mirumom シムズ3

シムズ3での自作ポーズによるストーリー創作とプレイレビュー・ポーズ配布等

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50.気付かない振り

Category: ストーリー > アスモデウスの翼   Tagged: シムズ3  sims3  シムズ3ストーリー  アスモデウスの翼  
「俺は暫く自分で読みたい物があるから君も自由に過ごすといい。」 
「はぁ・・・」


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アベルさんに『着いて来い』と言われて連れて行かれたのは町の大きな図書館だった。


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「アベルさんは作家さんだものね。お仕事に使う何かの資料を探しに来たのかしら・・・」

本当に、アベルさんだってお仕事で忙しいだろうのに。
ちっとも成果のでない私の絵の事で煩わせてしまって申し訳なく思う。
私はいつも人に迷惑を掛けてばかりだなと、ここ最近情けなく思うばかりだ。

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通路いっぱいに並ぶ本棚。その中に収められている色とりどりの蔵書達。なんて壮観。
まるで絵の色彩のようにその光景は私に美しく写った。
図書館なんだけれど、日常の中の僅かな隙間の異空間に入り込んだような感覚を覚えたりした。
ちょっと新鮮な感覚。


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アベルさんは何冊かの本を黙々と読んでいるようだったので、私は絵画に関する本や画集を眺めつつ 数時間を過ごした。



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「・・・あ、すまないな。つい入り込んでしまった。」
「いえ、私も心地いい時間を過ごせましたから。」


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「そうか・・。図書館もなかなかいいだろう?」
「ええ。美しいと、感じました。」
「そうか。」



「では次は、もっと君の得意分野の方へ行ってみようか。」
「え?」




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次に連れられて行ったのは美術館だった。
私が絵を描く為に何か役に立つであろうと気を遣ってくれたのだろうか?
だとすると・・・やっぱり申し訳ないと感じてしまうのだけど・・・



「”絵画”と一言で言ってもだな、様々なジャンルがあるものだな。これは書物にも言える事だが。」


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「ええそうですね。こうやって色んな作品を見るのは凄く刺激になるし勉強にもなります。」
「そうだな。我々のように物を生み出す者には刺激は大いに必要だな。」


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確かに、絵を描くには自分の中の表現したい物を思うように吐き出せばいいだけなのかもしれないけれど。
こうして様々な場所で様々な物を見て刺激を受ける事も凄く必要な事だと思う。
そしてそれはとても楽しい。


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いつか、私もこんな風に描いてみたい。

「メロさん」
「え?」


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「君、楽しいか?」


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「・・・はい!楽しいです」 
それは逡巡する事なく出た言葉だった。


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「なら良かった。もう昼だ。食事にでも行こうか。」



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アベルさんとのそんな時間が増えていった  
そして、私の絵に対するやる気もそんな時間に比例して上がっていった。














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「・・・出掛けるの?メロ」 
「あ、うんジュールさん・・。」


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「そっか、俺は午後から仕事で帰りは遅くなるから気をつけて帰っておいでな?」


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「うん。行ってきます。」




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あれからジュールさんとの間に特に変わった事はない。
今すぐにジュールさんに応えられない現状で、一度は離れた方がいいのかとも思ったけれど・・・
それでもグレンさんは抜けてしまったけれど、”共に過ごした楽しい時”を捨てる勇気は私には無かった。

できる事なら今のままで。
私はジュールさんの優しい温もりに甘えているんだと思う。
いつまでもこのままがいいなんて言ってはいられないのは分かっている。


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分かっているけれど・・・


私は自分の行動の理由について、考えてしまえば重く押し潰されてしまう事を避けるかのように思考を放棄していた気がする。
今、目を向けるべきものから目を逸らしながら。
だからまだ、この時は気付いていなかったのかもしれない。いや、これも気付かない振りだったのか。
自分の中の想いについて・・・




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メロはまたアベルって奴と会うんだろうな。 
それでも構わないさ。それでメロが楽しく絵を描けて毎日を過ごせるならば。
傍に居れたらそれでいい。俺はメロを見守ってあげるから。
俺の傍でメロが笑ってくれたらそれでいい。


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・・・いいんだ今は。








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アベルさんとは色々な物を見に行った。
時に夕暮れの空の色合いをああでもないこうでもないと談義したりした。
美しい物を見たり感じたりして語り合う事は、お互いにとって創作の刺激になって心地良かった。


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単純に楽しかった。
私にとってアベルさんと過ごす時間はとても有意義なものになっていった。






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「アベルさん、いつも色んな所を案内して頂いてありがとうございます。」
「いや、それで君の創作意欲が向上するなら俺も嬉しいよ。」


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「ええ、それはもう。見た物、体験した事が凄く刺激になって描きたい衝動に駆られる程ですよ。」 
「それは良かった。」


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「見てごらん。こうしてグラスで溶けていく氷の姿を見ているだけでも気持ちに何かが湧いてこないか?
 この世界の全てが何かを生み出すインスピレーションで溢れていると思わないか、君は。」

「そう・・ですね。言われてみたら目に映る全てが何らかの感情を与えてくれているように思えてきます。
 それをアベルさんに教えて頂きました。本当に感謝しています。でも・・」


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「アベルさんにだってご自身のお仕事もおありでしょうし私なんかよりお忙しいのに・・・
 私の為にお時間を割いて頂くのが申し訳なくて。」

「何も君の為だけという訳ではないさ。実はちょうど俺自身が不調、スランプだったんだよ。書く事の。」
「そう・・・なんですか?!」


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「そう。何を書きたいのか書いたらいいのか分からなくなる事がたまにある。そういう時は町を歩いて
 色々見たり絵を描いたり写真を撮ったりして自分の探している物を見つけるのさ。そうした時間で君と出会っただろう?」
「ああ、あの時はそういう時間だったのですね・・・」

アベルさんとの出会い。町の行く先々で遭遇した件を思い出す。


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「だから今君をあちこち付き合わせているのもついでと言っちゃついでだから気にしなくていい。
 それで君の創作意欲が戻るならそれに越した事はないしな。他人と語り合う事は俺にとっても仕事に向かう糧になる。
 それに言っただろう」


「俺が君の絵の先生になってやると。」



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「・・・・・!」





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『メロには才能があると思うよ。僕が絵の先生にもなってあげるよ。』



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「師としては教え子に中途半端なままでいられては困るのでな。君がいっぱしの画家の卵辺りに
 成長するのに協力するのは吝かではないさ。」

ニース・・・


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「あ、ありがとう・・・ございます・・」
「メロさん・・・どうかしたか?」


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「・・・・・・・」



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「では、そろそろ帰ろうか。」
「はい。」





ドンッ
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「・・っと、失礼」



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「あ、いやこっちこそ・・」
「あ・・・っ」


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「グレンさんっ!・・・こんばん・・は・・・」
「お・・・」


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「よぉ・・メロ。お前何やってんだよ。」
「な、何って・・・」 
「こんばんは~」

一緒に居る女性は前にお店に来た事のある同じバンドの?
グレンさんの彼女さんはもしかしてこの女性だったのかしら。


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「失礼。私はメロさんの知人でタナーといいます。メロさんのお知り合いですか。」
「あ、ああ。俺は・・・」


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「アベルさん、こちらは私の知人のグレンさんです。それと・・・彼女さんですかね?」


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「そう!そうそうメロさんお店で会ったよね!グレンとお付き合いしているシュリで~す!」
「はい。覚えています。」


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「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
会話なんか続かない。
グレンさんは何だか初っ端から不機嫌で、気のせいでなければ私に対して喧嘩腰だし。


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「では私達は、これで。」
「じゃあグレンさん、また。」

「おいメロ」


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「はい?」


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「ジュールはどうしたんだよ。」
「どうとは・・・」


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「いや、何でもねぇよ。じゃあな。」
「え?はあ・・・」



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「・・・・・」


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「・・・・・」











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「ねえグレン~、・・今夜は、今夜こそは泊っていこう・・・かな? なんて・・・」
「あ~・・?無理すんな。お子様シュリはまだそういう気にはなれないんだろ。」


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「おっ、お子様じゃない・・・もん!そうだけど、そうじゃなくて・・・私だって・・・!」


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「冗談だよ無理すんなって。別にそういうのが無けりゃ付き合ってらんねぇって程俺も青くねぇしな。
 意外だったけどな、お前のそういうウブな所も悪くはないと思うぜ?」
「グレン・・・!」


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「~~~///// グレンのそういう大人な所がっ好きっ/////」
「じゃれるんじゃねぇ」


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シュリとは付き合っているが体の関係はまだない。
別に自分から好きで付き合った訳ではないから俺は今はそれでも構わないと思っている。
こいつが思っていたより世間擦れしていない子供だった事も悪くはない。好感を持てる。

ただ、俺を好きだと言いつつシュリが俺にあっさりと身を任せられないのには理由があるんだろうと思う。
そいつに気付かない振りをして手を出してしまっていいのか俺は迷ってる。
・・・シュリの為っつうんじゃなく、そこに踏み込むのが俺が面倒だからという最低な理由でだ。

俺達はお互いに誤魔化しを抱えたままいつまで向き合っていけるんだろうな?


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「でもでもっ!そしたらグレン浮気しちゃわない?浮気するくらいなら私っ!」
「・・・・・」


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「くだらねぇ事言ってんじゃねぇよ、バカが。しねぇよ、そんなメンドクセエ事。」
「んんん!!」


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「でも良かったー!そんなグレンがすき~!!」
「だからじゃれるなっつの。」













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気付くよりも前から私達はもうずっと、間違えた方向へ足を向けていて身動きが取れなくなっていたのかもしれない。

最初に動いたのは誰だったのか。
そして最初に気付くのは誰なのか。

考えてしまったら思考は堕ちていくだけ。
だから気付かない振りをする・・・


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閲覧ありがとうございました(*´∀`*)
今回は50話でした。結構長く続いてきましたね。ここまでお付き合い下さった読者の皆様本当にありがとうございます。

前回のあとがきで書いた「お話が結構動きますよ~」は今回の伏線めいた部分を経て(?)、次回以降ドーンと動きます!
やっと動き出した展開に書いてる本人も楽しくなっておりまして、次回話の執筆もう終わってま~す!
文章だけならここからはどんどん書けそうな勢いです
ただ、次回話はポーズ作りにちょっと気力と時間を要しそうです(´∀`;)
でも早くお話を進めたいので頑張ります~♪

それではまた次回を楽しみにして頂けたら嬉しいです(*^-^*)ありがとうございました!
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テーマ : The Sims3    ジャンル : ゲーム

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Comments

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Re: タイトルなし
> りぐのえるさん

りぐさんこんばんは~(*´∀`*)
年明け一発目のストーリー更新はちょっと早めに頑張ってみたよ♪
その分今またちょっと忙しくて作業が止ってるのだけどw

タイトルに関しては毎回思い付かなくて頭を悩ませているのだけど、やっとこ搾り出したそれに
反応してくれてありがとう、いつも♡
そうそう、このお話の子達ってばみんなそれぞれ”何か”に「気付かない振り」してるからね~(笑)
今回は仰るようにメロさんに関しての部分が大きかったですけどね。
CP表記。今の時点では『グレンメロジュールアベル』をお楽しみ頂ければ幸いです♪賢者にならんでええよ♡

おおー!図書館のSS気に入って頂けて嬉しい~(*´ω`*)
メロが感じた異空間のような雰囲気を出せたらな~と思って下手なりに加工したのでそう言って頂けて良かった。

はいそうです。アベルさんのあの顔はりぐさんに捧げるあの顔です(笑)
毎回それっぽく真面目に言えば許されるよね。うんwww いやいやありがたい事ですよ。

図書館も美術館もDLした区画を枠だけ使用したりCC足したり配置変えて改造して撮影に使ってるよ。
たまに自作するけど(今回のバーとか)、舞台毎に作ってる時間が惜しいので(^▽^;)
ニースも(名前思い出したよw)久々登場でした。
言わずもがなだけど、アベルに関してはこの共通する「先生」というのがキーポイントですね。

グレシュリのそこに注目されたかっ(笑)前にも気にしてくれてたもんねー(´▽`)
前に聞かれた時には「まぁやっちゃってるかな♡」位に考えていたのだけど、今の二人の関係で
そういう仲になっちゃうと色々面倒かなと・・・やってない設定にしましたw
そうそう。アニスはいいけどシュリみたいな子に手を出すなら色々覚悟を持って頂かないとね。
シュリもグレンも本気の恋には至っていないようだけど、恋してる感のキャピキャピはしちゃうよね♡
シュリはグレンの事を好きではあるのでね、上手くいかない事はないはずなのね。
何も問題が無ければね。グレン側にwww

50話って自作ストーリー的には結構頑張って作ってきたな~って思いますね。お祝いありがとう♥
せっかくなので100話位まで続けたいけど(マジか)無理っぽいwww
頑張って作った分、楽しく読んでもらえてるって聞くととっても嬉しいです^^
勿論私もりぐさんのストーリーを毎回楽しみにしてるんで、お互い今年も頑張って行きましょう♪

テンテコマイwはキツいけれど、ダイエットはとっても羨ましいmirumomですよ(´Д`)
卒業式と入学式があるのでね、スーツが・・・入るのか?!という今日この頃(滝汗)

コメントどうもありがとうでした。そろそろまた作業頑張ります(*´∀`*)



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