」



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「あ・・・いえお金はそんなには・・・まずは住まいを決めてから仕事を探そうかと」
果たしてこれまで働いた事の無い私ができる仕事などあるのかどうか解らなかったが、
住む場所が無ければ話にならない



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「メロさん、それはいけないわ。この町の不動産業者はシビアよ。収入の見込みの無い人に
 家は貸してくれないわ。まず、仕事に就かなければ。」



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「そ、そう・・・なんですか・・・。」
言われてみればその通りだが・・・私は安直過ぎたのだろうか
(仕事が見つかるまでホテル暮らし・・・お金、大丈夫かな・・・)



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「・・・メロさんのようにふらっと移住してくる人が年に数人はいるの。
 私はそういう人に詳しい事情は聞かないようにしてるわ。何か事情があらりなんでしょうけど、
 だからこそ自分の力でここで暮らしていく最低限の準備はして欲しいと思ってる。
 そうでなければ新しい土地で根を張って暮らしてはいけないと思うの。」

ベラムさんにそう言われて、甘い考えを見透かされているようで何だか恥ずかしかった

「でも、私はそういう人のお手伝いをしたいとも思っているわ。本当に何か困った時にはいつでも
 相談に乗るから連絡してちょうだい?」

それだけの言葉でも、今の私にはありがたかった
何も解らないこの町で頼れる人が居るという安心感は何より嬉しかったから


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「とにかく、まだ昨日着いたばかりなんでしょう?少しこの町を見て周るといいわよ。
 何がしたいのかも見つかるかもしれないし。
 そして仕事が決まったら信用できる不動産屋を紹介するから連絡してちょうだい。」

「ありがとうございます・・・。そうしてみます。」

そうして、ベラムさんと連絡先を交換して別れた




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確かに私はこの町の事を何も知らない
ここで私は何をしたいのか・・・

ただ現実から逃げてきた私に「やりたい事」などあるはずも無いのだが・・・・・

当ても無くふらふらと町を歩いた



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「ふぅ・・・。暑い・・・」

故郷を出た時には雨が降っていて、冷たい心を更に凍らせる程の寒さを感じたが、ここの空気は
温かく澄んでいる



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きっと、冷えた心を暖めたくて私はここを選んだのだろう




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けれど・・・どんなに肌に当たる光が温かくとも、こうして立ち止まった時に心に過ぎる想いは
ピリピリと私の中から全てを凍らせる




・・・・・私は、立ち止まってはいけない。




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それからまた私は、当て所なく町を歩いた
初めて見る町の様子は新鮮で、凍りそうな私の心を少しだけ融かしてくれた気がした

「流石に疲れた・・・。お腹も空いたな・・・」


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「・・・スタッフ募集・・・か。」

ふと目に止まった求人の張り紙を見て思い出す
そうだ、仕事を探さなくちゃ・・・



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(私に何ができるだろう?家庭教師とか?)

教育はそれなりの物を受けてきたけれど、外で働いた事など無い私が仕事に就くなど可能なのだろうか?
ニースが私達の家庭教師だったように、私にもそれくらいの事しか思いつかない




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疲れたところで一旦止まった足は、それ以上歩を進める事を拒むようにその店の中へと向かった

「もうお腹が空いちゃってダメ。ここでお食事にしよう。」

一人では入ったことの無い、いや、故郷には無かった華やかな様相のお店に
不安な気持ちと好奇心とが入り混じった思いで私は入っていった

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テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

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